
北海道の市町村の物産、文化、観光名所などを地元視点でデザインされたトートバッグ「JIMOTOTE(ジモトート)」をご存知でしょうか。現在、北海道12市町村のバッグが販売されています。
JIMOTOTE(ジモトート)製作のきっかけ
「約1年前に北海道に戻ってくるまで約30年間東京で暮らしていたのですが、年を追うごとに地元への想いや懐かしさが強くなりました」。そう語るのはジモトートを企画製作・販売している(株)ジムニーワークス代表取締役の珊瑚和範さん。「自分のように北海道を離れた人がその地元を懐かしく想ったり誇らしく語るきっかけになるものをなにか作れないか、そこから企画発案をはじめました」。

▲(株)ジムニーワークス代表取締役の珊瑚和範さん
コンセプトは「(JI)じぶんに」「(MO)もどる」「(TO)ところ」
まずはじめに、珊瑚さんは"じぶんにもどるところ"をコンセプトにブランド「JIMOTO」を立ち上げました。「情報誌やインターネットから得られる情報だけでなく『地元の視点』にポイントをおきました。ですので、ジモトートの企画の際も12市町村すべてに足を運び、沢山の地元の人たちを取材し、情報提供・ご協力を頂きました。そもそも、トートバッグにしたのは地元視点のデザインをたくさんの人に見てもらうためなので、取材で得た地元人の想いはこの企画の肝となりました」。
取材で得たことをもとに「JIMOTO」ブランドの第一弾企画商品「JIMOTOTE(ジモトート)」のデザイン制作に着手。取材で得た地元民の想いと担当デザイナーとの意見が交錯し何度もバトル(?)を繰り返しながら、無事12市町村のデザインが完成しました。
▲千歳市トートバッグのデザイン案。決定するまでのデザイン案は1市町村だけでも相当な数だったそうです
12市町村のジモトートを全部紹介!
各地域を象徴する物産、文化、観光名所などを地元ならではの視点で取り上げ、地元の人たちが誇りに想っているもの、懐かしく想っているものなどを独自のロゴマークとしデザインされたトートバッグ「JIMOTOTE(ジモトート)」。それではジモトート12市町村をご紹介します。

▲(左)旭川:象徴である「旭橋」をメインモチーフに1902年に国内最低気温を記録した-41℃などを表現したデザイン (右)岩見沢:北海道グリーンランド(遊園地)、野外音楽堂、バラ園の岩見沢3大スポットをモチーフにデザイン

▲(左)札幌:大都市であるがゆえ地元ポイントは人様々であると考えマップスタイルでの表現 (右)小樽:代表的な建物、景色、食べ物をマップスタイルで表現

▲(左)余市:朝ドラの影響で注目の施設をイメージしたデザイン (右)ニセコ:世界に誇るパウダースノーやニセコ連峰、羊蹄山、ニセコ大橋等をビンテージ感あふれるデザインで表現

▲(左)函館:五稜郭のフォルムをベースに修道院、市電、ロープウェイ、ラッキーピエロと函館の魅力満載のデザイン (右)千歳:北海道の空の玄関口である新千歳空港と千歳市の魚「サケ」をモチーフに躍動感のあるデザイン

▲(左)日高:馬の産地である日高をモチーフに馬の蹄をフォルムにしたデザイン (右)富良野:スキーとラベンダーを用いた躍動感と自然の優しさを表現したデザイン

▲(左)帯広:ばんえい競馬のソリにソウルフードの豚丼、インディアンカレーやスウィーツなどを詰め込んだデザイン (右)釧路:スケート、釧路湿原、タンチョウ、ノロッコ号、カヌーと釧路を代表するものが満載のデザイン
観光客向けのお土産商品とは違い、地域で暮らす人や出身者、その地に愛着のある「地元人」を商品ターゲットとしているためか、このトートバッグから地元の活性化につながっていくことを目指している珊瑚さんの想いが伝わってくるデザインです。
現在、通販サイトでの販売をはじめ各12市町村の流行発信拠点でのプロモーション展開を行っているこちらの商品。今後はこの12市町村以外の製作はもちろん、地元とコラボレーションした新商品開発を進めていく予定だそうです。「JIMOTO」ブランド、これからも楽しみです!
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取材・文/北海道Likersフォトライター ミヤシタ
取材先・写真提供/(株)ジムニーワークス
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