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公開 | 植村慎吾

北海道の花粉症:スギ・ヒノキではない犯人は誰?

北海道外では、スギ花粉がようやく収まってきたところにヒノキ花粉の飛散が始まって辟易としている方も多いでしょう。

なんと、北海道にはスギ・ヒノキ花粉症がありません。

スギ・ヒノキが北海道には自生せず、道南の一部にスギ人工林がある他には植林もされていないのです。

でも、スギ・ヒノキ花粉がないなんて天国だ!と思うのは早いのです。





北海道の遅い春先には、スギ・ヒノキに代わってシラカバが花粉を撒き散らしています。

 

シラカバが花粉症のもとになるわけ


▲シラカバの木

シラカバといえば、白い木肌が爽やかな、高原や北国を連想させる木の代表格です。

しかし、その花はなんとも地味な見た目をしています。



▲花粉飛散時期のシラカバの花:大きく垂れ下がっているのが雄花、葉の後ろで小さく立ち上がっているのが雌花(北海道立衛生研究所提供)


スギ・ヒノキ・シラカバ・ブタクサ・イネ科植物など、花粉症のもとになる植物に多いのは、花粉のやりとりを風に任せている植物たちです。

こうした花は風媒花と呼ばれます。


花粉を虫や鳥に運んでもらう植物(虫媒花、鳥媒花)は、蜜をつくったり、蜜や花粉の場所を知らせる花を咲かせたり良い匂いを漂わせたりして虫や鳥を集めます。

風媒花はその必要が無いので、地味な見た目で匂いもなく、目立たないのです。

そういえばスギやヒノキの花もあまり見覚えがないですよね。
 

虫媒花や鳥媒花では虫や鳥が花から花へ花粉を運んでくれるので、効率よく送受粉をすることができます。

でも、風媒花の送受粉は風まかせなので、花粉を他の花に届ける効率が悪く、大量の花粉を撒き散らす必要があります。



▲シラカバ花粉(北海道立衛生研究所提供)
 

さらに、シラカバは明るい場所を好む先駆種で、伐採や山火事、湿原の陸地化などで、まだ他の木が育っていないときに一斉に発芽して純林をつくります。

シラカバの純林は、冷涼な土地をイメージさせるいかにも北国らしい風景です。

でも、大量に植林されたスギ・ヒノキと同様、ただでさえ花粉の多いシラカバが純林としてまとまって生えていると、花粉の総量がさらに多くなって、人々は花粉症を発症しやすくなるのです。

 

厄介なシラカバ花粉症

花粉症は、花粉に含まれる特定のタンパク質が原因となって起こるアレルギー疾患です。

症状は他の花粉症と同様、鼻水や目のかゆみなどです。





シラカバ花粉症が厄介なのは、シラカバ花粉中のあるタンパク質と、特定の果物や野菜がもつタンパク質の構造が似ているせいで、口腔アレルギーを併発することがあることです。

口腔アレルギーは、リンゴやモモ、サクランボなどを食べるとすぐに口の中が痒くなることがあるそうです。

北海道でシラカバ花粉症を発症している人の数はよくわかっていないそうですが、同じようにシラカバ花粉症に悩まされている北欧では10~20%の人が発症していると言われており、北海道も同程度だと考えられます。

 

シラカバ花粉対策

一般的な花粉症対策と同様、シラカバ花粉にもマスクや眼鏡の装着、うがい手洗い洗顔が効果的です。





環境省による、花粉症環境保健マニュアルによると、
外出時のマスクの着用で吸い込む花粉の数が3分の1から6分の1になり、通常の眼鏡の着用でも目に入る花粉の量は40%程度減らせるそうです。

また、ウールの衣類は花粉が付着しやすいので、上着は木綿や化繊のものがいいようです。

既にシラカバ花粉症にかかっている人も、早めに薬を服用することで比較的症状を抑えることが出来ます。


特に、気温が高くなると花粉の飛散量が増えるので、外出時にはしっかりと対策をする必要がありそうです。

北海道立衛生研究所のホームページでは、道内各地の花粉の飛散状況が公開されています。
 

適切な花粉症対策を心がけ、北海道の生き物にあふれる爽やかな春をできるだけ爽やかな気分で満喫したいですね。

北海道Likersフォトライター 植村慎吾
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植村慎吾

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