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公開 | チバタカコ

ミツウマ×札幌市立大学×道総研のコラボで誕生した北海道の新土産「おじさんハンコ」

小樽ミツウマおじさんハンコ
 

創業100年の小樽の長靴メーカーミツウマと札幌市立大学と道総研が、北海道の新しいお土産をつくりました。その名も「ご当地おじさんハンコ」。北海道のお土産がハンコ?しかも、おじさん?なんだべ?それ。
 
 

目次

・「おじさんハンコ」とは、何だ!?
・ミツウマは、創業100年の老舗ゴム長靴メーカー
・「おじさんハンコ」は市立大からのプレゼンで決定
・ミツウマの技術の限界か!?…そこに、救世主現る
・「おじさんハンコ」大解剖
・小樽のおじさんは、新南樽市場にいた!
・「おじさんハンコ」の使い方
 
 
 

「おじさんハンコ」とは、何だ!?

2019年3月1日、北海道の新しいお土産「おじさんハンコ」販売開始!


小樽ミツウマおじさんハンコ12種類 
 
 
「おじさんハンコ」とは、道内12の市町村の名物おじさんの顔をゴムハンコにしたもので、ハンコになったおじさんたちが暮らすまちのご当地限定販売品です。
 
「おじさんハンコ」は、小樽にある創業100年の長靴メーカー(株)ミツウマと、札幌にある札幌市立大学(以下、市立大)、そして道内の農業、水産業、林業、工業、食品産業、環境、地質及び建築の各分野に関する試験、研究、調査、普及、技術開発、技術支援等を行う地方独立行政法人北海道総合研究機構(以下、道総研)の産官学のコラボレーションから生まれました。
 
…と、まとめるとそういうことですが、

「だから、結局何!?」

「どうしてそれが北海道のお土産?」

「おじさんって、誰?」

とつっこみどころ満載の「おじさんハンコ」について、製造販売元のミツウマで話をうかがってきました。

 

ミツウマは、創業100年の老舗ゴム長靴メーカー

小樽市にある(株)ミツウマは、1919(大正8)年創業のゴム長靴メーカーです。北海道日本ハムファイターズの栗山監督がミツウマの長靴を愛用していることでも知られています。
 
 
小樽市にある(株)ミツウマ▲小樽市にある(株)ミツウマ。馬が3つ並んだマークは創業時から変わりありません。先日、朝ドラの主人公が開拓期の十勝で買ってもらった長靴にこのマークがあったと話題になっていましたね
 

札幌や小樽近郊の40~50代以上の人なら、「小学校の社会科見学でミツウマの工場見学に行ったよ」という人も多いのではないでしょうか。
 
 
「おじさんハンコ」を担当した、(株)ミツウマ資産管理部次長兼総務部総務課課長、岡田英敏さん▲「おじさんハンコ」担当者のひとり、(株)ミツウマ資産管理部次長兼総務部総務課課長、岡田秀敏さん

 
「この100年の間、いい時もあれば、会社更生法の適用を申請した時もありました。それでも北海道の皆さんやミツウマファンの皆さんが支えてくれました」と話してくれたのは、ミツウマの岡田さん。
 

昭和30年代のミツウマの工場風景▲昔は「三馬」と漢字表記でした
 

昭和30年代のミツウマ、長靴工場風景▲最盛期は1日に2万足の長靴を製造していました
 

しかし、100年の歴史があるとはいえ、長靴メーカーのミツウマというブランドイメージは、50代以上の人には浸透していますが、若い世代には「ミツウマって、何?」というくらい伝わっていないという危機感があったそう。
 
そこで、2019年10月10日に創業100周年を迎えるにあたり、支えてくれた北海道に何か恩返しがしたいという思いと、ミツウマのブランドイメージを何とかしたいという思いから、「何かやらないと」と考えたそうです。
 
そして、2017年に「何かできないかな」と市立大に声をかけたのが、そもそもの始まりでした。

 

「おじさんハンコ」は市立大からのプレゼンで一発決定

北海道の役に立ち、ゴムを使った北海道の新しいお土産で、ターゲットは若い層。
 
そのお題で、2017年9月に市立大デザイン学部の学生3人が持ってきたのが「おじさんハンコ」でした。最初、学生たちは「こんなの出したら怒られるんじゃないか」と、恐る恐るミツウマにプレゼンしたそうです。
 
しかし、「何だこれは!おもしろいではないか!」と思った岡田さんらは、社内で即協議に入ります。


小樽ミツウマの岡田さん 

 
「若い世代にインパクトのある、突拍子もないことをやらないとダメだと思っていたところに、おじさんハンコです。会社も快く後押ししてくれて、これだ!とすぐに決まりました」(岡田さん談)。
 
学生たちが考えた「おじさんハンコ」のコンセプトは、まちおこしの役に立てること。「おじさんハンコ」を通じて、そのまちに人が行く仕組みをつくることです。
 
そこで、人口3,000人前後のまちを道内からピックアップし候補地を選定。そこで暮らす個性豊かなおじさんたちを選考し、ハンコのモデルになってくれるよう交渉を開始。
 

小樽ミツウマおじさんハンコを押したもの

 
まちの顔としてハンコモデルになることに、皆さん抵抗はなかったですか?と尋ねると、逆に、まちのためなら!と積極的に協力してくれる人ばかりだったそうです。
 
「それと、うれしかったのは『ミツウマさんがやるなら』という言葉でしたね」と岡田さん。
 
北海道の農業の現場で、酪農で、漁業で、真冬の除雪で、100年愛されてきた小樽の老舗長靴メーカーの真骨頂を発揮した瞬間でした。

 

ミツウマの技術の限界か!?…そこに、救世主現る

しかし、いざハンコ製造…となった時に、100年培ってきたミツウマの技術を持ってしてもできなかったのが、学生たちが持ってきたデザインをゴムのハンコにすることでした。
 
岡田さんによると、学生のデザインが細かすぎて、従来の方法では金型ができなかったとか。
 

小樽ミツウマおじさんハンコのスタンプ面▲「なんせデザイン学部ですから、細部に至るまでのこだわりがあって」と岡田さん
 

さて、どうするべ?と行き詰っていた2018年7月、市立大が札幌で開催された「ものづくりテクノフェア」に、「おじさんハンコ」の企画を出展します。その時、市立大のブースの向かいに出展していたのが道総研でした。
 

レーザー彫刻機で彫った小樽ミツウマおじさんハンコ▲レーザー彫刻機だと、写真画質をそのまま彫り込むことができます
 

さまざまな分野の技術開発や技術支援などを行っている道総研なら、もしかしたらヒントがあるかも…と、ミツウマと市立大の学生たちは、道総研に直面している課題を相談したところ、技術協力を受けることとなり、ここに、

創業100年の老舗ミツウマ×市立大の若い感性×技術の道総研
という産官学のコラボレーション


が実現しました。

 

「おじさんハンコ」大解剖

・ハンコに登録された市町村
 1.置戸町
 2.羅臼町
 3.鶴居村
 4.西興部村
 5.中頓別村
 6.初山別村
 7.占冠村
 8.中札内村
 9.様似町
 10.鹿部町
 11.黒松内町
 12.小樽市
 

小樽ミツウマおじさんハンコの持ち手部分▲底面:2.5㎝×2.5㎝、全高:3.4㎝、素材:オールゴム、外観:ヒゲに長靴 


小樽市の人口は、116,516人(平成30年12月末)で、人口3,000人前後というコンセプトから外れていますが、これはミツウマの「地元枠」ということでクリア。
 

・ハンコになったおじさんプロフィール
そして、ハンコになったおじさんたちが、とてつもなくユニークで個性的!
 

小樽ミツウマおじさんハンコの箱の中に入っているおじさんプロフィール▲箱の中には、おじさんのプロフィールとおじさんがいるまちの紹介が入っています

 
例えば、羅臼町の川端おじさんは、たったひとりで流氷の上を歩いて知床半島を一周したという命知らずの冒険家で映像作家。
中札内町の深瀬おじさんは、道の駅で飲食店を経営する北のロナウジーニョことサッカー大好きおじさん等々。

「おじさんハンコ」の公式HPには、それぞれのおじさんのプロフィールが詳しく紹介されています。
 

・「おじさんハンコ」はどこで買える?
「おじさんハンコ」は、そのまちに人が行く仕組みをつくるというコンセプトがあるので、登録されたまちに行かなければ購入することができません。
 

小樽ミツウマおじさんハンコの箱に入っているカード
 

ハンコは2個セット(1,200円税別)になっていて、一つは購入したまちのおじさんが必ず入っています。もう一つはランダムなので、どこのまちの「おじさんハンコ」かはわかりません。

 
・「おじさんハンコ」コンプリート方法
登録された12市町村すべてに行けば、12個コンプリート可能…ですが、広くてでっかい北海道は、そんなに簡単に行き来できません。

2個セットなので、とてつもなくラッキーな場合、6市町村を回って、残り6市町村分がそれぞれ運よくセットになっていれば、それで12個コンプリート完成です。
かなり奇跡に近いですが…。
 

・実は、13番目の隠れおじさんがいる!
登録されているのは12市町村ですが、実は、13番目の隠れおじさんがいます。これはかなりレアな確率らしいので、もし出てきたら、ぜひミツウマのfacebookにコメントを入れてみてください。

 

小樽のおじさんは、新南樽市場にいた!

「おじさんたちは、本当に実在するのか?」を検証するため、北海道Likersはハンコおじさんに会いに行きました。
 
行先は、地元枠の小樽市。

おじさんがいるのは、札幌から車で札樽自動車道経由で約38分、JR「南小樽」駅から徒歩約12分、JR「小樽築港」駅から徒歩約16分にある「新南樽市場」です。

 
小樽の新南小樽市場内にあるながぐつ屋▲もしかして、この人が!?

 
新南樽市場内のミツウマ長靴専門店「ながぐつ屋」に、小樽のおじさんはいました。
 

ミツウマ長靴専門店「ながぐつ屋」代表取締役、木保昭さん▲ミツウマ長靴専門店「ながぐつ屋」代表取締役、木保昭さん
 

「小樽の漁港や市場では長靴は必需品。-30℃にもなる冷凍倉庫では、ミツウマみたいなちゃんとした長靴じゃないと役に立たない。小樽近郊には果樹園やワイナリーがたくさんあって、農作業にも長靴は必要。うちの店は、ミツウマの長靴の種類が一番多くて、この辺りで長靴を必要とする人たちが来るプロショップ!」と、軽快なトークで出迎えてくれた木保さん。

 
「おじさんハンコ」の木保さん▲「おじさんハンコ」の木保さん。当たり前ですが、そっくりです
 

ハンコになった感想を尋ねると、

「彫刻刀でゴムを掘るハンコと全く違って、道総研の技術力がケタ違いに半端ない。これには驚きました。会社の書類に押そうかと思ってるよ」

と笑いながら話してくれました。
 
小樽市では「ながぐつ屋」で、「おじさんハンコ」を購入することができます。

 

「おじさんハンコ」の使い方

最後に「おじさんハンコ」の使い方ですが、北海道の新しいお土産なので、登録市町村に行ったら「北海道の〇〇〇町に行ってきたよ」とお土産にするのが正しい使い方…ですが、せっかくなので、いろいろなシーンでおもしろがって使いましょう。
 
これは「どうするの?」「何に使うの?」とあれこれ考えてはいけません。
 

 小樽ミツウマおじさんハンコを12個押したもの

 
好きなインクの色を選んで、手紙やハガキにスタンプしたり、会社の伝言メモに押してみたり、コレクションケースに入れて飾ってみたり。
 
皆さんなら、「おじさんハンコ」をどうやって楽しみますか?
 
 

関連リンク

ご当地おじさんハンコ
株式会社ミツウマ
ミツウマfacebook
札幌市立大学
北海道総合研究機構(道総研)
ミツウマ専門店ながぐつ屋
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