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公開 | チバタカコ

タコの卵を使った「たこまんまのかまぼこ」

たこまんまのかまぼこ

 
「たこまんま」とはタコの卵のこと。それを使ってかまぼここをつくっているのは、様似町のマルサン工藤商店。

その味、つくり方は一子相伝!仁社長が一人でつくる「たこまんまのかまぼこ」を紹介します。


あ、「サメガレイの切込み」もあるよ。 
 

目次

・様似町「マルサン工藤商店」
・タコの卵「たこまんま」
・「たこまんまのかまぼこ」誕生は弁当箱から
・「たこまんまのかまぼこ」のつくり方
・「たこまんまのかまぼこ」のおいしい食べ方
・「サメガレイの切込み」も手づくりで


 

様似町「マルサン工藤商店」

北海道様似町は、北海道地図の下側、逆三角形の先端、えりも町の左上、太平洋に面した町です。

2015年ユネスコ世界ジオパークに認定された「アポイ岳ジオパーク」があります。「アポイ岳ジオパーク」は、北海道Likersでも紹介しています。

 
札幌から、道央自動車道(有料)~日高自動車道(無料区間)を利用して、約3.5時間、

新千歳空港から2.5~3時間、

帯広からなら(天馬街道経由、または広尾・えりも経由)で約2~2.5時間です。
 

様似町にあるマルサン工藤商店▲様似町にあるマルサン工藤商店
 
マルサン工藤商店は、国道336号線をえりも方面に向かい、様似町の塩釜トンネルを抜けて海岸沿いを走っていくと左手にあります。

オレンジ色の看板か「Sellers」というコンビニの看板が目印。

 
大正6(1917)年創業で、2017年100周年を迎えた老舗商店です。

3代目社長の工藤仁さんがここで手づくりしているのが、タコの卵を使った「たこまんまのかまぼこ」です。

 

タコの卵「たこまんま」

ところで皆さん、「たこまんま」を知っていますか?

「たこまんま」とはタコの卵のことで、道内では居酒屋などのメニューで見かけることがあるのですが、酒の肴、珍味として食されています。


もしかしたら、道外ではあまり見かけないかも。
 

たこまんまの醤油漬け、塩漬け▲たこまんまの醤油漬け、塩漬け。ご飯のおともはもちろんですが、酒の肴にぴったり

 
卵一つひとつの形が米粒のように見えることから、米=まんま、と呼ばれているそうです。

イクラのように醤油漬けにしたり塩漬けにしたりして食べることが多いです。
 
 
ヤナギダコの卵=たこまんま▲ヤナギダコの卵=たこまんま。薄皮の中に米粒状の卵がびっしり入っています
 
 
たこまんまの袋(薄皮)を破く▲たこまんまの袋(薄皮)を破くと…
 

米粒のような形をしたたこまんま▲ぷるん!と米粒のような形をした卵が出てきました


たこまんまをしぼる▲それを絞り出すようよう取り出します
 

生のたこまんまに醤油をさっとたらす▲生のたこまんまに醤油をさっとたらしただけ。贅沢な珍味です

 
新鮮なものは、生でもいただくことができます。

醤油をちょっとたらして食べると…口の中にクリーミーな「たこまんま」がとろ~りと広がり、磯の香りの中に濃厚な甘味が!

何に似ているかと言われたら「ウニ」なのですが、ウニよりもクリーミーで、バターのような、生クリームのようなとろみが何とも言えない!
 

なーまーらー、うまい!

 

「たこまんまのかまぼこ」誕生は弁当箱から

「たこまんまのかまぼこ」は、ヤナギダコのたこまんまを原材料にしたかまぼこです。

これを考案したのは、3代目仁社長のお母さん。
 

マルサン工藤商店代表取締役社長、工藤仁さん▲マルサン工藤商店代表取締役社長、工藤仁さん。大学だけは東京に進学しましたが、生まれも育ちも様似っ子

 
この地域では昔から漁師が、「たこまんま」をフライパンで焼いて食べていて、家庭料理としても食卓に並んでいたそうです。
 
今から30年程前、仁社長のお母さんが「たこまんまを弁当箱で蒸かしてみようかしら」とふと思い立ち、試してみたらこれがびっくり!とてもおいしいかまぼこになりました。
 

「これは商品化してみたらいいんじゃないか?と思って、そこから試行錯誤です。タレ(出汁)の配合を考えるのに10年かかりました。味のバランスや塩加減がすごく難しかったです」と仁社長。
 

マルサン工藤商店のたこまんまのかまぼこ売り場▲北海道Likersが店に到着したのは午前10時ちょっと過ぎ。開店時は棚いっぱいにあった「たこまんまのかまぼこ」が、すでに品薄に…
 

このタレの配合を知っているのは仁社長ただ一人。

つくり方を教えてほしいという個人や企業が来るそうですが、「たこまんまのかまぼこ」は工藤商店一子相伝。
 

仁社長は「『たこまんまのかまぼこ』はうちのオリジナルで、他に出したら意味がなくなる。どこの店にも卸していないし、物産展などにも限られたものしか出ていません。様似でつくって、様似まで来なければ食べられない、というのは守りたい。遠方の人は通販を利用してもらっています」と話してくれました。

 

「たこまんまのかまぼこ」のつくり方

「たこまんまのかまぼこ」は、すべて手づくりで、大量生産できるものではありません。

毎日店頭に出す分をつくり、在庫がなくなったら追加してつくっています。
 

取材時、ちょうど追加をつくるタイミングにあたったので、「たこまんまのかまぼこ」ができるまでを密着!
 

ヤナギダコのたこまんまがかまぼこの原材料▲ヤナギダコのたこまんまがかまぼこの原材料
 

液状のたこまんま▲袋から出して卵を濾します。そこに秘伝のタレを加え、たこまんま液のでき上り
 

たこまんま液を分量通り分けていきます▲たこまんま液を分量通り分けていきます
 

タコまんま液を分ける▲仁社長のこの作業が、早い!迷いなくチャッチャカ、チャッチャカ進むので撮影が追いつきません!
 
 
たこまんまのかまぼこに入れる基本具材は、水菜とニンジン▲かまぼこに入れる基本具材は、水菜とニンジン。彩りにもなります
 

たこまんま液に水菜とニンジンを入れる
 

準備した液をビニール袋に入れていきます▲準備した液をビニール袋に入れていきます。「ビニールに入れることで余分な水分が入らないようにするんです」と仁社長
 

シンプルなプレーンかまぼこには、基本具材として水菜とニンジンが入っています。

当初はプレーンだけでしたが、今は、ツブ、カニ、タコ、イカ、エビ、日高昆布、チーズ、トバなど味のバリエーションが増えました。

 
ビニールには、エビ、チーズなどの、バリエーションの具材が入っています。
 
 
専用の型にビニールごと入れます▲専用の型にビニールごと入れます。型を見ると、弁当箱がスタートだったことがわかります
 

オリジナルの専用蒸し器に入れて約18分蒸かします▲それをオリジナルの専用蒸し器に入れて約18分蒸かします。弁当箱のような型も蒸し器も、地元の鉄工場に特注したもの

 
オリジナルの専用蒸し器
 

蒸し上がった「たこまんまのかまぼこ」▲蒸し上がった「たこまんまのかまぼこ」。蒸し器のフタをあけた瞬間、ふんわり甘い匂いが漂いました
 

蒸したものを取り出す作業▲蒸したものを取り出す作業も、無駄がなく流れるよう!何十年も一人でつくっている年季を感じます
 

たこまんまのかまぼこをビニールから出す▲ビニールから丁寧に出していき…
 

扇風機で余計な水分を飛ばします▲扇風機で余計な水分を飛ばします

 
たこまんまのかまぼこをトレイサイズにきる▲トレイサイズに切り…
 

たこまんまのかまぼこをトレイに入れる▲トレイに入れてでき上り

 

「たこまんまのかまぼこ」のおいしい食べ方

扇風機をあてて、少し冷めたところをつまみ食いさせてもらったのですが、でき上ったばかりの「たこまんまのかまぼこ」は、ふっかふかの食感!

そして甘い!この味は…まるでカニにようです。

カニかまぼこではないですよ、ゆで上げのカニ!

毛ガニより、タラバのような大ぶりのカニみたいな風味です。

 
トレイに入ったたこまんまのかまぼこ
 

「よく、『カニが入っていますか?』とお客さんに聞かれますが、使っているのはたこまんまだけです」と仁社長。
 
生に醤油をかけたて食べた時とはまた違う、甘くて、香り豊かで、でもたこまんまのトロリとした濃厚な味はしっかり残っています。

そして、秘伝の出汁が上品な味にまとめています。

 
でき上ったばかりの「たこまんまのかまぼこ」プレーン▲でき上ったばかりの「たこまんまのかまぼこ」
 

「かまぼこ」というと、プリプリした食感をイメージするかもしれませんが、これはプリプリというより、ふんわり。

なんておいしいんでしょ!
 

たこまんまのかまぼこプレーン▲冷たくでもいいですが、レンジでちょっと温めるのもありです

 
味がついているのでそのままでもおいしいですが、

ワサビ醤油でお刺身風、マヨネーズ+唐辛子をつける、サラダ、天ぷら、フライ、鍋、お吸い物、おでん、煮つけなど、さまざまなアレンジができます。
 

「たこまんまのかまぼこ」は、様似まで来てマルサン工藤商店で購入するか、通販で購入可能。

ただし、冷凍すると中の水分が凍ってしまうので冷凍保存はできません。保存は冷蔵庫で、消費期限は4~5日以内。

 

「サメガレイの切込み」も手づくりで

「切込み」とは、生のニシンや鮭を細切りにして、塩と米麹で漬け込んで熟成させたもの。

道内・東北ではポピュラーな酒の肴です。

 
マルサン工藤商店では、切込みも手づくりで販売しています。

しかも、漬け込んでいるのは「サメガレイ」。


ところでサメガレイって、何だべ?
 

サメガレイの切込み▲サメガレイの切込み
 

仁社長が「サメガレイはメヌキと同じ海域にいる深海の魚で、ウロコがサメみたいにザラザラしています。大きいほど脂がのっている。昔はタダ同然の魚だったが、メヌキの代わりに寿司ネタに使われるようになって、どんどん価値があがってきた。うちで使っているのは、様似産のサメガレイです」と教えてくれました。
 

昔は、各家庭で自家製切込みをつくっていました。

しょっぱいので工事関係者など肉体労働をする人たちが、ご飯のおかずにしてよく食べていたそうです。

また、熟成すると発酵した熟成臭がし、それが「美味い!」という人もいれば「苦手だ」という人も。
 

そこで、マルサン工藤商店では、味付けを甘めにし、漬け具合も浅めにして一般の人たちが食べやすい味付けにしています。
 

樽に漬けているサメガレイの切込み▲樽に漬けているサメガレイの切込み。原料は、サメガレイ、麹、ショウガ、ニンジン、塩

 
漬けている途中のサメガレイの切込み▲また浸かりが浅いので、もう少し漬けます

 
漬物でいえば浅漬け状態のサメガレイの切込みを、つまみ食いさせてもらいました。
 
「う、美味い!」
 
まだ浸かりが浅いと仁社長は言っていましたが、これでも十分!

ちょうどいい塩加減、麹の甘さ、サメガレイのコリコリとした食感も残っています。

発酵臭も気になりません。

これは日本酒がほしくなる味です。

 
太平洋に面した様似だからこそ新鮮なヤナギダコのたこまんまやサメガレイが手に入ります。

その地元の海の幸を活かして、様似ならではの珍味をつくるマルサン工藤商店。

「たこまんまのかまぼこ」も「サメガレイの切込み」も、ぜひ様似まで行って食べてもらいたい味です。

 

関連リンク

マルサン工藤商店

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