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公開 | nobuカワシマ

閉園の危機から復活し、2017年に50周年「旭川市旭山動物園」

旭山動物園のアザラシのマリンウェイ

円柱形の水槽をアザラシが泳ぐ様子や、雪道をペンギンが散歩する様子などが有名な「旭川市旭山動物園」。一時は来園者数が落ち込み閉園の危機が訪れましたが、行動展示という手法を取り入れると来園者数が急増!今では世界各地から多くの人たちが訪れる人気スポットとなりました。

 
旭山動物園の東門からの眺め▲旭川市街を遠くに臨む旭山の斜面にある「旭川市旭山動物園」
 
 

行動展示を取り入れ、世界中から人が集まる動物園に

「旭川市旭山動物園」(以下、旭山動物園)は、1967(昭和42)年7月1日に日本最北の動物園として開園しました。一時はジェットコースターなど遊具も多数作られ、多くの旭川市民が列をなしたそうです。
ところが1983(昭和58)年を境に来園者が減少し、平成に入ると閉園も取り沙汰されるようになりました。
 
そこで、園長ほか飼育員たちは旭山動物園を再生しようとさまざまなアイデアを出し合い、喧々諤々した結果、行動展示という手法を取り入れることになりました。動物が本来持っている能力や生態を引き出して見せるという展示方法です。
 
 
旭山動物園のオオハクチョウ▲行動展示の第一弾、「ととりの村」にいるオオハクチョウ(写真提供:旭川市フォトライブラリー)


1997(平成9)年に完成した「ととりの村」は、水鳥を飼育している木々や池の施設全体を網で囲んだ、巨大な鳥かごのような施設。水鳥たちが自由に飛び回る姿を、網の中に入って見学することができます。
 
動物の生態や行動をよく知る、現場の飼育員の発想から実現したこの手法が大成功!来園者が増えはじめ、そのほかの古くなった飼育舎を順次、行動展示を取り入れた新しい飼育舎へ作り変えていくことになりました。
その結果、現在では世界中から多くの人たちが訪れる人気スポットとなりました。
 
 
旭山動物園のペンギンの水槽▲ペンギンの水槽の中を通る水中トンネル(写真提供:旭川市フォトライブラリー)
 
 

動物の迫力ある姿を間近で眺められる!

旭山動物園の魅力は、数ある行動展示の施設で動物たちのいきいきとした姿を見学できること。
 
中でも有名なものの一つが、「あざらし館」にあるマリンウェイ(円柱水槽)。アザラシが垂直方向に泳ぐことが得意な習性を活かした見学スポットで、アザラシが上から下へ、下から上へとスイ~ッと泳いでいく様子を目の前で眺めることができます。
 
 
旭山動物園のアザラシ▲アザラシが通るたびに、ワーッ!来た来た~!と歓声が上がります。比較的頻繁にアザラシが通過していきました


動物の能力や生態を活かした施設はほかにもたくさん!
たとえば野生のホッキョクグマは、北極海の氷上で、水面から頭をチラリと出したアザラシを襲い捕食するという習性があります。
 

旭山動物園のホッキョクグマ▲ガラス越しにご対面!目が合っちゃったかな!?
 

そこで、旭山動物園の「ほっきょくぐま館」では、海を模したプールの水面が見学者の目線と同じくらいの高さにあり、私たちはガラス越しに水中と水上を眺めることができます。
 
プールの外にある岩山を悠々と歩くホッキョクグマから見ると、水面からチラリと出ている見学者の頭はまるでアザラシの頭。獲物だ!と勘違いしてプールへ勢いよくダイブする、という仕掛けです。
 
 
旭山動物園のほっきょくぐま館内▲飛び込む瞬間を激写すべく待ちかまえてみましたが…、なかなか飛び込んでくれませんでした…
 

冬の名物イベントとして有名な“ペンギンの散歩”も、見学者を楽しませるためにペンギンを調教したショーイベントではなく、ペンギンの習性を活かした取り組みなのですよ。
 

旭山動物園のぺんぎんの散歩▲たくさんの人たちに囲まれる中をペンギンが行進!
 

野生のペンギンは、南極大陸周辺の島々でエサをとりに集団で海まで歩いていくという習性があります。さらに、雪山や氷山などが左右にあると、その間をまっすぐ進んでいくという習性もあります。
 
 
旭山動物園のぺんぎんの散歩▲自由気ままに歩くペンギン、時には雪をする~っと滑って進みます
 

そこで、冬の運動不足解消も兼ねて始まったのがペンギンの散歩。「ぺんぎん館」から出発して園内を歩いて戻る約500メートルの雪道を、10数尾のペンギンが集団で行進します。
ルート沿いの左右に見学者がずらりと並ぶ様子は、ペンギンにとって人垣は氷山や雪山のようなもの。ペンギンがまっすぐ進んでいくのも、道を覚えこませたわけではなく、本能の赴くままに歩いているそうです。

 

動物たちのエサの時間、「もぐもぐタイム」は注目!

旭山動物園のアザラシのもぐもぐタイム▲アザラシのもぐもぐタイム。「あざらし館」では行動展示とともに共生展示という手法も行われていて、自然界でアザラシと同じ生育環境にいるカモメも一緒にいます


旭山動物園を訪れた時、特に注目したいのが“もぐもぐタイム”。飼育員が動物たちの習性や特徴を解説しながらエサを与える時間のことで、エサに飛びつき食べる様子は迫力満点!よりいきいきとした姿を眺めることができます。
 
 
旭山動物園のもぐもぐタイムの案内板▲“もぐもぐタイム”が行われる動物と時間は毎日異なり、毎朝ホームページや園内掲示板で発表されます
 

“もぐもぐタイム”の時間をチェックして園内を巡ると楽しさは倍増しますよ!
 
 
旭山動物園のキリンのもぐもぐタイム▲キリンが長~い舌をのばして食事中。目の前でこんな様子を眺めることができるんです~!
 

今回紹介した動物や展示スペース、イベントは動物園全体の中でほんの一部です。いきいきとした動物たちはほかにも多数、年間を通じてさまざまなイベントも行われています。2017年は7月に50周年を迎えることから記念イベントの計画も!
 
閉園しかけた動物園が、世界中から人々が集まる動物園へと変貌した旭山動物園。多くの人の心を引き寄せる魅力と仕掛けがつまった動物園です。
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