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公開 | 大宮 あゆみ

真冬の贅沢 由仁町山桝の絶品冬イチゴ




札幌から車で約50分、新千歳空港からは車で約30分の距離にある空知地方の由仁町は、米やアスパラ、原木椎茸など農業が盛んな町です。この由仁町で真冬の厳寒期に、絶品イチゴを収穫する達人がいます。山桝地区・畑農園の畑正さんです。


▲イチゴの世話をする畑正さん。日々の観察は欠かせない


畑さんが栽培している『さちのか』は、福岡県で育成された品種で現在は主に東北以南の太平洋側で栽培されており、北海道では珍しい品種です。一般的に『さちのか』は「果肉はやや硬めで、甘みと酸味のバランスが良い」というのが品種の特性とされていますが、畑さんが作るそれはまるで正反対。果肉はとても繊細でやわらかく、糖度は16~17度(普通に甘いメロンで平均糖度が14度)と非常に高いうえ酸味はほとんど感じません。口に含むと芳香がふわ~っと広がり、柔らかくジューシー。どこを食べてもとにかく甘く後味も上品。


▲芳香を漂わせ真っ赤に色づく『さちのか』


筆者がこのイチゴに出会ったのはもう10年以上前になりますが、その時に感じた「私の人生ナンバーワンのイチゴ」は、今でも破られることなく王座に君臨し続けています。道外の『さちのか』の産地で試食を重ねましたがやはり全然別モノです。
このイチゴを食べて以来それ以上のクオリティ―を持つイチゴには出会えなくなってしまったのです。品種の特性をいい意味で完全に裏切った畑さんの『さちのか』の美味しさの秘密はいったい何なのでしょう。

 

畑さんが作ると美味しくなるのは何故なのか

畑さんがいちごの栽培を始めたのは30数年以上前になりますが、『さちのか』の栽培に着手したのは平成11年。それまでは、春どりのイチゴがメインでしたが、冬にも施設(ビニールハウス)を有効活用して利益を上げられる新たな品種はないかと考えていた時に思いついたのが『さちのか』の半促成栽培でした。





▲取材日も外気温はマイナス10℃を下回る寒さだった


イチゴは比較的寒さにも強く、工夫をすれば促成栽培も可能。近隣に冬のイチゴを栽培する知人がおりアドバイスを得ながら栽培をスタートしました。


▲収穫しやすいように高設栽培を採用


感心するほど研究熱心な畑さん、イチゴの生態を学びながら自身の経験が加わり、独自の栽培技術を確立していきました。


▲いちごの花。花びらが落ちたあとに中心部の花托が膨らみ色づいてくる


おいしいイチゴを収穫するためにはいい株(苗)を育てることが重要と、親株を選りすぐり次世代の苗をじっくり時間をかけて丁寧に育てる。健康な土を使い肥料の成分やバランスにも注意する。花(実)の数を大胆に制限して、株に負担をかけないようにするなど挙げればきりがないほど。
畑さんは毎日、イチゴたちに寄り添って会話をするように世話をしています。

 

ミツバチは大切なパートナー




ビニールハウスの中には所どころに木箱が設置されています。





ミツバチの巣箱です。畑さんのイチゴは、ミツバチによって受粉が行われています。ミツバチは環境が悪くなると動かなくなったり、場合によっては絶滅してしまうことも少なくないデリケートな生き物です。
雪や曇りで太陽の光が極端に少ないときや気温が低いと巣箱から出てこない日もあるといいます。燃料代はかさみますが、ハウスの中を暖かくして、明るい陽射しを待つ毎日です。





▲蜜を集めるミツバチ

 

誰も真似できない

こうして研究と経験を重ねて人々をうならせるイチゴを作る名人となった畑さんのもとには、道内各地からイチゴ農家を目指す人々が教えを請いに訪れます。「その人たちは今美味しいイチゴを作れるようになったのですか?」と尋ねると、答えは「私のやり方は手間暇もコストもかかるから、簡単には勧められないんですよ。もしかするともっといい知恵があるのかもしれないしね」。
つまり、簡単には誰にも真似できないということのようです。
畑さんにしか作れないなら畑さんに頑張って作り続けてもらうしかない!実は畑さんは闘病中で、数年前から目もほとんど見えていない状態だそうです。
「見えないからこそ、いろいろなことに敏感になるんだよ。ハウスの中の温度や湿度、光の強弱、そしてイチゴの香り。手で触れるイチゴの感触と香りでイチゴの最高の収穫期を判断できるんだ」と畑さん。まさに、奇跡のイチゴです。
今は奥様が収穫と出荷を担当しています。ふるさと納税の御礼品にもなっている畑さんの絶品冬イチゴ『さちのか』。ギフトにもおすすめです。購入は畑農園さんにお問い合わせを。地方発送もしています。





取材・文/HokkaidoLikersライター 大宮あゆみ

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