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公開 | nobuカワシマ

襟裳岬近くの「ファームイン守人」に宿泊。牧場の夜は短角牛焼肉!

えりも短角王国 高橋ファーム▲画像提供:えりも短角王国 高橋ファーム


襟裳岬の近くにある「えりも短角王国 高橋ファーム」は、短角牛を飼育している畜産農家。牧場の一角には「ファームイン守人(まぶりっと)」があり、宿泊すると短角牛焼肉の夕食と心和む手作り朝食を楽しめみつつ、のんびりとした牧場のひと時を過ごせます。日中は焼肉ランチのみの利用も可能ですよ。


短角牛焼肉

 

目次

・コンブ漁の副業ではじまった短角牛生産
・ファームインにチェックイン
・夕食は短角牛の焼肉!
・心地よい牧場の目覚め、心和む手作り朝食
・ゆったりと流れる“時”を楽しめます


 

コンブ漁の副業ではじまった短角牛生産



観光名所として有名な襟裳岬▲観光名所として有名な襟裳岬


襟裳岬から車で5分ほどの高台に広がる「えりも短角王国 高橋ファーム」の牧場(画像提供:えりも短角王国 高橋ファーム)▲襟裳岬から車で5分ほどの高台に広がる「えりも短角王国 高橋ファーム」の牧場(画像提供:えりも短角王国 高橋ファーム)


襟裳岬があるえりも町では明治時代中頃から、
凶漁対策のため昆布漁師の副業として短角牛が飼われはじめました。

「えりも短角王国 高橋ファーム」もそのうちの一軒。

先代オーナーの高橋さんは秋田県から漁師としてこの地に入り、その後畜産も開始。
現在は3代目と4代目が約200頭の短角牛を育てています。


今でも短角牛の生産とともに昆布漁も。例年7月上旬から8月末か9月上旬位が漁期です(画像提供:えりも短角王国 高橋ファーム)▲今でも短角牛の生産とともに昆布漁も。例年7月上旬から8月末か9月上旬位が漁期です(画像提供:えりも短角王国 高橋ファーム)


短角牛は岩手県で飼われていた南部牛に由来する牛。

霜降り和牛に比べて脂身が少ないためカロリーが低くてヘルシーで、
さらに、うま味成分のアミノ酸やタンパク質が多いのが特徴。
歯ごたえがありつつもやわらかい赤身の肉で、牛肉本来の味の濃いお肉なのです。


春から初冬まで広々とした放牧場でのんびり過ごし、ミネラル豊富な牧草を食べて育ちます▲春から初冬まで広々とした放牧場でのんびり過ごし、ミネラル豊富な牧草を食べて育ちます


赤身肉がゆえに、近年の霜降り肉人気に押され、
町内の生産者は続々と短角牛から黒毛和牛へと転換。
今では短角牛を生産する町内唯一の畜産農家になりました。

えりも町の歴史とともに歩んだ短角牛の生産を後世に伝えたいと、
牛肉と加工製品の製造販売や飲食提供なども開始。
いわゆる6次産業化に取り組み、この地域を代表する畜産農家になりました。


子供たちを牧場に招いて社会教育活動もしています(画像提供:えりも短角王国 高橋ファーム)▲子供たちを牧場に招いて社会教育活動もしています(画像提供:えりも短角王国 高橋ファーム)

 

ファームインにチェックイン


2002(平成14)年、広い牧場内の見晴らしのよい丘の上に
「ファームイン守人」が誕生しました。

ちなみに“守人”とは東北地方の言葉で、
放牧中の牛を管理する人のことを尊敬と親しみをこめていう呼び名です。


建物右がファームイン守人、左は焼肉小屋短々(たんたん)▲建物右がファームイン守人、左は焼肉小屋短々(たんたん)


ファームインとは、農場や牧場の宿のこと。
農場や牧場の敷地内にある宿泊施設に泊まり、
農村生活や田舎暮らしの雰囲気を楽しむことが目的です。

ファームイン守人はどんなところか、紹介しましょう。


広々とした交流スペース。リビングのような場所で、旅人同士やスタッフの方々との交流はここで▲広々とした交流スペース。リビングのような場所で、旅人同士やスタッフの方々との交流はここで


吹き抜けなので開放感あり!▲吹き抜けなので開放感あり!


いわゆる客室であるプライベートルームは2室。
ともに2階にあり、
客室から海が見える襟裳岬側の部屋と、山が見える日高山脈側の部屋です。
※注:客室から岬が見えるわけではありません。


これ、客室名!?それぞれの部屋のキーには「海が見えます」「山が見えます」▲これ、客室名!?それぞれの部屋のキーには「海が見えます」「山が見えます」


プライベートルームは屋根裏部屋のようで隠れ家のよう!?洗面用具とパジャマは各自持参ですが、寝具はあります▲プライベートルームは屋根裏部屋のようで隠れ家のよう!?洗面用具とパジャマは各自持参ですが、寝具はあります


トイレや洗面所、お風呂は1階にあり、
2階の廊下に共用の冷蔵庫があります。


プライベートルーム「海が見えます」の窓を開け、えりもの風を感じてみました▲プライベートルーム「海が見えます」の窓を開け、えりもの風を感じてみました


チェックインしたら、夕食までは基本的に自由時間。

プライベートルームでぼんやり過ごしてもよし。
交流スペースでお話をしたり、室内に多数ある牧場や町の歴史資料や雑誌などを眺めたりするのもよし。

せっかく牧場へ訪れたので、
日が沈む前に屋外に出て牧場の雰囲気をのんびり眺めてみましょう。


柵の手前までは立ち入ることができます▲柵の手前までは立ち入ることができます


広大な牧場。牛さんたちがのんびり草を食べて過ごしています▲広大な牧場。牛さんたちがのんびり草を食べて過ごしています


牛さんをアップで撮ったら、偶然遠くからこちらを伺うエゾシカさんが。観光客には可愛いアイドル的存在ですが、この地に暮らす人にとっては牛の草を食べてしまう厄介者です▲牛さんをアップで撮ったら、偶然遠くからこちらを伺うエゾシカさんが。観光客には可愛いアイドル的存在ですが、この地に暮らす人にとっては牛の草を食べてしまう厄介者です


周囲を散歩しながら牧場風景をぼんやり眺めていたら、
いつの間にか日が傾いてきました。
そろそろお待ちかねの夕食タイムです。

 

夕食は短角牛の焼肉!


夕食は隣にある焼肉小屋短々で。


牧場の夜。建物から漏れる明かりと星の明かりだけが闇夜に輝きます▲牧場の夜。建物から漏れる明かりと星の明かりだけが闇夜に輝きます


さあ、焼肉!焼肉!▲さあ、焼肉!焼肉!


ここで提供しているお肉は、もちろんこの牧場で飼育する短角牛のみ。
生産者が生産地で提供するお肉。
これはなかなか贅沢な体験です。


ある日の夕食、肉づくし!これで1人分です▲ある日の夕食、肉づくし!これで1人分です


お肉は、カルビ、ハツ、タン、サガリ、ヘルシー(腕の赤身肉)のほか、
短角牛100%のハンバーグと味噌ホルモンもあります。

このほかに野菜とごはんがつきます。
ごはんは隣町様似町の「アポイ米」。
アポイ岳周辺で栽培されている“ななつぼし”です。


高橋さんが牧場やお肉の説明をしながら焼いてくれました▲高橋さんが牧場やお肉の説明をしながら焼いてくれました


お肉は一気に焼いちゃうなんてもったいない!1枚ずつ丁寧に焼いて、じっくり味わいます▲お肉は一気に焼いちゃうなんてもったいない!1枚ずつ丁寧に焼いて、じっくり味わいます


短角牛ハンバーグ。いい色になってきました!これがまた、肉々しくてジューシーなんです♪▲短角牛ハンバーグ。いい色になってきました!これがまた、肉々しくてジューシーなんです♪


味噌ホルモンは野菜とともに。ごはんがいくらでも進んでしまいそうないい味です▲味噌ホルモンは野菜とともに。ごはんがいくらでも進んでしまいそうないい味です


短角牛は脂が少ないので、一般的な焼肉を食べる時のコッテリ感やギトギト感がありません。
スッキリ食べられるうえ、牛肉のジューシーなうま味がじわじわっと口の中に広がります。
1枚1枚噛みしめながら味わいたいお肉です。

この地で育まれたお肉をこの地で味わう、まさに地産地消。
食べ終えた後の幸福感、というか“幸腹感”。
たまりません。
ぐっすりよく眠れます。

 

心地よい牧場の目覚め、心和む手作り朝食


夜明けとともに目覚め、のんびり早朝の牧場を散歩してみるのも一興。
心休まる静かな環境にはどっぷりはまり、ゆっくり寝坊するのも一興。

朝起きて時計を見ると、
前者を選ぶつもりが意図せず後者を選んでしまった、というのはありがちな話。
さて、みなさんは?


ゆっくり寝坊した末、交流スペースへ行ってみるとまぶしい朝の陽ざし差し込んでいました▲ゆっくり寝坊した末、交流スペースへ行ってみるとまぶしい朝の陽ざし差し込んでいました


高橋さんが朝食を作ってくれていました▲高橋さんが朝食を作ってくれていました


高橋さん、牛の世話もやっていて宿泊者の対応もして、いつ寝ているのでしょう。
頭が下がります。


心のこもった手作り朝食▲心のこもった手作り朝食


その時々に水揚げされた魚介類の焼き魚などが登場します。
訪れた時は、焼きサケとツブの刺身。
もちろん地元産です。


地元で水揚げされたツブの刺身。えりも町は道内有数のツブの産地です▲地元で水揚げされたツブの刺身。えりも町は道内有数のツブの産地です


夜はお肉、朝は海産物をメインに、地元の食をたっぷり堪能。
幸せ、この上ありません。

名残惜しいのですが、まもなく10:00。
チェックアウトの時間です。


建物を出ると目の前には早春の牧場。遠くには頂に雪を残す日高山脈▲建物を出ると目の前には早春の牧場。遠くには頂に雪を残す日高山脈

 

ゆったりと流れる“時”を楽しめます


歌手、森進一氏の代表曲の一つ「襟裳岬」には、
『襟裳の春は 何もない春です』という一節があります。

僭越ながら、私ならこうします。

「襟裳の春は 牛がいる春です」
「襟裳の春は 肉がある春です」
「襟裳の春は 魚もある春です」
「襟裳の春は 海がある春です」
「襟裳の春は 山もある春です」
「襟裳の春は 人が温かい春です」
「襟裳の春は 風が心地よい春です」
「襟裳の春は 寝坊する春です」

たくさんありすぎて永遠にサビ。歌になりませんね…。

「ファームイン守人」に一日いたら、何もないなんて感じることはありません。
襟裳の自然と大地、食や人に触れ、ゆったりと流れる“時”を楽しめます。


えりも短角王国 高橋ファーム


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