農家の暖かさと気ままな自由さを併せ持つ女性グループ 「気ままな主婦の会」

気まま[名・形動]~遠慮や気がねをせずに、思うままに行動すること。
 
北海道空知地方中央部に所在する美唄市峰延町にて、農家の主婦たちだけで結成された女性グループがあります。彼女たち、普段は農業や主婦業をする傍ら、自分たちで生産した愛情たっぷりの地元産品の商品開発とその販売を、生産者と消費者両方の立場を考えながらも自分たちの思うままに取り組んでいます。そんな彼女たちのグループ”気ままな主婦の会”を今回は取材してきました。
 
発足して8年が経つ気ままな主婦の会結成の経緯、それは地元産品への愛情からでした。

「米の転作作物として大豆栽培を始めるも、規格外の大豆は二束三文でしか売れません。しかし、『不揃いとは言え同じ大豆、なんとかしたい!』という同じ思いの農家の主婦が集まったのが結成の経緯です。ただ、実際に商品開発の研究を重ねていくと不揃いでは加工が難しい事、規格外では商品に向かない事が分かり、現在販売している商品は出荷用大豆を使用しています(笑)」と笑顔で語るのは代表の前川さん。ちなみに団体名である「気ままな主婦」は前川さんのメールアドレスをメンバーが気に入り「それ、ちょうだい!」とそのまま団体名に引用したとか。そんな農家の主婦特有の暖かさと地元産品への深い愛情がこのグループの特徴です。

 

 
左から「栄養たっぷりみねのぶ大豆の発芽姫」「毎日健康みねのぶ大豆の黒豆茶」「みねのぶ大豆のコロっとまあるいかりんとう」「手づくり麹とみねのぶ大豆の無添加味噌」。ユニークなネーミングも商品の特徴です。

 

 
年々商品ラインナップを増やしている気ままな主婦の会。
商品開発においての重要ポイントを伺うと「安心安全に気をつけるのは当然のこと、私たちは買う側の主婦でもあるわけです。価格を決める時、高いとか安いとか、私なら買うとか絶対買わない!!とか・・・。思い入れだけでは誰も買ってはくれないので、価格は常に主婦の目線で決めるようにしています」と、なんとも彼女たちらしいご意見でした。

 


 

 
"気まま”と言えども商品開発にはもちろん全力で取り組む彼女たち。
特に、代表の前川さんは商品アピールや新しいニーズの発掘に余念が無く、ビジネスセミナーをはじめさまざまな町づくりや観光の研修に精力的に参加されているそうです。

「当時、商品だけでなくパッケージも自分たちで手作りしていましたが、商品の顔である見た目の大切さはメンバー全員が感じていたため、どうもしっくりきていませんでした。そのような時に、とある観光セミナーに参加し、改めてパッケージデザインのブランド力を実感。ちょうどそのセミナーに参加していた札幌市のデザイン会社の方と知り合いブランディングを依頼、すべてのパッケージデザインを一新しました。現在、”美唄母唄”というブランド名のもと商品を販売、ターゲットを見据えたデザインのおかげですべての商品の売上が増加しています。」

単純に商品を加工販売するのではなく、マーケティングやブランディングを考えながらの活動姿勢からは”気まま”ではなく、美唄の魅力アピールに対する”プロ意識の高さ”が感じられました。
 
ここ数年、”食”を前面に押しているイベントが増えている美唄市。
もちろん気ままな主婦の会もこのチャンスに相乗りしたいという思いがあるそうです。
ただ、今後の展開を伺うと「新しい商品をどんどん作って・・・が一般的でしょう。しかし、メンバー6人がそれぞれ、まさに気ままに希望や野望をもっています。まずは地道に本業の農業や主婦業に取り組みながら、これからもメンバーと仲良く会を続けていければと思っています」と苦労して商品開発をしてきたメンバーの絆も垣間見えました。今後も気ままに活動するこの女性グループからは目が離せません。

 

 
商品は美唄市のアンテナショップPipa(ピパ)で販売されています。(インターネット販売はしておりません)