北海道情報サイト「北海道ライカーズ」北海道情報サイト「北海道ライカーズ」

what likers

Icon search探す

公開 | 行天 フキコ

札幌のもっと親しめる文化財「旧永山武四郎邸及び旧三菱鉱業寮」

札幌市の中心部の東側を流れる創成川。明治時代から物流の拠点として札幌のまちづくりの基盤を支え、たくさんの産業施設がここに集まっていました。

創成川と交差して道庁赤れんが庁舎の正門から東に向けて、「開拓使通り」と呼ばれる北3条通りが走ります。その先の一角に、緑に囲まれてひっそりと洋風の建物が。

明治、昭和時代の洋風の建物が隣り合ってたたずむ「旧永山武四郎邸及び旧三菱鉱業寮」です。


△旧永山武四郎邸及び旧三菱鉱業寮外観

 

明治・昭和の時代様式が建物の随所に遺る「旧永山武四郎邸及び旧三菱鉱業寮」

明治10年代前半、開拓使時代に建てられた旧永山武四郎邸は、屯田事務局長時代の永山武四郎が私邸として建築しました。その後1911(明治44)年、三菱合資会社が永山邸の土地・建物を買収、1937(昭和12)年頃に三菱鉱業寮部分を増築しました。

旧永山武四郎邸と旧三菱鉱業寮は、明治期・昭和期の時代様式をそれぞれよく表しており、それらが共存している点でも建築的価値が高い建物です。

旧永山武四郎邸は1987(昭和62)年、北海道指定有形文化財に指定され、2004(平成16)年には北海道遺産「開拓使時代の洋風建築」に選定されました。


△旧永山武四郎邸外観写真▲旧永山武四郎邸は重厚感と繊細な意匠が魅力ある歴史的な建物。三菱合資会社のクラブハウスとして使われていた時代、こちらの建物は特に大事なお客様をお招きする場として使われていたといわれています

 
△旧三菱鉱業寮外観写真▲かわいらしい洋風の外観が印象的な旧三菱鉱業寮。札幌に来る社員の福利厚生施設として使われていました。室内にある電話室や階段上のホールに「寮」の名残が見られます


外観はどちらも洋風の建物ですが、旧永山武四郎邸の室内は洋間と和室が隣り合う空間、和洋折衷様式がユニーク。一方、旧三菱鉱業寮の室内は洋風のモダンなデザインも取り入れながら、和の雰囲気が融合する「レトロモダン」の雰囲気が。


△旧永山邸室内、和洋折衷様式の空間▲開拓使時代の洋風建築にみられる「和洋折衷様式」。同じ時期に建てられた札幌市の文化財「清華亭」と非常によく似ているので見比べてみて
 

△旧三菱鉱業寮和室のようす▲旧三菱鉱業寮2階、和室の縁側は旅館を思わせる和やかな雰囲気。旧永山邸の建物を眺めながらくつろげるベストスポットです
 

△旧三菱鉱業寮ギャラリースペースのようす▲旧三菱鉱業寮2階「みんなのギャラリー」には開拓使時代の洋風建築の見どころを紹介した写真パネルを展示中。建物のチャームポイント、丸窓から外の景色ものぞいてみて
 

△庭園のようす▲建物の周囲を囲む庭園の豊かな緑も魅力の一つ。旧永山邸が建てられる前からあったといわれる推定樹齢170年のハルニレの木も健在です

 

観る、遺すだけでなく、これからは知る、食べる、交流する、より親しまれる文化財に!

札幌市に建物の所有が移ってから観覧施設として一般公開されていましたが、旧三菱鉱業寮の耐震改修工事のため休館。2年の工事を終え、2018年6月にリニューアルオープンしました。

リニューアルしたのは耐震部分や内装のみではありません。展示パネルが更新され、永山武四郎氏の足跡をはじめ建物の特徴も詳しく説明が加わりました。

また、新たに旧三菱鉱業寮の改修工事の記録と北海道における炭鉱の歴史を解説するパネルが展示され、それぞれの建物が生きてきた背景にも触れることができるようになりました。

そして、今回のリニューアルで一番の注目ポイントが、新設されたカフェスペースです。

6月のリニューアルオープンから開店した「和洋折衷喫茶ナガヤマレスト」は、懐かしい洋食現代の料理の融合をコンセプトにしたカフェレストランです。

メニューには、ビーフシチューやナポリタン、オムライスなど懐かしの洋食メニューのほか、黒蜜ほうじ茶ラテ、ミニ三色団子が付いたナガヤマパフェなど和洋折衷を意識したオリジナルメニューもそろっています。


△ナガヤマレスト店内のようす▲リニューアルオープンと同時に開店した和洋折衷喫茶ナガヤマレスト。絨毯の紺色は開拓使の旗印、北辰旗の色をイメージしているそう
 

△ナガヤマレストの洋食メニュー▲落ち着いた雰囲気のカフェは、食事の時間を通して文化財とすべての人をつなげる架け橋になっています
 

△ナガヤマレストの喫茶メニュー▲シンプルだけどミルク味が濃いソフトクリームもおすすめスイーツ。アイスドリンクに追加してフロートにもできます

 
北海道産エゾシカ肉のミートソース、十勝新得町北広牧場のソフトクリーム、ガラナなど、北海道食材にもこだわったラインナップは道外から観光に来られた方にも喜ばれそうです。

館の観覧は無料なので、いつでも気軽に立ち寄って、懐かしい雰囲気を楽しむことができます。また、サッポロファクトリーに隣接しているので、ショッピングやイベントと合わせて来るのもおすすめです。
 
旧さを活かして新しくなった旧永山武四郎邸及び旧三菱鉱業寮。
より身近に、より親しめる文化財の中で、ゆっくり流れる時間を過ごしてみては。
 

△旧三菱鉱業寮図書室のようす
 
 

■関連リンク

・ようこそSAPPORO
・「札幌の文化財」(web版)
・北海道遺産公式HP(開拓使時代の洋風建築)
・サッポロファクトリー公式サイト 開拓使麦酒製造所ものがたり

 

■関連ページ

・情熱の仕事人。「人」を軸に札幌から日本一の飲食企業を目指す!WONDER CREW代表「渡邊智紀」
・「北海道遺産navi」で北海道遺産めぐりを楽しもう!
・札幌開拓使通り永山記念公園夏のイベント「ひかりの森」

写真・文/北海道Likersライター gyoten

\食べたい!食べるべき!と思ったら「なまらいいね!」/

この記事をSNSでシェアしよう!
  • 札幌のもっと親しめる文化財「旧永山武四郎邸及び旧三菱鉱業寮」
  • Google+

FacebookのIDを利用して、北海道Likersへ登録します。

北海道Likersは、北海道を愛する皆さんと北海道を盛り上げるコミュニティです。

  • 利用規約に同意の上ご登録ください。
  • FacebookのIDで簡単に登録できます。登録は無料です。
  • Facebookに設定しているメールアドレスを登録します。お客様のメールアドレスは、北海道Likers運営からの連絡に利用いたします。
Title
Close