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公開 | 小西 由稀

北国の季節が薫り立つクラフトジン「紅櫻蒸溜所」の「9148」シリーズ

紅櫻蒸溜所

 
近年、世界的なブームとなっている「クラフトジン」。
ジャパニーズ・クラフトジンに注目が集まる中、北海道の四季の香りを楽しめるクラフトジン「9148」シリーズが登場しました。
 
北海道初&発のクラフトジンメーカーとなる、北海道自由ウヰスキー「紅櫻蒸溜所」を取材。社長の林英邦さんと蒸留責任者の越川明征さんにお話を伺いました。

 

目次

・「クラフトジン」って何?キーワードは「ボタニカル」
・多彩な樹木に囲まれた「紅櫻蒸溜所」へ
・山わさびに昆布、ラベンダー?! 「9148」シリーズの魅力とは?
・今後はどんなレシピの「9148」がリリースされるのか?


紅櫻蒸留所の9148クラフトジン

 

「クラフトジン」って何? キーワードは「ボタニカル」 

今やすっかり定着した観のあるクラフトビール。
クラフトジンも同様に、原料に特色があり、スモールバッチ(少量生産)で個性を表現したプレミアムジンを指すことが多いようです。
 
「そもそもジンの定義ははっきりしたものはなく、 “ボタニカル”と呼ばれる植物由来の原料でベースのスピリッツを香りづけしたものを指します」と、越川さん。
 

紅櫻蒸溜所の越川さん
 
 
ジンに欠かせないジュニパーベリー(セイヨウネズ)を使うくらいで、ボタニカルの内容や配合=「レシピ」は自由。ベースとなるスピリッツの原料にも決まりはありません。

 
紅櫻蒸溜所
 

つまり、自由度の高さがクラフトジン最大の魅力。
 
「北海道には原料となるボタニカルが豊富にあります。北海道らしさをクラフトジンで表現し、北海道の魅力を広く世界に伝えたい」と、林社長は語ります。
 

紅櫻蒸溜所の林社長
 
 

多彩な樹木に囲まれた「紅櫻蒸溜所」へ 

札幌の中心部から車で30分弱、南区の「紅櫻(旧・紅桜)公園」内にある紅櫻蒸溜所。
 
紅櫻公園の総面積は約2万5000坪!
札幌有数の桜と紅葉の名所として知られています。
 

紅櫻蒸溜所▲エントランスからマイナスイオンたっぷり! 
 

紅櫻蒸留所▲最寄駅は地下鉄「自衛隊前」駅。そこから徒歩約20分

 
こちらが、2018年4月26日に蒸溜所開きをした紅櫻蒸溜所。

蒸溜所は随時見学が可能。越川さんのガイド付きの「解説見学会」は、日曜日に実施しています(要予約)。
また、越川さんがつくるクラフトジンベースのカクテルを楽しめるバーも、不定期で開店。

 
紅櫻蒸留所▲見学は無料。ただし、紅櫻公園の入園料300円が別途かかる

 
蒸溜所に入って、すぐ目に入るのがイタリア製の蒸留器。
園内の地下水を割水に使用して、1回550本前後を製造しています。

 
紅櫻蒸留所▲ベースになるスピリッツは、95.5%という「札幌酒精」製の純度の高い原料アルコール。「クリアなのでボタニカルの風味を表現しやすい」と、越川さん
 

北海道初&発となるクラフトジン「9148」は、どんなジンなのでしょう?

 

山わさびに昆布、ラベンダー?!「9148」シリーズの魅力とは? 

9148というブランド名は、ジョージ・オーウェルの小説「1984」をオマージュしたもの。
 

紅櫻蒸留所

 
薬臭いジンが、管理社会の象徴として小説に描かれています。
 
「自由な世界、自由な発想、自由な価値観。そんな思いをこの商品名に込めました」と、林社長。

 
紅櫻蒸留所の林社長
 

そう、クラフトジンの魅力は、縛りがないこと。
 
ブランド名に込められた自由を体現するように、9148のボタニカルには、日高昆布、シイタケ、切り干し大根、山わさびなどが含まれています。
 
それにしても、自由すぎませんか?(笑)
 
「現在、5つのレシピの商品を出していて、それぞれ15~20種類のボタニカルで風味を構成しています。
 
クラフトジンに海藻を入れるのは世界でも珍しくなく、植物の根も重要な要素なので、レシピによって異なりますが、北海道らしい山わさび、切り干し大根も加えています」と、越川さん。

 
紅櫻蒸留所の越川さん▲洋酒好きが高じてお酒の世界へ。ロンドンのバースクールを卒業し、スコットランドのアイラ島ではホテルに勤めながら、蒸溜所をまわり、ウィスキーを勉強。真っ白な雪の風景を見て、札幌に移住することを決めたのだそう

 
初リリースとなったレシピ#0100は現在完売で、この先しばらく製造予定はないそうですが、#0101、#0102(紅櫻公園限定)、#0396、#1922(札幌とその近郊限定)を販売。

 
紅櫻蒸留所▲レシピによるが、蕎麦、ニセアカシア、コクワ、ミント、カシス、赤シソなどの北海道産原料が使われている。

 
例えば、#0396は紅櫻公園の桜の花びらをボタニカルに使用。
「ジュニパーベリーを少なめに、桜の甘さが広がるレシピです」。
 
そして、ボトル内に桜の花びらを入れるという演出も素敵!
 
紅櫻蒸留所▲ゆっくりとジンの中を舞い落ちる桜の花びら
 

2018年8月1日にリリースされたばかりの#1922、コンセプトは札幌!
1922(大正11)年8月1日といえば、札幌が市制施行した日。
 

紅櫻蒸留所


#01922には日高昆布は入れず、札幌・中央区にある幌見峠のラベンダーを使用。
こちらは、すっきりとして夏にぴったりな印象の味わいと香り。
 
さらに、越川さんは「ラベルの日付にも注目してほしい」と話します。
画像のラベル部分を拡大してみてください。
 
紅櫻蒸留所
 
 
左右に4ケタの数字がありますが、右の「1922」は商品名、左の「0801」はボトルに詰めた日。
 
「同じレシピの商品でも、使うボタニカルに個体差があるし、製造する時季の気温や湿度によって香りの出方が異なるので、自ずと違う個性が生まれる。
 
なので日付を入れて、その違いも楽しんでもらえたらと、思っています」。
 
そして、うれしいことに、蒸溜所の向いにある「べにざくら本館」では、9148の無料試飲も行っています。

 
紅櫻蒸留所▲べにざくら本館ではジンギスカンも楽しめる! 「ジンギスカンのタレに9148を少し加えると、また違ったおいしさが広がります」

 
それにしても、昆布やシイタケを使う9148シリーズは、爽やかな香りの中に旨味を感じるのも特徴なのかもしれません。

 

今後はどんなレシピの「9148」がリリースされるのか? 

紅櫻蒸溜所では、秋には紅葉をボタニカルに使い、冬には北海道の冬を連想させる仕掛けのあるクラフトジンをリリースする予定だといいます。
 
「スコットランドは第2の故郷。そして北海道は第3の故郷ですから、9148を通して北海道の良さを広めたい。
 
今後は、すべて北海道産のボタニカルを使ったレシピにも挑戦してみたいですね」と、越川さん。
 

紅櫻蒸留所のジュニパーベリー▲すべて北海道産原料のボタニカルを目指し、園内にジュニパーベリーを植え始めた
 

北海道、札幌の環境や季節感を伝えるストーリー性の高いクラフトジン「9148」。
これからの新作レシピ、そして数年後を予定しているウィスキーづくりにも要注目です。

 
紅櫻蒸留所

 

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  • 北国の季節が薫り立つクラフトジン「紅櫻蒸溜所」の「9148」シリーズ

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小西 由稀

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