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公開 | 佐藤 大輔

D51(デゴイチ)、「ホーム」に戻る!旧室蘭駅舎周辺が楽しくリニューアル!




室蘭市青少年科学館で長年親しまれてきたSL「D51 560(通称:白鳥号)」が、2019年11月2日に引っ越しました。
え、どこへ?
かつて多くのSLや列車、そして乗客で賑わっていた「旧室蘭駅舎」です。
これを機に、なにやら色々リニューアルしたようなのでご紹介します!

 

引っ越しグセがある「室蘭駅」



外観▲日本遺産「炭鉄港」の構成文化財にもなった旧室蘭駅舎


「旧」室蘭駅というくらいなので、もちろんかつてはここが室蘭駅でした。
でも歴史を紐解くと、最初の室蘭駅は現在輪西駅がある場所にあったのだそうです。


マップ▲openstreetmap


 今使われている室蘭駅は最初から数えるとなんと5つ目。以下「駅」と「駅舎」にご注意の上、年表をご覧ください。
 

室蘭駅の引っ越し歴

1892(明治25)年…初代室蘭駅が輪西村字ベシボッケに開業。
1897(明治30)年…現在の室蘭駅に近い仏坂下に移転開業(これが初代駅舎)。元の室蘭駅は輪西駅に改称
1904(明治37)年…ちょっと離れた場所に駅舎移転(2代目駅舎)
1912(大正元)年…現在の旧室蘭駅の場所に移転新築(3代目駅舎)
1997(平成9)年…1.1km離れた現在の場所に移転新築(4代目駅舎)
※旧室蘭駅舎資料より抜粋
 
すでに100歳を超えているこの旧室蘭駅舎は、北海道では最古の木造駅舎なのだとか。
また一つ室蘭の「最古」を発見してしまった…。
北海道Likers/北海道最古の水族館「市立室蘭水族館」が、気軽なおでかけにちょうど良すぎてスゴイ!

 

ここが変わった!SL&旧室蘭駅舎情報Pick up



全景▲「ずっとあったよ?」感がすごい、駅舎とSLのある風景


館内でのお楽しみが充実! この旧室蘭駅舎、2019年に認定された日本遺産「炭鉄港」の構成文化財にも指定されているなかなかの大物。今回のSL移設に合わせて、室蘭の石炭と鉄の歴史をわかりやすくまとめたパネルが常設されました。


パネル1▲写真と文章で「鉄のまち」の由来を学ぶことができる


パネル2▲日本遺産「炭鉄港」の認定証も展示


パネル3▲現在も稼働している鉄の企業の誕生秘話も


ちなみに作ったのは以前北海道Likersにも登場した、「輪西八条アトリエ」のもじゃもじゃおじさんときのこお姉さんです。
北海道Likers/鉄と遊びに室蘭へ!「輪西八条アトリエ」で鉄の製作体験レポート
 
また館内のイスもいつの間にか変わってます。これ、よく見ると昔の列車で使われていたモノにそっくりですね。
なんでも中央町にあった「浜町ビアホール」が列車の座席に似せて作ったものを、寄贈してもらったものだそうです。今や貴重な背もたれの直角ぶりがたまりません。


イス▲「あの」懐かしいボトルのお茶が似合いそう


もちろん従来の鉄道関連グッズも一部展示方法をリニューアルして健在です。
今後は駅員さんの衣装などを実際に着られるコーナーも検討しているのだとか!


ほか展示1▲歴史を感じさせる当時の機材たち


ほか展示2▲鉄道関係者を温めてきたであろう火鉢も


と、ここで気になるパネルを発見。
「蒸気機関車D51560 移設活用プロジェクト 支援者御芳名」…?支援者や支援団体の名前がズラリと並んでいます。


CF看板▲10,000円以上の支援者の名前が記名されている


室蘭市では今回のD51の移設にあたり、この重さ80tをゆうに超える巨体の移設後に、SLのライトアップを実現するための費用を集めるクラウドファンディングを実施しました。
その結果、目標だった100万円に対し、なんと2倍以上の277万円の支援が集まったそうです。
いかにこの蒸気機関車が市民に愛されてきたのかを物語っていますね。

SL移設記念入場券が登場!

北海道で記念きっぷといえば「愛の国から幸福へ」でおなじみの幸福駅が有名ですが、ここ旧室蘭駅にもオリジナルの硬券(200円)が登場しました。その場で押してくれる日付印は当時の書体を再現したこだわりようです。


硬券▲硬券は観光協会の窓口で販売している


これまた知ってる人には懐かしい改札鋏でパチンと切って渡してくれます。よく見ると地模様には室蘭市の市章と「室」「蘭」の文字が…!
 

SLに乗れる&360度“以上”眺められる!

今度は外に出てみましょう。
このD51ですが、青少年科学館にあった頃からたくさんの子どもたちに本当に親しまれてきました。実際に運転席に乗ることができるのもその理由の一つ。


上り階▲屋根付きの建屋に入れてもらえてよかったね


・・・と、階段を上るその前に、D51 560を紹介する看板にも目を向けてみましょう。


看板▲地球と月を3.5往復分の距離を走り抜けたらしい


じつはこの看板のフレームは、青少年科学館で展示されていた頃に乗っかっていたレールを再利用したものなのです。よく見ると製造年と思しき数字などが残っていました。


運転席▲内部の見学はもちろん、お座りもOK


窯▲心が震えるこのメカメカしさだ


さらに今回の移設では、D51のおなかを下から眺められるようになっています。
地下に降りる階段を下ると…


おなか ▲見えないところもしっかり作り込まれている線路


こんな感じ!(なんか子供の頃を思い出しそうな視点…)
 

新たに整備された公園も機関車仕様!

これまで車輪があるのみだった「ぽっぽらん公園」に、線路のペイントと列車型の遊具ができて、これはもうお子様が黙っていません。


遊具前▲遊具行きは分岐にお入りください


遊具後ろ▲設置したのは秋、春には多くのキッズで賑わいそう


煙突部分は透明になっていて、中から外を見ることができる(はず、大人はつっかえました)ようになっています。後ろ側の幅広滑り台も波のような凹凸がロデオのようで楽しめます。
そして遊具もそうですが、この線路のペイントの魔力もなかなか。なぜか引きつけられた子どもたちが、線路に沿ってぐるぐる走っています。
 

ちょうど良い感じのギミックを搭載!

実は、ただ移設されただけではありません。SL自体は今までと同じだとタカをククってはいけないのです。こやつなんと、毎日正午に汽笛と蒸気を出すように改造されているのです!
実際に現場に立ち会ってみました。

 
 

・・・奥ゆかしい!!
 
なるほど、人間も自信が無いと変に空威張りをしたり、列車で足を広げて自分を大きく見せようとしたり、言葉の揚げ足とってマウンティングしてきますね。
しかしこのD51師はすでにそんな俗物的な場所にはおられません。音も煙も控えめに、思いよ届けと願いながら、末永く人々に愛されることこそ真理と悟っているのです。
うーん、深い(勝手に)。
 

おまけ・・・

ところでこのD51ギミック、誰がメンテナンスをしているのかというと、中心になっているのはなんと市の観光課の職員さんです。
月に一回蒸気用の注水と、階段下に溜まった水の排水を行い、さらにSL自体の清掃まで担当。D51の健康は彼らが守っているのです。


ゴシゴシ▲SLを愛する「機友会」のみなさんと一緒にゴシゴシ


夜は前照灯も点灯し、雰囲気のあるライトアップを実施。この設備には、クラウドファンディングで集めた支援も使われています。
再び動き出す日をじっと待っているようなD51 560。この姿を眺めながら宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」を読むと格別かと思います。


よる ▲宮沢賢治もいいが、松本零士作品も似合うことでしょう


なんでもこの先「旧室蘭駅舎オリジナルガチャ」や「重ね押しスタンプ」など、まだまだ魅力を追加していく予定なのだとか。
駅としての役目を終えて以来、約20年ぶりに列車を迎えた旧室蘭駅舎。
鉄道好きならずともぜひ立ち寄ってみてください!
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Writer

佐藤 大輔

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