利尻島・鴛泊フェリーターミナルから約5km。鴛泊地区にある「姫沼」は、周囲1kmほどの小さな沼です。
▲駐車場から歩いて数分
▲途中、吊り橋を渡ります
▲ここです
「早朝の姫沼は特にきれい。晴れていて風のない日であれば、利尻山が沼に映り込む様子が見られるよ」。地元の人がそう口を揃えておすすめしてくれる風景を見に行ってきました。
7月上旬の早朝5時30分。早起きした甲斐があり、こんな美しい光景が見られました!
▲きれいでしょう? ひとりで「わぁ!」と歓声をあげてしまいまいました。空気が澄んでいて、しんとしていて、なんだか神秘的にすら感じましたよ
そのまま、沼を1周できる散策路を歩いてきました。
▲ちょっと場所を変えると、利尻山の見え方も変わります
遠くの景色もいいけれど、植物もたくさん。足もともよく見て歩きましょう。
▲取材の時に見られた花の一部。左上/オニシモツケ。バラ科の花です▲右上/チシマアザミ。ハチがミツを吸っていました▲下/オオウバユリのつぼみ。10~15cmの花が10数個つきます
利尻島は緯度が高く、本州では1,500m級の高山植物も生育しており、固有種も見られます。一部の植物にはこうして名札を付けてくれているのが心憎いですね。
▲葉が特徴的な高山植物、クルマバツクバネソウ。葉が車輪状に開いています
トドマツとエゾマツの違いがわかりますか? 似ていますが、樹皮が異なります。
▲同じような大きさですが、エゾマツは300歳、トドマツは200歳。エゾマツの方は成長がゆっくりなんですって
散策路は原生林にすっぽりと包まれており、姿こそ見えないけれども、あちらこちらから鳥の鳴き声が聞こえてきます。
コマドリの馬のいななきのよう声。エゾセンニュウの「じょっぴん(鍵)かけたか」(というように聞こえるんです)。そして、「フォッフォー」という声は、カッコウに似ていますがツツドリ。お腹がしましまの模様の鳥です。
▲1周はゆっくり見て歩いて30分ほど。ずっと木道で歩きやすかったです
利尻島の手つかずの森は本当にきれいです。実は礼文島との大きな違いは、この森。礼文島は過去に大火を経験しており、森や林がないんです。ですから利尻に来たなら、ぜひ、最北の離島の森を体感してくださいね。
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取材・文・写真/北海道Likers フォトライターFUKKO