シンプルで永く使えるものを。「澪工房~札幌SHIMAU箱シリーズ」

札幌市白石区東札幌にある「澪工房」は、今年5月で15年目を迎える。創業当初は、椅子、テーブル、造作家具などをメインに手掛けていたが、ここ最近は、遊び心いっぱいの小物アイテムも増えてきた。








「うちは一体、何屋なんだろう(笑)。なんだか、小物が増えてきたなぁ」と話すのは、興部出身で同社代表の南勝重さん。





大手の家具問屋で、工場、デザイナー、出店先などを取りまとめながら、長年営業企画の最前線で陣頭指揮を執っていた。しかし、「画一的なものを大量につくり、売るのは限界がある。自分は対面で商売がしたい」と、47歳で北海道にUターン。

「つくって、売って、消費をするということを、人の顔が見える地場密着でやりたかった。それは東京では市場が広すぎる。札幌がちょうどいい」(南さん談)。






オリジナル家具やオーダー家具を製作する同社から、今回紹介するのは「札幌SHIMAU箱シリーズ」と名付けられた「箱」である。これは、札幌スタイル(※1)にも認証されている。





※1:「札幌スタイル」は北海道Likersでも紹介している。
http://www.hokkaidolikers.com/articles/75


道産エゾヤマザクラの木製箱で、四角形と円形があり、大きさはさまざま。南さんによると「都会でありながら恵まれた住宅面積が確保できる札幌には、お洒落な箱物を置く広さが充分にある。また、製品の高さをフロアライフ用に考えてあり、全国一床暖房が普及している札幌の生活スタイルに合わせた製品」ということだ。


※写真提供:澪工房


単体でも積み重ねても、多様に使うことができる。その使い方も、十人十色。量産製品ではないので、オーダーになるが、その際には自分の好みでサイズを細かく調整することが可能だ。部屋のどこに置くか、どうやって使いたいか、何を入れたいかなど、考えるだけでワクワクしてくる。これこそが、オーダーの醍醐味だろう。




※写真提供:澪工房


今回、取材でショールームにおじゃましたのだが、そこにあったのは、木質の優しさに包まれた見た目の美しい、そして何より、機能性に富んだ家具や小物ばかり。ソファの幅、椅子の高さ、チェストの引き出しの取手、テーブルに仕込まれた細かな仕掛け等々、どれもすべてに意味があり、目からうろこで、「なるほど!」と何度も手を打つ。












そのショールームにあった、一つのケース。北海道大学名誉教授でノーベル化学賞受賞の鈴木章氏に贈られたものと同じもので、ノーベル賞のメダルを納めるケースだ。





これをデザインし、つくったのが「澪工房」なのだが、素材は、木・革・鉄でできている。木は「澪工房」、革は赤平の「いたがき」(※2)、鉄も道内で製作。実は、この小さなケースに、南さんの考え方が凝縮されていたのだ。

※2:「いたがき」は北海道Likersでも紹介している。
http://www.hokkaidolikers.com/articles/133

「自分の祖父たちは、屯田兵として北海道に入植してきた。彼らは、木を切って開拓し、木を切ったのは「鉄」の斧で、切った木は馬が運ぶ。馬には馬具=革が必要。つまり、木、革、鉄というのは開拓精神に通じるものがあると思う。これこそ『北海道!』ですよね」。







「澪工房」の家具は、ショールームで実際に見て、触れて、体感することができる。イベントなども行っているので、近くで開催されていることがあったら、ぜひ、触れてみてほしい。


■有限会社 澪工房
http://www.mio-kobo.com

■澪工房facebook
https://www.facebook.com/miokoubou


■澪工房ショールーム
所在地/札幌市白石区東札幌2条4丁目8-18
TEL:011-816-6797
FAX:011-816-6786
営業時間/10:00~18:00
定休日/毎週水曜日


北海道Likersライター チバタカコ
http://www.facebook.com/chiba.takako.9

写真撮影:北海道Likers フォトライターいつき