北海道情報サイト「北海道ライカーズ」北海道情報サイト「北海道ライカーズ」

what likers

Icon search探す

公開 | 佐々木葉子

情熱の仕事人。誰もやっていないことをやる。ひげグループ代表「髙橋克寿」

alt、メイン
飲食業界が野菜バルブームに沸いていた頃、札幌・ススキノに誕生した
「STEAK&HUMBURG HIGE(以下HIGE)」。

営業は午前11時から、席数はわずか8。「あの場所でそんな店、うまくいくわけがない」
と冷笑された小さな店は、すぐに「こんな店がほしかった」という支持を集め、人気店になりました。

ブーム上陸前の札幌で「肉」をいち早く仕掛けた、ひげグループ代表、髙橋克寿さん。
その熱く濃く太い生き方に迫ります。 
 

飲食の世界を出たり入ったりの20代

「20代はいろんなことをしました」と振り返る髙橋さん。子どもの頃から料理や調理に関心があり、高校を卒業すると、その道に通じる専門学校へ進学。札幌の先駆的なカフェで社会人としてのスタートを切りました。

 
 alt、髙橋克寿さん:1981年生まれ、札幌市出身。専門学校卒業後、カフェ、焼肉店、居酒屋などに勤める。30歳を目前に「HIGE」1号店をススキノにオープンさせ、現在はひげグループ代表として札幌・函館で計4店の繁盛店を統括する▲髙橋克寿さん:1981年生まれ、札幌市出身。専門学校卒業後、カフェ、焼肉店、居酒屋などに勤める。30歳を目前に「HIGE」1号店をススキノにオープンさせ、現在はひげグループ代表として札幌・函館で計4店の繁盛店を統括する
  

「カフェで1、2年働いたところで、自分に向いていない気がして職場を辞め、車を扱う仕事をしましたが、飲食の世界へ逆戻り。でも、その店では将来の展望が見えないと思い、また辞めて。同級生に誘われて、オーダースーツの営業をやることにしました。これがターニングポイントになりました」。
  
髙橋さんの仕事は、お客様を訪問してスーツのオーダーをとること。そもそも人見知りする性格の髙橋さんでしたが、お客様の前で黙っているわけにはいきません。

「今着ているスーツはおいくらですか」「袖や身幅など、直したい部分はありませんか」とお客様に問いかけていくうちにコミュニケーション力が磨かれ、やがて、お客様が求める“何か”にお客様より早く気付けるようになったそうです。
  

ヒゲを生やしたままでも成功できる

30歳が迫ってきた頃、髙橋さんは店を出すことを考え始めます。

「自分はパソコンも英語もできなければ、不動産の知識もない。飲食は経験していますが、店長になったこともない。だけど、やっぱり、自分がやるなら飲食店だろうと。捨てるものもなかったですから、怖くはなかったです」。
 
髙橋さんは店を出すにあたり、場所はススキノ、提供する料理は肉と決めました。周囲の人にその話をすると、「ススキノでそんな店をやるなんてどうかしてる」と、なかなか理解してもらえなかったそうです。
 
「長い間不況といわれているススキノですが、ここで働いている人はたくさんいます。一方、ススキノで食事をしようとすると、ラーメンかスープカレーかという状況。自分には、ススキノで働いている人は食事ができる店を求めているはずという確信がありました。当時は野菜バルブームでしたが、野菜メインの食事では物足りないだろうと、肉にシフトした店を作ることにしました」。


 alt、「かつて、アイデアはあったけれど、自分が動かなくてビジネスチャンスを逃し、悔しい想いをしたことがあります。それ以来、失敗しても笑われてもいい、やりたいことをやろうと決めました」▲「かつて、アイデアはあったけれど、自分が動かなくてビジネスチャンスを逃し、悔しい想いをしたことがあります。それ以来、失敗しても笑われてもいい、やりたいことをやろうと決めました」
 
 
オーダースーツの営業時代、お客様と話すことの楽しさ、醍醐味を知った髙橋さん。目の前で肉を焼くステーキのお店ならお客様と話もでき、しかも焼肉店で働いた経験を生かせます。

「目の前で調理する鉄板焼きは、格式のある高級店か、お祭りの露店かというように、二極化していますよね。自分はその間をとって、価格はファミレス並み、内容は高級店レベルのハイブリッドな店を目指しました」。
 
こうして誕生した1号店の名前は、「HIGE」。店名は、高橋さんのトレードマークでもあるアゴヒゲに由来しています。

「自分はヒゲが好きだから剃りたくないんです。でも、日本では社会的にヒゲが歓迎されませんし、飲食店で働いている頃はヒゲを剃れとよく言われました。だったら、ヒゲを生やしたままでも成功できることを示してやろうと。食事の店なのに名前がヒゲ、この意外性もいいかなと」。


 alt、提供写真:「HIGE」では、ステーキやハンバーグが調理される様子をカウンター越しに見ることができます▲提供写真:「HIGE」では、ステーキやハンバーグが調理される様子をカウンター越しに見ることができます
  

異なるコンセプトで4つのスタイル

髙橋さんがオーナー兼シェフとして背水の陣で開いた「HIGE」。オープン直後は、シャワーを浴び、仮眠を取りに自宅に帰るだけで、午前11時から朝まで中休みなしで「いつか来てくれるお客様」を待っていたそうです。

やがて、「HIGE」の味を求めるリピーターが増え、クチコミが広がり、店は賑わうようになりました。「お客様との会話からヒントを得たメニューを作るなど、工夫もしました」。

 
alt、提供写真:サガリを使用した柔らかいステーキ「ハンキングテンダー」1,400円~▲提供写真:サガリを使用した柔らかいステーキ「ハンキングテンダー」1,400円~


alt、提供写真:自家製チーズフォンデュ風ソースと、焼きモッツァレラチーズの組み合わせ「荒挽ハンバーグのダブルチーズバーグ」1,800円~▲提供写真:自家製チーズフォンデュ風ソースと、焼きモッツァレラチーズの組み合わせ「荒挽ハンバーグのダブルチーズバーグ」1,800円~
 
 
1号店が軌道に乗ると、ダイニングバー「STEAK&HUMBURG ひげ」をススキノにオープン。「HIGEといえば食事の店というイメージが定着していたので、業態を変えることに反対する方もいました。でも、あくまでも自分が作りたい店を作るんだと振り切りました」。


alt、提供写真:教会を連想させる内装でまとめた60席の「ひげ」は隠れ家的な雰囲気。飲み放題付きのコースが人気▲提供写真:教会を連想させる内装でまとめた60席の「ひげ」は、隠れ家的な雰囲気。飲み放題付きのコースも
 

次に髙橋さんの目に留まったのは、函館でした。函館は髙橋さんが道内で一番好きな街で、まだまだ伸びしろのある地だと感じています。

「土地柄、海鮮の店は多いのですが、函館の人だっておいしい肉は好きなはず」と、「週に一度の贅沢」を楽しめる場として「HIGE函館五稜郭店」をオープン。おぐに牧場(北斗市)が2017年11月に打ち出したブランド牛「北斗プライムビーフ」を1頭まるごと買い上げ、ステーキで提供しています。

  alt、提供写真:あっさりしながら、しっかりと味のある「北斗プライムビーフ」▲提供写真:あっさりしながら、しっかりと味のある「北斗プライムビーフ」


そしてこの3月、函館元町地区に4号店「ひげバル」が誕生しました。

「ここはかつて教会だった建物で、教会好きな自分は一目ぼれでした」と髙橋さん。内部をアンティーク調に改装し、「おいしいワインをリーズナブルに、おいしいお肉と共に召し上がっていただく」ことをコンセプトに。ここでもおぐに牧場の上質な肉を味わえます。


alt、高い天井、アールを生かした壁面などに教会の面影が感じられます▲高い天井、アールを生かした壁面などに教会の面影が感じられます
  

北海道を良い方向へ変えていく

「HIGE」スタイルの4店では、ハンバーグは道産米粉をまぶして焼くなど、道産素材の取り入れ方にもチャレンジしています。「いま一番ほしいものは、道産の塩。味付けにおいて、塩分濃度を最も重視しているので、道産の塩があったらなぁと」。

注目している食材は、七飯産のリンゴ。「七飯町は日本で最初に西洋りんごが栽培された町。その点をもっとアピールするために、究極のアップルパイを作りたいですね」。
  
「北海道の観光でいえば、24時間遊び倒せるくらいのコンテンツを作っていかなければ」、「冬は鍋とか、決まったパターン以外の食を打ち出していくことが大事」。こうした髙橋さんの言葉からは、現状に満足することなく、良い方向へ変えていきたいという熱意がひしひしと伝わってきます。
 
「誰もやっていないことをやる」「やらないからできない、やればできる」「自分にできることはスタッフにもできる」など、髙橋さんからは情熱ワードが次々飛び出します。

自らを鼓舞し、周りのエネルギーを集め、次の一手を生み出す。このHIGEスパイラルの勢いは、さらに加速していきそうです。
 

関連リンク

・STEAK&HUMBURG HIGE
この記事をSNSでシェアしよう!
  • 情熱の仕事人。誰もやっていないことをやる。ひげグループ代表「髙橋克寿」
  • Google+
Title
Close