そばの名所・幌加内から、真冬の川にさらして甘味と風味を引き出した「厳寒清流さらし蕎麦」を紹介します!
通称「寒ざらしそば」と呼ばれており、もとは江戸時代に徳川家にそばを献上するために考えられたものだとか。
秋に収穫した玄そばを冬の冷たい川にさらしてアクを抜き、山間の寒い風と真冬の太陽光で乾燥させるという、厳寒地ならではの気候を利用して考えられた保存法。通常のそばよりも甘味が増し、のど越しも良くなるそうです。
「厳寒清流さらし蕎麦」は、幌加内の気候に合わせ、地元の若手そば店経営者を中心に研究されたもの。
そばは幌加内町のオリジナル品種「ほろみのり」が使用されています。甘みがあり、クセのない上品な味がするのが特徴です。


一面に咲く「ほろみのり」の白い花。7月中旬から8月中旬にかけて満開となります。
そして、実が黒っぽくなる9月上旬から中旬にかけてそばの実が収穫されます。

季節は飛んで3月上旬!
「寒ざらし」を行う時期がやってきました。
秋に収穫したそばの実を、冷たい川の水にさらす作業が行われています。

3月上旬といってもまだまだ雪深い幌加内。
写真で分かるでしょうか?1mほどある雪の下に川が流れていることを。
そしてこの日の気温はマイナス2℃、水温0℃。
あまり知られていないかもしれませんが、幌加内は日本一の最低気温の記録を持っている町です。
(昭和53年2月母子里(もしり)地区にてマイナス41.2℃を記録)
山に囲まれた盆地のため、冬はハンパなく寒い地域なのです。
そばは冷たい水にさらされることで、「えぐみ」がなくなり、口当たりが良くなるそうです。寒い幌加内だからこそ、おいしい寒ざらしそばができるのですね。



そして、6月16日から期間限定で幌加内町内の手打ちそば店(4店舗)で味わうことができます!
各店1日20食限定。そばの風味を一番堪能できる「盛りそば」での提供となります。
丹精込めて作られた特別なそばをどうぞお楽しみください!
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文/北海道Likersライター 小砂志津子
写真提供/幌加内町観光協会
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