「静内二十間道路の桜並木」新ひだか町:北海道遺産シリーズ(13)

※この記事は2013年のものです
 
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静内二十間道路は約3,000本の桜が植えられている日本最大規模の桜並木です!ゴールデンウィークの開花時期には、毎年20万人近くの人が訪れる北海道では最も有名な桜の名所です。
 



二十間道路は「家畜改良センター新冠牧場」敷地付近にあります。
ここはかつて、皇室の牧場である「御料牧場」として利用されていました。
1872(明治5)年、開拓次官だった黒田清隆が、野生馬の改良のために牧場を開設したのがはじまりです。雪が少なく野草の多い日高地方は、馬の改良には最適な場所でした。
 
1889(明治22)年に宮内庁直轄の牧場となり、「新冠御料牧場」と呼ばれるようになります。
敷地内には、貴賓宿舎として「龍雲閣」が建てられ、大正天皇と昭和天皇が皇太子時代に宿泊。
また、伊藤博文の絶筆と言われる「七言絶句の書」や、狩野探幽の作といわれる屏風「牛馬の図」、賓客の残した馬具や食器などが保存されています。
龍雲閣の内部は、5月上旬のしずない桜まつり期間中のみ公開されます。

 

 

 
二十間道路は、御料牧場の開設から14年後の1903(明治36)年、牧場を訪れる皇族方の行啓道路として整備されます。その後、1916(大正6)年から、当時の職員が山に自生している「エゾヤマザクラ(蝦夷山桜)」を植生し、約3年の歳月をかけて桜並木を造成しました。

 

 
 エゾヤマザクラは、花弁の色が少し濃く、満開時には葉も同時に開くのが特徴です。また、野生種だけあって、寒さに強く寿命が長い!北海道らしいたくましい桜なのです。
 
ところで、二十間道路という名前はどのように付いたかご存知でしょうか。
昔はメートルではなく、尺の単位が使われていました。二十間は約36メートル。これは、桜並木の車道と左右の副道を合わせた幅の長さです。
幅36メートルで、距離は7km。広大な牧場の敷地もさる事ながら、桜並木のスケールの大きさがよく分かります。
 
最後に、静内二十間道路の特徴をもう一つ。
桜並木の背後には、防風の役目を果たすトドマツも植生されています。牧草やトドマツの緑と、桜の対比も見どころの一つです。
 
 

 
ソメイヨシノの可憐さ、シダレザクラほどの艶やかさはありませんが、100年の歴史を背負った桜並木はかなり見応えがあります。
また、桜のシーズンは仔馬の出産時期。桜を眺めながら馬の親子の観察もできますよ!

 

 

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