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公開 | 木村健太郎

マガンの聖地・美唄市宮島沼を知っていますか?

感動の感覚は人それぞれですが、世界有数のマガンの寄留地、美唄(びばい)市の宮島沼には想像を超える光景が眼前に広がります。春と秋のほんのわずかな時期ですが、宮島沼と数万羽のマガンが織りなす「ねぐら立ち」「ねぐら入り」を観て生命の神秘や言葉にならない感情を味わってみては?
 
 
▲早朝に一斉に沼から飛び立つ「ねぐら立ち」です。壮観!(宮島沼水鳥・湿地センター提供)
 
 

小さな沼とマガンが彩る圧巻の光景

宮島沼は美唄市西部にある面積約25haの周囲を農地に囲まれた小さな沼です。石狩平野は「石狩泥炭地」として、広大な湿原地帯でした。しかし、開拓後の開発が進むにつれ、数多くあった湖沼が姿を消していくなか、宮島沼は生き残りました。数少ない「蝦夷地」の名残りともいえます。
 
 
▲沼の対岸はまだ雪深い樺戸連山。勇壮な姿が印象的です▲沼の対岸はまだ雪深い樺戸(かばと)連山がそびえます。勇壮な姿が印象的
 
 
この小さな沼に春と秋の最盛期には最大8万羽を超えるマガンが飛来してくるのです!見ごろは4月中旬、9月下旬からそれぞれ約2週間。マガンは国の天然記念物に指定されている渡り鳥。秋にロシア極東地域から北海道を経由して宮城県で越冬し、雪解け時期に逆のパターンでロシアに帰っていきます。約4000㎞の途方もない距離を渡るのです。
 
 
▲おでこから口ばしにある白い紋様がマガンの特徴です。

 

 最大8万羽が宮島沼に集結!

日本には約15万羽が渡って来るそうですが、そのうち半分が宮島沼に飛来するというからすごい。1970年代には数千羽のマガンが確認され、その数はどんどん増えていき、現在はまさに世界的なマガンの“サンクチュアリ”となりました。2002年にラムサール条約に登録されています。
 
 
日中の主役はオオハクチョウです。この日は4,000羽。近づいても逃げません▲昼間の沼の主役はオオハクチョウ。今回は約4000羽がいました。近づいても逃げません
 

宮島沼とマガンのメーンイベントは、何といっても早朝にマガンが一斉に飛び立つ「ねぐら立ち」と日の入り前に帰って来る「ねぐら入り」です。宮島沼を飛び立ったマガンは日中は近隣の農地で落ちモミなどの餌を食べ、タップリとエネルギーをため込んで、沼に戻るのです。
 
 
平地のため敵を発見しやすく、周囲が農地で餌が豊富なことが「聖地」となった理由▲平坦な地で外敵をみつけやく、周りが農地で餌が豊富なことが「聖地」になった理由とのこと
 
 
「ねぐら立ち」は朝5時前には飛び立つので、初めて見学する方は「ねぐら入り」がオススメ。
筆者が訪れた時の「ねぐら入り」の始まりは午後5時40分ごろでした。夕日に照らされたマガンの巨大な編隊が四方八方から宮島沼へと殺到する景色は圧巻のひとこと!
 
 
この光景にことばいりません。実際に見学に来て体験してください▲この光景に言葉はいりません。実際に見学してみてください
 
 
 
筆者は「ウワー、何だよこれ!」と叫んでしまいました。言葉では言い表せない感情が湧きあがってくるのです。
 
 
沼を管理する「宮島沼水鳥・湿地センター」の牛山克巳博士は「この小さな規模でこれだけのマガンを観られるのは世界でも宮島沼だけです。だまされたと思って1度来てみてください」と話します。この日は約3万5000羽ですから8万羽だと一体どうなるのか?想像もつきません。
 
 
▲幻想的なマジックアワーの沼にどんどんマガンが埋まっていきます▲幻想的なマジックアワーの宮島沼にどんどんとマガンが着水していきます
 
 

消滅の危機にある宮島沼を守れ

まさに貴重な沼なのですが、土砂の流入などでかつては最深2mあった水深が50cm程度となり、現状のままでは約40年で沼が消滅するとのこと。
 
 
▲宮島沼の消滅はマガンはもちろん人にとっても大きな損失です
 
 
また、マガンの小麦食害によって、近隣農家では害鳥とされている側面もあります。美唄市は3月末に宮島沼やマガンが真の意味で地域や北海道の宝となるべく、「宮島沼の保全と再生に関するマスタープラン 『みやぷら』」を策定しました。
 
 
▲センターの牛山克巳博士は大学院生の頃から宮島沼の研究を続けています
 
 
センターではマガンの生態や飛来状況、宮島沼周辺の自然なども学ぶことができます。さまざまなイベントを開催し、ボランティアも募集しています。詳細は宮島沼公式ブログ「MIYATOMO」をご覧ください。
 
 
▲宮島沼やマガンの情報を知ることができるセンター
 
感動だけではなく、人と動物の共生や環境問題を考える機会になるでしょう。農地や私有地に立ち入らない、観察エリア以外では見学しない、餌をあげないなど、最低限のマナーを守れば、あなたにとっても“聖地”となるはずです。

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