
ピーマンソフト、ピーマンアイス、ピーマンようかん。苦いの?甘いの?美味しいの?そんな疑問が渦巻くピーマンスイーツの数々。日高地方の新冠町にある道の駅「サラブレッドロード新冠」で販売しています。誕生秘話と味わいを探るべく現地へ急行!これら意外と!?美味です♪
目次
・新冠町はピーマンの街!?苦節を重ねスイーツに・「にいかっぷピーマンようかん」と「にいかっぷピーマンチップス」が誕生
・「ピーマンソフトクリーム」で大ブレイク!
・ソフトの次はアイス!「ピーマンスキー大佐からのアイスな試練」
・話のタネに、LET EAT PIMENT!
新冠町はピーマンの街!? 苦節を重ねスイーツに

そもそも、なぜ新冠町の道の駅でピーマンを使ったスイーツを多数販売しているのでしょう?
理由は明快。
新冠町はピーマン出荷量が北海道内トップだから。
2011(平成23)年に新冠町内で地場産品を使った新商品を作る話が持ち上がり、
翌年に「ご当地グルメ検討委員会」が発足。
そこで注目したのが、全道一の出荷量を誇る新冠町産のピーマン。
ピーマンを使った商品開発がスタートしました。

まずは思いつく限りさまざまな商品を試作し、試食会を実施。
「生のピーマンをジューサーにかけ、ピーマンジュースを作ってみて味見してみたんです。あまりに強烈な味で、しばらくピーマンを食べることすらできなくなりました」
「ピーマンをスイーツにするなんて無理…」
さまざまな思いを抱えながら試作と試食会を重ねたそうです。
その結果、ピーマンをフリーズドライで粉末状にし、
各種素材に練りこんでスイーツ化することにしました。

「にいかっぷピーマンようかん」と「にいかっぷピーマンチップス」が誕生
ピーマンスイーツの第一弾は2014(平成26)年に登場。
「にいかっぷピーマンようかん」と「にいかっぷピーマンチップス」です。
白あんにピーマンの粉末を練りこんだようかん。
計算上は1本175gのようかんにピーマンが約1.5個分入っているそうです。

どれだけ強烈なピーマンの味がするのだろう?
恐る恐る一切れ食べてみます。
「お、意外とイケる(^^)むしろ美味しい。ピーマンの風味はあるけど思いのほか強くない」
あんこの甘さをピーマンの苦みが抑え、
ピーマンの苦みをあんこが抑え、
甘い×苦いの相乗効果。
ほどよい甘さで苦みを感じない絶妙なバランスです。

食べた感想は人それぞれだと思いますが、
ピーマン嫌いな人でもきっと食べられるかも!?
スイーツではありませんが、
「にいかっぷピーマンようかん」と同時に誕生した
「にいかっぷピーマンチップス」は、いい意味でピーマンっぽさがあまりありません。

これは言われなければピーマンのチップスとは気づかないかも。
それくらい、ピーマンがチップスに馴染んでいます。
ピーマンっぽさがないといっても、
3枚1セット×8袋入りでピーマンを約2個分使用しているそうです。
がっつりピーマン入っています。
ピーマン嫌いな人でも、きっとこれなら大丈夫♪
「ピーマンソフトクリーム」で大ブレイク!
「にいかっぷピーマンようかん」などが誕生した翌年、
2017(平成27)年に大ブレイクしたピーマンスイーツが誕生しました。
その商品は、
「ピーマンソフトクリーム」。
ピーマンをフリーズドライで粉末状にしたものを
生乳タイプのソフトクリーム原料と混ぜ合わせています。

これも試作と試食を繰り返したそうです。
「そこそこ不味くなく、食べられるものを」
「ピーマンの風味をはっきり感じるほうが、インパクトがあっていい」
「いえいえ、風味がきつすぎると無理」
さまざまな意見がありつつも、スタッフや来店者の女性に好評だった、
ピーマンの風味をほのかに感じる程度の味に落ち着いたそうです。
これが意外と好評!
約9ヶ月間の販売で約8,000本も売れ、翌年以降も販売本数は毎年右肩上がり。
今ではすっかり新冠の道の駅名物となりました。

食べた瞬間、「うぉー、ピーマン!」と叫んでしまうほど、ピーマンの風味を感じます。
でも苦みはないうえ、食べ続けていくと不思議とピーマンの風味をあまり感じません。
さっぱりとした甘さで、爽やかですっきり食べられます。
意外と美味しく、次に訪れた時にまた食べたくなる味です。
ソフトの次はアイス!「ピーマンスキー大佐からのアイスな試練」
「ピーマンソフトクリーム」に続き、翌年誕生したのがピーマンのアイス。
ソフトクリームが大好評だからといって次も売れるとは限らないので、
売れ残っても負担にならず、賞味期限が長いものという条件で検討を進め、
アイスに落ち着いたそうです。

ただ、普通に食べられて意外と美味しい味だとソフトクリームと一緒。
そのため、アイスは決して美味しいとは思えなくても
ピーマンの味がはっきりわかるものに仕上げたそうです。

一口食べると「めちゃめちゃピーマン!」
続けて食べると「やっぱりピーマン!」
最後まで食べきると「ものすごいピーマン!」
こんな感じです。
とはいえ、これも意外と美味。
やや粘度を感じるアイス。
ピーマンの風味は強く感じるものの、
甘さと苦みが絶妙に混ざり合う不思議な美味しさです。
話のタネに、LET EAT PIMENT!
新冠町のピーマンスイーツの数々。
みなさんならどれをチャレンジしますか?
話のネタに、お土産にいかがですか?
予想に反し(失礼!)、意外とどれもこれも美味しいのでイケますよ。
LET EAT PIMENT!

取材・写真・文/北海道Likersフォトライター nobuカワシマ
https://www.no-1-travel.com/
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