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公開 | 村上 紗希

甘くて巨大なハスカップを発見! 作付面積日本一の厚真町に突撃


 

「不老長寿の秘薬」と呼ばれるハスカップ。

北海道の特産品として親しまれていますが、酸味が強く、生の果実もなかなか出回らないため、その実を目にした人や食べたことがある人はそう多くないのでは?
 

ところが、「日本一のハスカップのまち」厚真町では、毎年6月末からハスカップ狩りが楽しめるというじゃありませんか!

しかも従来の味のイメージをひっくり返すような、甘くて大粒の品種が栽培されているという噂まで。

これは気になる…というわけで早速その真相を確かめに行ってきました。
 
 

目次

・ハスカップってどんな果実?
・甘くて大粒の実はどうやってできたの?
・「あつまみらい」「ゆうしげ」は他のハスカップとどう違う?
・おいしいハスカップの見分け方を知ろう!
・生で食べられるチャンス! ハスカップ狩りに行こう

 
 

ハスカップってどんな果実?

 
深くてきれいな黒紫色の実をつけるハスカップ。

本州では高山植物としても知られており、その大きさは平均1~2cmほど。
 




▲実の形も円形、楕円形、釣り鐘形、円筒形・・・と様々。実は木によって大きさや味もぜーんぶ違います!▲実の形も円形、楕円形、釣り鐘形、円筒形…と様々。実は木によって大きさや味もぜーんぶ違います
 

▲名前はアイヌ語の「ハシカプ(枝の上になるもの)」に由来。「黒実鶯神楽(クロミノウグイスカグラ)」という和名もあります。ちょっとかっこいいぞ・・・・!▲名前はアイヌ語の「ハシカプ(枝の上になるもの)」に由来。「黒実鶯神楽(クロミノウグイスカグラ)」という和名もあります。ちょっとかっこいいぞ…!(写真提供:ハスカップ農園みのり
 

苫小牧から太平洋に至る一帯の地域「勇払原野」は道内最大のハスカップ自生地です。

もともとはシベリアのバイカル湖周辺が原産の植物ですが、勇払原野には野鳥の中継地であるウトナイ湖があるため、渡り鳥がその種を運びこんだのではないかと言われています。
 

自生しているこの野生種はとにかくすっぱい!

さらには苦味や渋味も強く、生で食べるにはあまり向いていません。


ですが独特の酸味は、北海道のお土産品には欠かせない存在。

ジャムやソース、お菓子やジュースにもよく使われているので、加工品であれば食べたことがある人も多いのではないでしょうか。
 

▲見た目はちょっとブルーベリーに似てるかも? でも味は全くの別物・・・。▲見た目はちょっとブルーベリーに似てるかも? でも味は全くの別物…(写真提供:ハスカップファーム山口農園


そんなすっぱいハスカップの花言葉は「愛の契り」。何とも甘いフレーズですよね!

その由来は実のなり方にあります。

1つの根本から2つの花が仲良く寄り添うように咲く様子、そしてその2つの花が合体して1粒の果実になることからこの花言葉ができたのだとか。

 
▲淡いクリーム色の可愛らしい花が咲きます▲淡いクリーム色の可愛らしい花が咲きます(写真提供:ハスカップファーム山口農園)
 

▲大切な受粉作業、よろしくお願いしまーす! ビーボックス(蜂用の餌箱)を設置している農園もありました。▲大切な受粉作業、よろしくお願いしまーす! ビーボックス(蜂用の餌箱)を設置している農園もありました(写真提供:ハスカップファーム山口農園)
 

▲やがて緑色の小さな実が・・・。これが愛の結晶か▲やがて緑色の小さな実が。つまりはこれが愛の結晶か
 
 

甘くて大粒の実はどうやってできたの?

 
酸味や渋味が強い果実ですが、厚真町内ではハスカップ農家を営む山口さんの苦労と努力により、そのイメージが徐々に変わっていきます。

ハスカップは人と同じように木によってDNAが違うため、実の味や大きさも千差万別。

そこで山口さんは長年に渡り、農園内にある全ての木の果実を食べ比べて美味しくない果実の木を抜く、という気が遠くなるような作業を繰り返していきました。
 

▲笑顔がとっても素敵な山口さん。特殊製法を取り入れた自慢のジャムは、ハスカップと砂糖だけで作られた濃厚な甘酸っぱさが大人気! ちょっとしたお土産にもピッタリ。▲笑顔がとっても素敵な山口さん。特殊製法を取り入れた自慢のジャムは、ハスカップと砂糖だけで作られた濃厚な甘酸っぱさが大人気! ちょっとしたお土産にもピッタリ(写真提供:ハスカップファーム山口農園)
 

最初にあった木はおおよそ1000本。

その中から最終的に残されたのはなんとたった20本!

さらにそれを挿し木で増やし続けることで、生でも食べられる美味しいハスカップの栽培に成功したのだそうです。
 

この20本は全て別の品種。

その中でも特に大粒で甘味が強いのが、オリジナル品種「あつまみらい」と「ゆうしげ」です。

平成21年に新品種として登録されたこの2種は、やがて知る人ぞ知るブランドハスカップへと成長。

現在は町内100軒以上の農家で栽培されています。
 
 

「あつまみらい」「ゆうしげ」は他のハスカップとどう違う?

 
「あつまみらい」はとっても大粒で細長い形をしています。

「ゆうしげ」も大粒ですが、こちらはちょっとカクカクした形。
 

▲左が「あつまみらい」、右が「ゆうしげ」。他の種類は直径1~1.5cmほどなので、何と倍以上の大きさ!(写真は冷凍ハスカップ)▲左が「あつまみらい」、右が「ゆうしげ」。他の種類は直径1~1.5cmほどなので、何と倍以上の大きさ!(写真は冷凍ハスカップ)
 

▲野生種と比べると、その大きさの違いは一目瞭然!▲野生種と比べると、その大きさの違いは一目瞭然!(写真提供:ハスカップ農園みのり)
 

まずはサイズに驚かされたので、次は肝心のお味。

実家の庭に野生種が植えられていたため、その酸味の強さを知っている筆者。どれほど違うのか、さっそく食べてみました。

 
「…えっ、これがあのハスカップ?!」

 
本当にびっくりしました。とにかく甘味が強い! 私の記憶にあるハスカップとは全く違います。

「あつまみらい」は、とても甘くてさらっとしています。

後味もあっさり。まるで新しいフルーツを食べているかのようです。


一方の「ゆうしげ」は、味の濃さが印象的。甘味の中にハスカップ特有の酸味もしっかりとあり、バランスの良さを感じました。
 
それもそのはず。両品種とも糖度は12度が最低ラインなのだそう。

1度でも足りなければ、いくら大粒でも「あつまみらい」「ゆうしげ」を名乗ることは許されません。

厳しい基準をクリアした実だけが、厚真町のブランドハスカップとしてお客さんのもとに届けられるのです。

 
12度と言えば一般的な苺の糖度。

野生種のハスカップは顔をしかめてしまうほどすっぱいことを考えると、この2種がいかに甘いかが伝わるでしょうか?

ちなみに粒によっては15度にまでなるものもあるんですって!

 

おいしいハスカップの見分け方を知ろう!

まず深い黒紫色に色づいたものを狙う。これが大原則です。

 
▲色が薄かったり赤や緑の部分が残っているのはまだ未熟な証。無理にとらずにそっとしておきましょう。▲色が薄かったり赤や緑の部分が残っているのはまだ未熟な証。無理にとらずにそっとしておきましょう(写真提供:ハスカップファーム山口農園)

 
▲実の色の変化がわかりますか?▲実の色の変化がわかりますか?(写真提供:ハスカップファーム山口農園)
 

ですが、ここで1つ落とし穴が。

黒紫色の果実は一見すると食べ頃のように見えますが、実は色がついてから甘味を感じられる状態になるまで約1週間かかるのだそう。

しかも見た目にはほとんど変化なし…
 

▲素人には全部同じに見える! 完熟しているかどうかなんてわからないし、どうしたらいいのやら・・・▲素人には全部同じに見える! 完熟しているかどうかなんてわかりません(写真提供:ハスカップ農園みのり)
 

ということで、見極めるためのコツを教えていただきました。

ハスカップは細い枝1本につき2~3ヶ所に実をつけますが、花は枝の根本から先端に向かって順番に咲いていきます。

ということはもちろん、実がなり、それが色づき、熟していくのも、枝の根元から先端に向かっての順番…ですよね。
 

つまり、根本側の実の方がより完熟に近い状態ということ!


▲真ん中の枝なら、赤線で囲われた実が1番熟しています▲真ん中の枝なら、赤線で囲われた実が1番熟しています(写真提供:ハスカップファーム山口農園)
 
先端になっている実の方がとりやすいのでついつい手を伸ばしてしまいがちですが、もし同じ枝の数ヶ所に実がなっていたら、ぐっとこらえて根本側の方を収穫してみてくださいね。
 
 

生で食べられるチャンス! ハスカップ狩りに行こう

皮が薄く、少しの衝撃でも果汁が流れ出てしまうほど柔らかなハスカップ。

手で優しく摘み取らなければ潰れてしまう繊細さ、さらにはその収穫期の短さから、生の実にお目にかかれることは滅多にありません。

 
ですが、「えー、食べてみたいのに…」と思ったあなたに朗報!

実は今年も、日本一の作付面積を誇る厚真町で、6/30(土)~7/22(日)にハスカップフェアを開催することが決定。

誰でも気軽にハスカップ狩りを楽しめちゃうんです。
 



▲豪華景品が用意された抽選会に参加できるスタンプラリーも同時開催。お隣の苫小牧市では厚真産ハスカップを使った特別メニューが味わえますよ!▲豪華景品が用意された抽選会に参加できるスタンプラリーも同時開催。お隣の苫小牧市では厚真産ハスカップを使った特別メニューが味わえますよ(画像提供:厚真産ハスカップブランド化推進協議会
 

まずは以下のHOW TOをご覧ください。といっても基本は一般的な果物狩りとほとんど同じです。
 
① ハスカップ狩りができる農園は町内に12ヶ所。まずはどこに行くか決めましょう! システムも品種も様々なので、迷ったら気軽に観光協会や各農園へ問い合わせを。
天候や果実の状況で閉園している場合もあるので、来園前の確認電話は必須です。
 
② 入園料を払います。農園によってはないところも。
 
③ 木によって味や形、大きさが全く違うハスカップ。まずは味見をして自分好みの実をつけている木を見つけましょう。生で食べたい場合は甘味の強いもの、ジャムを作る場合は酸味の強いものがオススメです。この記事の内容を参考に、食べ頃の実を探してみて!
 

▲時にはこんなサプライズも。元気な雛がかえりますように!▲時にはこんなサプライズも。元気な雛がかえりますように(写真提供:ハスカップ農園みのり)

 
④ これぞという木を見つけたら、いざ収穫! 熟している実は力を入れると簡単に潰れてしまいます。

そっと優しくつまんで、軽く捻るように。

 
▲低めの木なので子どもたちでも簡単に収穫できます。▲低めの木なので子どもたちでも簡単に収穫できます(写真提供:厚真町観光協会

 
▲疲れたら空を眺めながらぼーっと休憩▲疲れたら空を眺めながらぼーっと休憩(写真提供:ハスカップ農園みのり)

 
⑤ 思う存分収穫したらお会計へ。育てている品種の違いがあるため料金は農園によりますが、1kgあたり1000円~1600円ほど。

一定量分が入園料に含まれていたり、農園専用のリサイクルパックを持参すると割引になる場合もあるので、入園時に確認しておくといいかもしれません。
 

▲大粒の品種ならこのぐらいの量で500g▲大粒の品種ならこのぐらいの量で500g(写真提供:ハスカップ農園みのり)

 
⑥ 収穫したハスカップはすぐに食べるもよし、加工用に持ち帰るもよし。

果汁が出やすいので、潰れてしまった実はその場で食べるのがオススメです。冷蔵保管は3日間程度を目安に。

食べきれない場合は洗わずに冷凍するか、ジャムや果実酒にしてしまいましょう!
 

▲厚真町では甘酢漬けを作る時に入れることも。鮮やかな色とフルーティーさが加わって美味しいんです! 他には塩漬けにして食べるのも一般的。梅干しの代わりとしておにぎりの具にしたりするんだそう。▲厚真町では甘酢漬けを作る時に入れることも。鮮やかな色とフルーティーさが加わって美味しいんです! 他には塩漬けにして食べるのも一般的。梅干しの代わりとしておにぎりの具にしたりするのだそう

 
なお「あつまみらい」や「ゆうしげ」の収穫体験ができる農園はごく数軒のみ。これも確かな品質と味を守るための工夫なんです。

一部の農園や町内のスーパーなどでは、プロが完熟のタイミングを見極めて収穫した実を購入できます。

ぜひこの機会に、あまーい厚真町のブランドハスカップを味わってみては?
 
 

関連リンク

厚真産ハスカップブランド化推進協議会
(厚真町役場産業経済課経済グループ内)
TEL:0145-27-2486

厚真町ハスカップ特設サイト(厚真町観光協会)
TEL:0145-29-7711

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Writer

村上 紗希

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