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公開 | チバタカコ

北海道三笠市萱野の畑の真ん中に誕生した滞在型レストラン「EKARA」

北海道三笠市萱野の畑の真ん中に誕生した滞在型レストラン「EKARA」


2019年4月25日、三笠市萱野(みかさしかやの)の畑の真ん中に、レストランと宿泊施設2棟がオープンしました。その名はアイヌ語で「EKARA」(エカラ)。田舎の農村を素直に感じて楽しんでほしいという「EKARA」を紹介します。

 

目次

・三笠市萱野の滞在型レストラン「EKARA」とは
・北海道三笠市って、どこにあるの?
・はじまりは「MIKASA萱野プロジェクト」
・「EKARA」~宿泊棟は、あずましい
・「EKARA」~レストラン棟は、「火」を楽しむ
・畑の中のレストランで地元食材を堪能


 

三笠市萱野の滞在型レストラン「EKARA」とは

三笠市萱野の畑の真ん中に、レストラン棟1つ、宿泊棟2つ、合計3棟の建物ができました。この3棟を総称して「EKARA」(エカラ)と言います。


三笠市萱野の「EKARA」▲三笠市萱野の「EKARA」。手前はリンゴ畑、一番奥がレストラン棟です。取材時(4月17日)は景色がまだ寒々としていましたが、これから草木が芽生えると周りが緑に染まります


三笠エリアの観光スポットや自然を楽しみ、地元産の食材を使った料理を味わい、田舎の農村を素直に感じて、楽しんでほしいという想いが込められた施設です。


三笠市萱野の「EKARA」の看板


「EKARA」とはアイヌ語で、「~で~をつくる」「~で~をする」という意味。

本来のアイヌ語は最後の「A」の発音はないそうですが、三文字の名前をつけたいというオーナーのこだわりから「EKARA」となったそうです。

オーナーは、道路を挟んで向かい側で農業を生業とする(株)三笠すずき農園代表取締役の鈴木秀利さんです。


(株)三笠すずき農園代表取締役の鈴木英利さん▲(株)三笠すずき農園代表取締役の鈴木秀利さん

 

北海道三笠市って、どこにあるの?

三笠市は、北海道空知エリアにあり、札幌~旭川間のやや札幌寄り。

道央自動車道利用で札幌から三笠ICまで 約30分(片道1,270円)、旭川鷹栖から三笠ICまで約60分(片道2,380円)です。

北海道の石炭と鉄道の発祥の地として栄えた歴史があり、エゾミカサリュウ(国の天然記念物に指定)やアンモナイトなど多くの化石が出土しています。


三笠市立博物館のアンモナイト三笠市立博物館のアンモナイト


地質学的に大変珍しく貴重な地層が三笠周辺に広がっていることから、日本ジオパークが「三笠ジオパーク」として認定しています。


三笠市立博物館裏手、野外博物館エリアで見られる地層▲三笠市立博物館裏手、野外博物館エリアで見られる地層。水平ではなく縦になっている珍しい地層です


また、三笠市幾春別は北海道の盆踊りの定番「北海盆唄」発祥の地で、毎年お盆の3日間に開催される「三笠北海盆おどり」には約2万人が道内外から集まります


北海道遺産に認定されている三笠北海盆おどり▲北海道遺産に認定されている三笠北海盆おどり
※写真提供:三笠市教育委員会


北海道Likersでは、
北海道の公立高校では唯一、食物調理科単科校の「北海道三笠高等学校」のレストラン

三笠市内「長栄堂稲葉菓子舗」の昭和の頃からの愛されお菓子「ココナッツロール
も紹介しています。

 

はじまりは「MIKASA萱野プロジェクト」

そもそも、どうして農家の鈴木さんが宿泊型レストランを始めたのか。

きっかけは、鈴木さんが仲間同士の飲み会で「三笠は、もっとおもしろいことができるんじゃないかい?」と盛り上がったのがすべての始まりでした。

農家の鈴木さんを中心に、公務員、カメラマン、イラストレーター、ラジオパーソナリティ、飲食店関係者、アウトドア関係者などが集まり、2017年に三笠地域における「農」と「食」の連携推進協議会「MIKASA萱野プロジェクト」を立ち上げました。


三笠市萱野すずき農園のリンゴ畑▲すずき農園のリンゴ畑。雪害などで毎年かなりの本数がダメになっているそうですが、根気強く毎年植樹し、育てています
※提供写真


かつては、萱野エリアにはリンゴ畑があったそうですが、今は田畑になっています。そこで、すずき農園にリンゴの木を植え、それを「MIKASA萱野プロジェクト」のシンボルにしました。


三笠市萱野すずき農園のリンゴ畑の草刈り▲リンゴ畑の草刈り
※提供写真


そして、夏には畑の真ん中にテントを張って、一日限りのレストランを開いたり、田植えや草刈り体験、味噌つくり・豆腐づくり教室など、さまざまな参加型イベントを開催しながら、多くの人に三笠エリアの農と食を知って、触れてもらう活動をしてきました。


畑の真ん中にテントを張ったレストラン▲畑の真ん中にテントを張ったレストラン。これが「EKARA」につながります
※提供写真


その活動の中から、畑の中でおいしいものを食べて、三笠をたっぷり感じ、楽しんでもらうための施設として誕生したのが「EKARA」なのです。

 

「EKARA」~宿泊棟は、あずましい

北海道Likersが「EKARA」を訪れたのは、オープン前の先行内覧会。遠くの山々にはまだまだ残雪があり、畑も水田もやっと雪が解けて「よし、これから!」という状態でした。


三笠市萱野の田園風景4月


「EKARA」のまわりも、外構工事が済んでおらず、4月25日のオープンに向けて「わやだー!」とバタバタ。それでも、鈴木さんはじめ関係者たちは、「EKARA」への想いを熱く語ってくれました。
 
宿泊棟は2棟あります。1棟4人が宿泊でき、2ベッドのベッドルームが2部屋、洗面、檜風呂、シャワールーム(レインシャワー付)、トイレが完備。


三笠市萱野のEKARA宿泊棟内観▲宿泊棟内観


三笠市萱野のEKARA宿泊棟外観▲宿泊棟外観


外観デザインは、「農家の納屋」をイメージしています。

鈴木さんによると、当初はレストラン棟とつながった宿泊施設を考えていたそうです。

しかし、せっかくこれだけ広い敷地面積があるのに、壁の向こうから隣の音が聞こえてきたり、くっついてせまっ苦しい感じになるのは田舎の農家らしくない、とそれぞれ独立した建物になったそう。


三笠市萱野のEKARA宿泊棟のヒノキのお風呂▲檜のお風呂


柔らかな木肌のぬくもりが伝わってくる室内に一歩入った瞬間に感じたのは「ああ、なんてあずましい」。

都会的でスタイリッシュではない。
かといって、スイートカントリーな甘いテイストではない。
先進的でインテリジェンスでもない。

シンプルで、ぬくもりがあって、ホッとする優しい空間。
つまり、あずましいのさ!


三笠市萱野のEKARA宿泊棟の洗面所▲洗面所


敷地内にはリンゴ畑があり、周囲は水田なので、季節によって青々とした田んぼだったり、穂が実った黄金色だったり、季節の風景も楽しめそうです。

周辺には何もないので、夜には満点の星空も見られるとのこと。

 

「EKARA」~レストラン棟は、「火」を楽しむ

道路からレストラン棟を見ると、「あれ?窓がない?」と気づくかもしれません。

そしてなんだか薄暗い出入口が…。


三笠市萱野のEKARAレストラン棟出入口▲レストラン棟出入口…で、あってますか?


三笠市萱野のEKARAレストラン棟エントランスアプローチ▲窓もないし、エントランスアプローチが薄暗いんですけど…


しかし、薄暗いのには理由がありました。

レストランのドアを開けると、真っ先に目に飛び込んできたのが…。


三笠市萱野のEKARAレストラン棟のピザ窯


ピザ窯の「火」です。


三笠市萱野のEKARAレストラン棟内観▲出入口ドアから見たレストラン内観。真正面がピザ窯です


「田舎の農村というコンセプトなので、どうしても『生火』を使いたかった。昔から、人の暮らしに火は欠かせません。そして火のあるところに人は集まってきます。なので、暗いアプローチを通ってドアを開けたら、真っ先に火が見えるように、真正面にピザ窯を設置しました」と鈴木さん。


火を使った空間演出について語る鈴木さん▲火を使った空間演出について語る鈴木さん


この演出は、かなり感動的!


三笠市萱野のEKARAレストラン棟店内の様子▲道路側には窓がありませんが、反対側には大きな窓があり、店内には自然光がたっぷり降り注ぎます


「EKARA」は、札幌の建築家・宮島豊さんが設計し、「EKARA」のすぐ近くに事務所がある武部建設(株)が建設を担当。


三笠市萱野のEKARAレストラン棟の柱と梁▲柱や梁に古材が使われています


三笠市萱野のEKARAレストラン棟カウンター▲大工手づくりのカウンター


三笠市萱野のEKARAレストラン棟の床▲足元にもこんな細工が!


建物それぞれに棟梁がついて、ドアは建具屋、カウンターは大工、壁や床は左官屋、タイルはタイル職人と、その道のプロが手をかけているので、建築好きもここは一見の価値あり!


三笠市萱野のEKARAレストラン棟受付カウンター▲宿泊棟の受付でもあるカウンター


宿泊棟もあずましいけど、レストランも居心地がよくて、これは長居をしてしまいそうです。

 

畑の中のレストランで地元食材を堪能

オーナーが農家なので、料理に使う食材には絶対の自信を持っています。

すずき農園の野菜をはじめ、地元産の食材、ビールはサッポロクラシック、ワインやシードルも揃っています。


EKARAのシェフ、金子智哉さん▲EKARAのシェフ、金子智哉さん


シェフは、長年札幌のレストランで働いていた金子智哉さん。「EKARA」がきっかけで、三笠市に移住をしたそうです。


三笠市萱野のEKARAレストランのサラダ▲これから地元産の野菜がどんどん登場しそうです


三笠市萱野のEKARAレストランでピザを焼く▲ピザ窯で焼くできたてをすぐに食べられます


三笠市萱野のEKARAレストランのピザ


三笠市萱野のEKARAレストランの肉料理


レストランは、
・夏季(火曜定休)はランチ11:00〜15:30(ラストオーダー14:30)、ディナー18:00〜20:30 (ラストオーダー19:30)
・冬季(月・火曜定休)はランチ11:30〜15:00 (ラストオーダー14:00)、ディナー17:00〜20:00(ラストオーダー19:00)
※ディナーは予約のみ営業。

今はまだリンゴの実はなっていませんが、鈴木さんには、いずれは目の前のリンゴ畑のリンゴで自家製シードルをつくりたいという目標もあります。。

「サービス満点ではないかもしれないけど、いつもと違う体験をして、一緒に楽しく農村を楽しんでもらいたい。そして何より、畑の中のレストランですから、食べることを存分に楽しんでもらえたらうれしいです」と、鈴木さんは話してくれました。

札幌から高速利用で約30分、三笠の自然や見どころを楽しんで、畑の中のレストランで地元の食材を味わう、あるいは仲間や家族で宿泊棟に泊まって、農村気分を満喫する。

三笠の楽しみ方が、ひとつ増えました。

 

関連リンク

EKARA
EKARA ‐畑の中のレストラン facebook
MIKASA萱野プロジェクト
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