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公開 | nobuカワシマ

催事の人気駅弁、元祖森名物「いかめし」の美味しさの秘密を探る




北海道物産展や駅弁大会など各地の催事で人気駅弁のうちの一つが、「元祖森名物『いかめし』」。
元々は函館本線森駅の名物駅弁で、1941(昭和16)年から続くロングセラー。
素朴ながら味わい深い、美味しさの秘密を探りに森町の製造現場へ潜入してみます。

 

目次

・森駅の名物駅弁「いかめし」とは? 
・「いかめし」の製造現場へ潜入!
・「いかめし」を買うならここ! 
・いつかは森駅で「いかめし」を


 

森駅の名物駅弁「いかめし」とは?

「元祖森名物『いかめし』」(以下、「いかめし」)は、
生イカの胴に生米(うるち米ともち米の混合)をつめて、甘辛いタレでじっくり炊き上げたもの。


とてもシンプルなものながら、1941(昭和16)年に登場して以来現在まで続く大ヒット商品▲とてもシンプルなものながら、1941(昭和16)年に登場して以来現在まで続く大ヒット商品


「いかめし」を製造販売するのは、北海道南部の森町にある「いかめし阿部商店」。
函館本線の森駅近くに製造所をかまえ、ほぼ一年中「いかめし」を製造しています。

「いかめし阿部商店」はかつて旅館業を営んでいましたが、
1903(明治36)年に森駅が開業したのに合わせ、駅構内での駅弁販売業を開始。
はじめは幕の内弁当などの駅弁を販売していました。

当時、森駅周辺の海岸ではイカが大豊漁で、
ザルを海に入れてすくうだけでイカが入るほどと言われています。

余るほどとれたイカをどうにかしようと考え、作られたのが「いかめし」です。


爪楊枝部分を持って食べれば箸も不要。この手軽さが列車内で食べる際に重宝されました▲爪楊枝部分を持って食べれば箸も不要。この手軽さが列車内で食べる際に重宝されました


手軽に食べられるうえ、お腹にたまり美味しいということで一気に人気駅弁となり、
列車が到着するたびに多くの人たちが購入するようになりました。

 

「いかめし」の製造現場へ潜入!

多くの旅人を虜にし、現在は日本各地の催事などで人気の「いかめし」。

なぜそんなに美味しいの?
何か秘訣は?

そんな疑問を解消すべく、森町にある製造現場へお邪魔して製造工程を見せてもらいました。

大量に販売されていることを考えると、
「いかめし」の製造は機械で流れ作業なのかと思いきや、なんとほぼ全て手作業。
正直、これにはビックリです。


1杯1杯手作業で中骨を抜いて綺麗に洗います。気が遠くなりそうですが、さすが熟練さん。慣れた手つきで素早いです▲1杯1杯手作業で中骨を抜いて綺麗に洗います。気が遠くなりそうですが、さすが熟練さん。慣れた手つきで素早いです


イカは個体差があるので、生米のg数はイカの大きさに合わせて不定。手にしたイカの感覚でいい塩梅に生米の量を調節しているそうです▲イカは個体差があるので、生米のg数はイカの大きさに合わせて不定。手にしたイカの感覚でいい塩梅に生米の量を調節しているそうです


爪楊枝でシュシュっと結びます。これも一瞬で完成▲爪楊枝でシュシュっと結びます。これも一瞬で完成


イカやお米に味がついているのかと思いきや、この時点では調味料などは一切なし。
生のまんま、素のまんまです。

このあとはボイルをし、その後秘伝のタレでさらにボイルします。


一度にこれだけ大量に入れるとイカのうま味がかなり出るそうです▲一度にこれだけ大量に入れるとイカのうま味がかなり出るそうです


秘伝のタレに漬け込みじっくりと▲秘伝のタレでじっくりとボイル


できたての「いかめし」。これ、最高に美味しそう!!▲できたての「いかめし」。これ、最高に美味しそう!!


ボイルしたての「いかめし」をしばらく冷ましたら、最後に箱詰め。
通常1折に2個ですがイカが小さめな時は3個入れることも。


箱詰めも手作業で、封をするのも手作業。慣れた手つきで続々と「いかめし」が完成していきます▲箱詰めも手作業で、封をするのも手作業。慣れた手つきで続々と「いかめし」が完成していきます


1折ごとに差が出ないよう、手にしたイカの大きさや重量次第で即座に組み合わせを判断して入れているそうです▲1折ごとに差が出ないよう、手にしたイカの大きさや重量次第で即座に組み合わせを判断して入れているそうです


美味しさの秘訣は、ボイルのしかたと秘伝のタレ、
そして、長年製造する熟練の経験と技の相乗効果にあるようです。

全国各地の催事では、森町から現地へスタッフが出向いてこの作り方を再現。
伝統の作り方と味わいはそのまま、しかも製造して間もないものを提供しています。
いつどこで購入しても、安定した美味しさを楽しめるのは嬉しいですね。

 

「いかめし」を買うならここ!



「いかめし」の聖地、函館本線の森駅▲「いかめし」の聖地、函館本線の森駅


「いかめし」は森駅の駅弁としてスタートして人気を博しましたが、
近年は長時間停車の列車が少なくなったうえ、
特急列車は窓が開かないので、ホームでの立ち売り販売は困難に。

さらに2018年に入ると、森駅構内にあった唯一の販売店「キヨスク」が閉店し、
駅構内で「いかめし」を購入することができなくなりました。

そのかわり、駅前にある「柴田商店」にて購入することが可能です!


森駅駅前にある柴田商店。通年販売しています▲森駅駅前にある柴田商店。通年販売しています(日曜や年末年始などで不定休あり)


柴田商店では「いかめし」とともに、
長期保存可能な真空パックの「いかめし」といかめし味のスナック菓子を販売しています。

現在では列車利用者のほか、ドライブ途中の人たちも立ち寄る名所のような存在。
「いかめし」を買うなら「柴田商店」へ!


店内はレトロな佇まいで懐かしい雰囲気▲店内はレトロな佇まいで懐かしい雰囲気


さらに嬉しいことに、夏のお盆時期前後は駅構内での立ち売りがあるんです!

森駅にやってくる列車は、停車時間が1分弱の窓が開かない特急列車と、1~2両編成の普通列車。
当然売れ行きは芳しくないようですが、
「いかめし阿部商店」が駅弁の文化を後世に残すべく採算度外視で毎年実施しているそうです。


駅ホームで「いかめし」を販売する売り子さん。地元で「えきぼん」と呼ばれているそうですよ▲駅ホームで「いかめし」を販売する売り子さん。地元で「えきぼん」と呼ばれているそうですよ


短い期間ではあるものの、昔懐かしい駅弁の立ち売り風景。
旅情を誘い、妙に心が温まる気がします。
夏に列車の旅をするみなさん、森駅で出会えるといいですね。

 

いつかは森駅で「いかめし」

時代の変化とともに「いかめし」の販売拠点は、
駅構内から全国各地の催事へと重点がシフトしていきました。
現在ではタイミングが合えば全国各地で購入できるチャンスがあります。

でも、いつかは森駅へ訪れて食べてみませんか?
見た目も味も一緒とはいえ、「いかめし」の歴史と駅弁文化を噛みしめることができるはず。
きっと、ひと味もふた味も違う「いかめし」を感じとることができますよ。


いつかは森駅駅前の柴田商店か、森駅構内の「えきぼん」から買ってみましょう!▲いつかは森駅駅前の柴田商店か、森駅構内の「えきぼん」から買ってみましょう!
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