北海道情報サイト「北海道ライカーズ」北海道情報サイト「北海道ライカーズ」

what likers

Icon search探す

公開 | 北海道Likers編集部

「ここは馬との暮らしを提案する場所」パドミュゼで働く渡部さんの胸に秘められた熱い想いとは?

北海道Likersをご覧の皆さん、初めまして!

実践女子大学松下ゼミの秋元と八重倉です。
今回はパド・ミュゼで馬のお世話を担当している渡部真子さんに話を伺いました。
 
笑顔がとても素敵な渡部さん。その胸に秘められた、熱い想いをご紹介します。

 

気づいたら馬が欠かせない人生に


 

まず渡部さんご自身についてお伺いします。ここで働くきっかけというものはあったんですか?

 
渡部(以下、渡):大学生までは川崎市に住んでいました。

もともと、染物や農業などに興味はあったのだけれど、実際にやったことはなくて。そんな中、就職活動を始めてみると、自分がやりたいことが見つからなくて…。

大学でお世話になった先生に相談したらホースセラピーというのがあるよと言われて、何かよく分からないけど、まずやってみようと思い、 沖縄で牧場の研修生になりました。その後、大沼にも牧場を作りたいという話が来て、北海道で牧場をやってみたいと思い、大沼に移り住みました。
 

川崎では、馬と触れ合うなんてことは滅多にないと思うのですが、急に知らない土地で馬と暮らすことに抵抗はなかったんでしょうか?

 
渡:最初は、馬と暮らしていて何になるんだろう…と思うこともありましたが、3年ほど経つと馬との暮らしは欠かせないものになりました。ただ自然に生きるってことがすごいなって。

人はいろんなことに悩んだりして、ただ生きるってことが難しいけど、馬はただ生きているんだなって、そう感じて。

また、馬は鏡のような存在で、自分が中途半端な気持ちで馬と接すると、馬も返してくれないっていうことが多くありました。それで自分が馬に対して全力でぶつかって、全力で生きていたら、馬の方もだんだん返してくれるようになりました。
 
本気でやらないと馬も応えないんだなって実感しました。



 

馬も生き物だから、本気でぶつからないといけないんですね。

 

ただ乗馬をするんじゃない。馬との暮らしを提案する場所

次に、パド・ミュゼが他とはここが違う!と思うところはどんなところですか?

 
渡:ここは、ただ乗馬をするっていうより、馬との暮らしを提案するっていうのが、他と違うところですね。

ここでは馬に乗る際、実際に放牧している馬を自分で捕まえてから、乗るというプログラムも行なっています。放牧地は馬世界です。自由に動き回れる世界にいる馬は急に走ったり、喧嘩したりして怖いと感じるかもしれません。

捕まえようとすると逃げたり、動こうとしなかったり様々です。そんな馬たちを捕まえるために、対話の方法を考えたり、自分自身のあり方を見直したりする事が大切です。

こちらが変化すると、さっきまで逃げていた馬が急におとなしく捕まったりします。それが馬の面白いところだと思います。

餌をあげたり、お手入れをしたり、馬房の掃除をしたり、一緒に歩いたり日常的なお世話をすることでより深く馬の性格や健康、調子などを感じ、ちょっとした変化に気がついたりできるようになってきます。

ただ乗るだけでは気づきにくい、馬の命に触れるということを大事にしています。“命に寄り添って暮らす”ということが、私たち自身が自由に活き活きと生きる力を取り戻すために必要不可欠だと思いますし、プログラムを作る上で欠かせないテーマです。

 

両親に未だに理解してもらえない…それでも

渡部さんはここでの暮らしも6年目になるとお聞きしました。現在、課題に思っているところは?

 
渡:なかなか理解してもらえないというのはありますね。
私の場合は家族にも理解してもらえなくて。この仕事やここでの暮らしをどう言葉にして伝えたらいいのかが、難しいです。

自分も普通に就職するのが当たり前だと思って生きてきたけど、ここに来て意識が変わりました。でも、両親にとっては、牧場という場所自体が底辺というイメージが強くて…汚いという印象が抜けないんですね。
「おいで」と誘っても、牧場に行ってその後の将来どうするの?と不安がられてしまいます。

私は、牧場に来たら、「生きる力」が得られると思っています

生きる力がないまま夜遅くまで塾に通って、勉強ができるようになって、それができれば他はできなくても大丈夫っていう考えが一般的だと思います。その結果、1番じゃないとダメだとか、いじめが起こったりすると思うんですよね。

ここでは、人間の根本、幹の部分を育てられるっていうところがあるのに、それがうまく伝わらないんです。

牧場は就職先というより、“生きる力を身につける場所”というのが、伝えられたらいいなって思います。
 



 

パド・ミュゼで得られる気づき

今回私たちが渡部さんのお話を聞いて特に響いたこと、それはパド・ミュゼで暮らすこと= “「生きる力」を身につけられる”こと、だということです。

都会で暮らしていたら見落としているであろう、人間としてとても大切な部分を学ぶことができることを羨ましく思いました。

そう思うことができたのも、今回施設を体験するだけでなく、そのプログラムがどのような想いで設計されているのか、内側の部分まで知ることができたからです。

ぜひ皆さんもパド・ミュゼでスタッフの方々の素敵な思いに触れてみてくださいね。
 
この記事をSNSでシェアしよう!
  • 「ここは馬との暮らしを提案する場所」パドミュゼで働く渡部さんの胸に秘められた熱い想いとは?
Title
Close