北海道大学 ぐるりお散歩ツアー(2)/札幌市

北海道大学で最も有名な場所はどこでしょう。それはおそらく、ここではないでしょうか。 
 
 
 
 
総合博物館と中央食堂の間の道を進むと右手に「ポプラ並木」が現れます。もしかすると、想像より少しさみしく感じるかもしれません。実は2004年の台風で、多くの木が倒れてしまいました。それでも空へまっすぐ、100年ほど前に植えられた木々が立ち並ぶ風景は圧巻です。
 
6月はポプラの綿毛が札幌の街じゅうをふわふわと舞うのですが、それが夏の始まる合図となっています。
 
 
 
 
さて、広大なキャンパスを半分以上歩いて、そろそろお腹もすいてきたころではないでしょうか。
メインストリートに戻ると、左手に中央食堂が見えてきます。学食なので安くておいしいのですが、ちょっと優雅にランチはいかがでしょう。
中央食堂の隣にある「レストラン エルム」では、特別なメニューが味わえます。
 
その名も「クラークカレー」!
 
 
 
 
野菜はパプリカ以外すべて北海道産。油通ししてあるので、旨みがぎゅっと凝縮されています。特にルーは、トマトと玉ねぎがふんだんに使われていて、酸味のあとにスパイスの辛みがやってくる絶妙な味わい!
 
 
 
 
でもなぜ「クラークカレー」なのでしょう?クラーク博士とカレーを結びつけるはっきりとした史料が残っているわけではありませんが、当時は開拓使顧問のケプロンらによって、パンと肉食が奨励されていました。
また「札幌農学校・女学校等はパン、洋食をもって常食と定め、東京より札幌移転の時も男女学生分小麦粉7万3,000斤を用意し米はライスカレーの外には用いるを禁じた位である」(『恵迪寮史』昭和8年刊行)という記録も残されています。
レストランでは当時の文献も調べ、「今、クラーク博士が北大にいらしたら、きっとこういうカレーを学生に食べさせたのではないか」という想像を形にしたそうです。
 
 
歴史的な場所で食べるカレーは、きっと格別ですよ。
 
もうひとつ、クラーク博士が残したものがあります。それを見に、さらに北へ。メインストリートの行き止まりまで歩きます。
 
 
 
 
北海道といえば、広い農場にサイロがあって、牛たちがのんびり草を食んでいる…そんな風景を思い浮かべるのではないでしょうか。こうした風景も、北大から始まりました。
「札幌農学校第2農場」は、開拓した北海道で大規模な西洋式農業を普及させるためのモデル農場です。一戸の酪農家をイメージしていて、牛舎などの建築デザインは、19世紀の開拓時代のアメリカ風。
これはクラーク博士の提案だそうです。
 
 
 
 
 
 
 
 
隣の「模範家畜房(モデルバーン)」では、乳製品づくりの原点を見ることができます。
 
 
 
 
それに、牛以外にも出会えます。
 
 
 
 
 
 
 
 
美しき馬の世界が繰り広げられている1階に続き、2階には当時アメリカから輸入した畜力農機具コレクションがあります。つまり馬などに引っ張ってもらったりして使う機械のこと。
 
耕す、種を播く、収穫まで、19世紀の農機具が揃います。展示もダイナミックでおすすめ!
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そしてこの「モデルバーン」にはかくれキャラがいます!
 
 
 
 
稲作中心だった日本が、初めて踏み出した酪農への道。それは北海道大学の農場から始まり、西洋式の新しい農業が、開拓後の北海道を中心に作り上げられていったのです。
さて、またメインストリートを南へ戻ります。距離はかなりありますが、頑張って歩きましょう!
 
途中、歯学部の校舎を過ぎたところで、左手に「イチョウ並木」が延びています。
 
 
 
 
 
 
シーズンには、北大のホームページで黄葉の状況がアップされます。秋にもう一度、訪れてみたくなりますね。
 
最後は、正門…ではなく、「南門」に向かいます。
 
 
 
 
明治37年に、一緒に写っている守衛所(旧札幌農学校門衛所)と同時に建てられ、大正時代に今の南の位置へ移動しました。
北大が札幌農学校だった時代から、ずっと学生たちを送り迎えしてきた門は、今日もどっしりとキャンパスを守っています。門にもお別れのご挨拶をして、お散歩終了です。「おつかれさま!」
 
北大は通年オープンになっていますが、夏の深い緑と真っ青な空が、広いキャンパスにいちばん似合う気がします。
この夏は北海道大学へ、ぜひ出かけてみてください!