原点は北海道にある。「テキスタイルデザイナー 梶原加奈子」

札幌出身で、活動拠点を東京に置き、そして世界でも活躍するテキスタイルデザイナーの梶原加奈子さん。
 
 
 
 
子供の頃から「色を考える仕事がしたい」と夢を持ち、多摩美術大学デザイン学部染織科卒業後、1998(平成10)年㈱イッセイミヤケテキスタイル企画に入社。
 
2003(平成15)年、ロンドンの大学院、Royal College of Art(RCA)に入学。RCA卒業と同時にフリーランステキスタイルデザイナーとなりヨーロッパで制作活動を開始します。
 
2006(平成18)年帰国後は、テキスタイルディレクターとして、日本の生地生産地と共に服地開発に取り組み、国内外のファッションとインテリアマーケットに生地を提案。2008(平成20)年にKAJIHARA DESIGN STUDIO 設立し、現在に至ります。
 
 
…と紹介すると、なんだかとても仰々しくて、巨匠が登場するような感じがしますが、実際にお会いした梶原さんは、とってもナチュラル!ふぁっと心地よい空気をまとい、そよそよ梢をかすめる風のような、エアリー感たっぷりな人。

 
 
 
東京に「KAJIHARA DESIGN STUDIO」を構え、日本全国を飛び回っていますが、週末は故郷札幌に帰ってくるそうです。お会いしたのも週末の札幌でした。
 
「昔は、デザインの仕事をするなら東京だと思っていました。が、ロンドンにいた頃、外から日本を見ると、日本は生地づくりではすごい技術がある国だということを再認識し、日本の地方のメーカーとかかわる仕事がしたいと思いました」(梶原さん談)。
 
しかし、帰国した梶原さんが選んだのは東京ではなく札幌。
 
「『日本』としてとらえていたので、東京でなくてもよかった。それに今はネットがあるから。東京は、情報量や人が多すぎて、とても窮屈。それに比べて、北海道って広くて大きいので、帰ってくると、開放的な気持ちになります。住みたいところで暮らそうと思いました」と梶原さん。
 
東京~札幌を行き来する移動時間は、梶原さんには「何も考えない」大切な時間になっているそう。
 
 
 
 
梶原さんは、「色は光の影響を強く受ける」と教えてくれました。北海道は光が柔らかいので、色味が柔らかく表現されるそう。特に、北海道は「青系」がきれいだとか。
 
「自分で色を表現するのに、やっぱり北海道が土台になっていて、北海道の光の影響を受けた色が、自分にはしっくりなじみます。かといって、デザインなどすべてに北海道を意識しているわけではありません。ただ、自分が生み出す世界観に共通しているものは何かと言われたら、最後の一滴が『北海道』なのだと思います」。
 
 
 
 
梶原さんがデザインするテキスタイルは、素材、色、柄など、すべてにおいて「これが梶原だ!」という主張や「梶原スタイル」という決まりがあるわけではありません。
しかし、並べて見てみると、梶原さんの言っていた「最後の一滴の北海道」が残り香のように漂っていると思いませんか?
 
 
 
 
※写真提供:KAJIHARA DESIGN STUDIO

 
ファッション界で生きるテキスタイルデザイナーは、常に一歩も二歩も先を見据えて、流行や時代に敏感に対応しています。
梶原さんも然り。
 
同じところに留まらず、でも「原点は北海道」という筋が一本ピーンと通ったデザインで、これからも走り続けます。
 
 
※写真提供:KAJIHARA DESIGN STUDIO
 
 
そんな梶原さんに、将来の夢を尋ねてみました。
 
「北海道に、ものづくりをする里…みたいなものをつくりたいですね。北海道に旅行に来た人が、染める、色をつける、織るなどを体験することでリフレッシュして、自分の生活に帰っていける、そんなところです。洞爺湖あたりがいいかな。私、運と偶然に支えられて(笑)、いろんなことのきっかけが生まれて想いが繋がってきたので、きっとこれからもそうなんだと思いますよ!」と、ふんわりした笑顔で話してくれました。
 
 
 
 
梶原さんは、生地のデザインをする「「KAJIHARA DESIGN STUDIO」とは別に、「グリデカナ」というブランドも持っています。
こちらでは、バッグや傘、ストールなどのアイテムを展開中。
 
東京、大阪、福岡などにショップがあるので、興味のある人はのぞいてみてください。
ショップの詳細はHPに載っていますよ。
 
 
 
 
 
 
 
※写真提供:KAJIHARA DESIGN STUDIO
 
 

関連リンク

Kajihara Design Studio
グリデカナ