北海道の海岸線沿いをぐるりと一周する連載企画の第16回目。
今回は別海(べつかい)町内のドライブ。
海に突き出た細長い陸地、野付(のつけ)半島の「トドワラ」を起点に、
海と風蓮湖に挟まれた砂嘴の走古丹(はしりこたん)を経由し、
史跡「旧奥行臼駅逓所(きゅう おくゆきうす えきていじょ)」まで進みます。
途中、尾岱沼(おだいとう)ではクルーズ船で野付海を渡り再びトドワラへ上陸。
道の駅では有名なご当地グルメ「別海ジャンボホタテバーガー」を味わいました♪
目次
・ぐるり北海道一周について・ルート紹介:別海町 トドワラ → 別海町 旧奥行臼駅逓所
・トドワラ → 尾岱沼:車と船で野付湾をぐるり一周
・尾岱沼 → 道の駅おだいとう:ホタテも牛乳もジャンボ!
・道の駅おだいとう → 走古丹:風蓮湖の砂嘴を進んでみたら…
・走古丹 → 旧奥行臼駅逓所:開拓の歴史を感じる地をじっくり見学
ぐるり北海道一周について
北海道の海岸線沿いを時計回りで巡り、キレイな風景、美味しいグルメ、素敵な人たちとの出会いを楽しみつつ、
ゆるりとドライブします。
この企画での基本ルールは以下とします。
・基本ルートは海岸線沿いの国道もしくは道道
・都市部や岬付近などは市町村道も利用
ただし、生活道路や私道と思われるルートは通らない
・北海道本土のみ走行(離島のみなさん、すみません…!)
・景色を楽しめるよう、走る時間は日の出から日没まで
・取材の都合、一周を数回に分けてレンタカーで訪問
ルート紹介:別海町 トドワラ → 別海町 旧奥行臼駅逓所

ルート紹介:別海町 トドワラ → 別海町 旧奥行臼駅逓所
走行距離 約76km
所要時間 約1時間30分(途中の休憩や観光時間を除く)
詳細のルートマップはこちらをクリック
ぐるり北海道一周【11】~
ぐるり北海道一周【1】~【10】
前回の記事はこちら
ぐるり北海道一周【15】知床羅臼・相泊橋→野付半島・トドワラ:国後島を横目に海辺をドライブ

トドワラ → 尾岱沼:車と船で野付湾をぐるり一周
トドワラ → 尾岱沼走行距離 約25km
所要時間 約30分
「トドワラ」はトドマツの森が海水の浸食により立ち枯れたところ。
荒涼とした風景で、さいはて感アリアリです。
訪れたのは2018年10月後半。
秋から冬にかけては日が短く、のんびり散策していたらだいぶ日が傾いてきて15時前でもうこんな夕景に。
国道244号に突き当ったら左折し、数分したら尾岱沼地区へ到着。
この日は尾岱沼地区で一泊します。
そして翌朝、車ではなくなんと船に乗ります!
尾岱沼からトドワラまで航行する「別海町観光船」に乗って、
野付湾をぐるりと一周してみることにしました。
では、いざ出航!
尾岱沼からトドワラまでは片道約30分の船旅。
途中、河口さんが野付半島やトドワラについてなど
観光情報やこの地の自然についてなどのアナウンスをしてくれます。
船上からの風景を楽しみつつも耳をじっくり傾けます。
「右、見て下さい!アザラシがいますよー」
船の右側でアザラシ探しに躍起になっていると、今度は左側にいるというアナウンス。
そこらじゅうにアザラシがいるようです。
アザラシウォッチングは船内からでもよいですし、
デッキに出て潮風を浴びながら楽しむのもおすすめ。
どこかゆる~い雰囲気がある観光船。
肩肘張らず気軽に乗船して楽しめる雰囲気が最高!
トドワラ近くの桟橋に到着。
ここでしばし散策タイム。
昨日訪れた場所へ再び船で訪れるというのも不思議な感覚です。
トドワラ散策をしたのち船に戻り、また尾岱沼へと戻ります。
○北海道Likersで紹介したこちらの記事も参考に!
尾岱沼からアザラシと打瀬舟が浮かぶ野付湾と荒涼としたトドワラへ
尾岱沼 → 道の駅おだいとう:ホタテも牛乳もジャンボ!
尾岱沼 → 道の駅おだいとう走行距離 約4km
所要時間 約5分
クルーズから本題のドライブへ戻ります。
運転開始早々ですが、5分足らずでまた観光タイム。
今度はグルメです。

別海町のグルメといえば、野付湾の北海シマエビの料理などさまざまありますが、
ドライブ途中の軽い食事におすすめなのはこれで決まり!

「別海ジャンボホタテバーガー」とは、
2Lサイズ以上の大きなホタテを春巻きの皮で包み、
北海道産小麦の四角いバンズではさんだご当地バーガー。
500mlジョッキの別海牛乳と北海道産フライドポテトもつきます。
デザートに牛乳プリンも(^^)
それにしても、牛乳がジャンボすぎ!
1:バンズの下側に茶色い味噌ソースを、上側に白いマヨネーズソースを塗ります
2:下側のバンズにモッツアレラチーズがのったホタテ春巻きをのせ、その上にレタスをオン
3:ピンク色のオーロラソースをレタスにかけて野菜のマリネをのせます
4:上側のバンズをのせたら完成!
出来上がりがあまり美しくないので写真は割愛…。
完成品は少し前に紹介した観光協会さんから借りた写真をご参考に…。
見た目は失敗しましたが味は絶品!
肉厚なホタテは食べごたえあり!
さまざまなソースが絶妙に絡み合い、これはとっても美味!
これは軽食なんてものじゃありません。
立派なグルメ、極旨な食事です。
ジャンボな牛乳も完飲し、お腹いっぱい。幸せ~♪
道の駅おだいとう → 走古丹:風蓮湖の砂嘴を進んでみたら…
道の駅おだいとう → 走古丹走行距離 約26km
所要時間 約30分
さて…。今度こそ走ります。
次の目的地は、風蓮湖と根室湾を隔てる細長い砂嘴。
野付半島のように細長く伸びた陸地で、
砂嘴の途中にある走古丹地区を目指します。
野付半島のように道路の両側に海が見えるというわけではありませんが、
周囲に山や丘がないので平らな土地を走っている感覚はあります。
そのまま道なりに進むと、走古丹地区の港へ到着。
ここは特段観光施設のようなものは何もありませんが、
広大な湖の風景と、湖面に漂う野鳥の姿を眺め、しばらくの間のんびりと過ごしました。
何もないよさ、何もない静けさというのもいいものですね。
走古丹 → 旧奥行臼駅逓所:開拓の歴史を感じる地をじっくり見学
走古丹 → 旧奥行臼駅逓所走行距離 約21km
所要時間 約25分
自然豊かな風景を楽しんだら、次の目的地に向けて出発。
と、車を走りはじめたところで急ブレーキ!
なんと、目の前を何頭ものエゾシカがのんびり道路を横断していました…。
飛び出してきてぶつかったら大変。
北海道で車を運転する際はホントに鹿注意、ですね。
エゾシカの群れがいなくなったのを確認したらゆっくりとスタート。
再び国道244号へ戻り、根室市方面へと進みます。
この先は海辺から離れ原野や森の中を進みますが、
時折ちらりと見える川の風景などがなかなかステキ。
国道へ入って15分程度で奥行(おくゆき)地区へ到着。
奥行地区にある旧奥行臼駅逓所へ向かいました。
駅逓所とは、明治時代から昭和時代初期にかけて北海道全域に設置された施設。
入植者や旅行者が安全に旅をできるよう、宿泊と休憩、人馬の貸出などをしていました。
奥行臼駅逓所は1910(明治43)年に開設され、
交通の要衝となるとともに、この地域の開拓が進むきっかけにもなりました。
このすぐ近く、歩いて2~3分のところには、
別海町指定文化財の「旧国鉄標津線 奥行臼駅」と「旧村営軌道風蓮線 奥行臼停留所」もあります。
散歩をしつつ開拓の歴史を勉強。
社会科見学をしている気分です。
○北海道Likersで紹介したこちらの記事も参考に!
別海町に残る開拓の史跡~奥行臼の駅逓所と国鉄駅と村営軌道駅~
ドライブをしつつ観光スポット巡りもだいぶ楽しみました。
今回はここまで。
次回からは季節が変わり、冬のドライブ。
雪景色の「旧奥行臼駅逓所」をスタートし、北海道最東端の街へ入ります。
風蓮湖の湖畔にある「道の駅 スワン44ねむろ」と「春国岱(しゅんくにたい)」へ立ち寄ったのち、
JRの根室駅前まで進みます。
取材・写真・文/北海道Likersフォトライター nobuカワシマ
https://www.no-1-travel.com/