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2017年12月26日 | 佐々木葉子

情熱の仕事人。またの名は「コロッケ王子」。サンマルコ食品株式会社取締役「藤井幸大」

alt,メイン写真

コロッケにもっとスポットライトを!その熱い想いを胸に秘め、自らを「コロッケ王子」と称し、新しいアプローチでコロッケの広がりを仕掛ける藤井幸大さん。北海道の畑の王様・ジャガイモでコロッケを作り、冷凍食品としていち早く全国に届けてきたサンマルコ食品株式会社の取締役でもあります。その自由かつ大胆、そして情熱的な活躍ぶりをご紹介します。

 

好きなこと、夢中になれるものに一直線

藤井さんは、サンマルコ食品株式会社の創業家に生まれたものの、祖父に代わって父が社長に就任するまでは会社員の家庭で育ちました。「3歳までは社宅で暮らすなど、ごく普通の生活環境でした。ただ父は昔からとても厳しく、私が道理に合わないようなことをすると、問答無用でパンチを浴びせたり、外を2時間も走らせたり。幼心に、家を出たいと思ったこともありました」。
 

 alt、記事内メイン▲藤井幸大さん:1981年生まれ、札幌市出身。米国アカデミー・オブ・アート大学卒。帰国後、食品関連の商社に勤務。米国時代に得た貴重な経験を糧に、自由で大胆な発想のもと、食の世界に新たなウエーブを次々巻き起こす。現在はサンマルコ食品株式会社マーケティング本部長を兼務し、新業態の開発や食品コンサルティングなども手掛けている。一般社団法人 日本コロッケ協会会長兼理事長
  

幼い頃は機械をいじるのが好きで、ファミコンから父が大切にしているステレオまで、ありとあらゆるものを分解していたとか。高校では、中学時代から使いこなしていたパソコンの知識を活かして、友人とプログラムを開発するなど、完全な理系男子でした。
  
高校時代に車に興味を持ったこともあり、大学は工学部に進学。レーシングにのめりこみ、学業は二の次に。「心配した母から、『何年かけて卒業するつもりなの?』と書かれた手紙が届きました」。
 
 
alt、記事内左向き▲青春時代の日々を、昨日のことのように生き生きと語る藤井さん。「子どもの頃から、自分たちで何かを作り、楽しむことが好きでしたね」
 

大学時代、藤井さんにはもうひとつ夢中になったものがありました。ちょうどその頃、ブームになっていたアメリカのテレビドラマ『ビバリーヒルズ青春白書』です。「楽しそうなキャンパスライフに憧れ、そうだアメリカに行こうと決めました」。
 
好きなことや夢中になれるものを見つけたら一直線。自分の心に正直に、すがすがしいほどまっすぐに決断を下していたことがわかるエピソードが、この後も続きます。

 

米国でアイデアマンのセンスを磨く

高校時代、親善大使としてタイ、アフリカに渡航した経験があった藤井さんは、身構えることなく海を渡る計画を進めます。もちろん目指すは『ビバリーヒルズ青春白書』の舞台・ロサンゼルス。しかし、諸条件が合わず、サンフランシスコの語学学校に入学しました。
 
ホームステイ先が車のディーラーだった関係から、藤井さんはサンフランシスコでは車の部品が豊富に手に入れられることを目の当たりにします。「日本にいる頃、車の部品の調達に困った経験があったので、この部品を日本に輸出したら仕事になるなと直感しました」。
 
 
alt、記事内右向き▲語学学校時代はレストランでアルバイトも経験。「アメリカはシェフといえどもキャラが立っていないと生きていけない世界。シェフのそばで、料理以外のこともいろいろ学びました」
 

いくら部品がいっぱいあるとはいえ、船積み用コンテナ1箱分を確保するには半年かかると聞いた藤井さん。「それなら、当時まだ日本では知られていなかったカリフォルニアワインを一緒に詰めて送ろうとひらめきました。ただ、部品はともかく、日本でカリフォルニアワインをどう売ればいいのかも考えなければなりません。さて、どうするかと。それがマーケティングに興味を持つきっかけでした」。
  
マーケティングを学びたい。その一心で、サンフランシスコのアカデミー・オブ・アート大学に進学し、アドバタイジングを専攻します。知識を得るうちに、生来のアイデアマンのセンスも磨かれていきました。在学中、乳がん検診の早期受診を推進する「ピンクリボン運動」にまつわる企画を立案すると、高い評価を獲得するなど、早くもマーケッターとしての頭角を現していきました。
 
 
alt、お友達と▲提供写真:アカデミー・オブ・アート大学時代のルームメイトとともに
 
 
alt、ご両親と卒業記念写真▲提供写真:アカデミー・オブ・アート大学卒業の記念写真をご両親と

 

自ら産んだ「コロッケ王子」

アメリカそして全世界がリーマンショックに襲われた2008年、藤井さんにも転機が訪れます。札幌から、「そろそろ日本に帰ってきたら?」との連絡が入ったのです。すでに多くのことを学び、体験していた藤井さんは、アメリカを離れる決心をし、約1年かけて世界各国を放浪。やることはやったという気持ちで、思い残すことなく帰国し、食品関連の商社に入社します。
 
商社では、営業部そしてフードコーディネート本部に配属されました。ここでは、鶏の唐揚を商材に、オリジナル商品の開発、有名店とのコラボなどに参画。「すでにある商材にどのように付加価値を付け、高めていくか。そうした戦略、ストーリーづくりなどを総合的に学びました」。

 
alt、スイカ倶楽部▲提供写真:商社時代、スイカを流通させる商品開発や企画もサポート。当時のメンバーとは今も交流があるそう
 

2011年、藤井さんはサンマルコ食品株式会社に入社。これまで培ってきた経験と知識を、同社の主力商品・コロッケに注ぎ始めます。「当時の総菜業界は安売りシフトで、値下げレースを展開していました。また、急激な円安で原料コストも高騰していました。こう着した局面をどう打開するか。私はメディアを通して、コロッケのムーブメントを起こそうと考えました」。
 
最初に着手したのは、一般社団法人 日本コロッケ協会の設立です。コロッケをアイコンとした横断型の組織を作ることで、メディア向けの窓口を作りました。そして、コロッケの味比べイベント、コロッケニストなる資格者の認定など、キャッチーな施策を次々打ち出し、コロッケの露出アップを図るとともに、自らを「コロッケ王子」と名付け、PR活動を精力的に行っていきました。


alt、コロッケ協会ロゴ▲提供画像:一般社団法人 日本コロッケ協会のロゴ。「コロッケの明日を、そしてコロッケから明日を考える」思いが込められている


alt、マツコの世界▲提供画像:2015年、「マツコの知らない世界(TBS)」で、「コロッケ王子」としてコロッケの奥深い世界を語る

 

社内コンテスト発のヒット作を

コロッケのためならどこまでも。そんな勢いで奔走する藤井さんは、アンテナが反応する情報をつかめば、すぐに現地へ出向きました。そうした活動の中で知り合った一人が、世界に名だたる高澤義明シェフです。意気投合した二人は、コロッケを共同で開発したり、ブレーンを紹介したりする仲になり、2017年4月、GINZA SIX(東京都中央区銀座6丁目10-1)にシェフの名を冠したサンマルコ食品の直営店「TAKAZAWA 180 ICHI HACHI MARU」が誕生します。
 
 
alt、取材中▲提供写真:高澤義明シェフとのコラボコロッケを試食している様子が取材される
 

alt、TAKAZAWA180▲提供写真:「TAKAZAWA 180 ICHI HACHI MARU」の前で
 
 
alt、GINZA SIX ショーケース▲提供写真:「TAKAZAWA 180 ICHI HACHI MARU」のショーケース。インスタ映えする、きれいでおいしそうな商品が並ぶ


北海道の原材料にこだわったものづくりを追求するサンマルコ食品株式会社。藤井さんはその根本は守りながら、よりおいしく、より多く食べていただけるコロッケの開発を目指しています。そのための一手が、今年からスタートした社内コンテストの実施です。
  
コロッケにも流行があり、最近は口どけがサラッとしたライトな仕上がりにフォーカスが当たっていると藤井さん。「食べやすい大きさ、冷えてもおいしい調理法など、検討すべき項目はたくさんあります。社員みんなで課題を見つけるところから始め、より喜ばれる商品づくりに向かっているところです」。
  
 
alt、開発中▲開発スタッフの皆さんとの接し方もフランク。活発に意見交換ができる雰囲気づくりに努めているよう

コロッケを食べる頻度は一人あたり2ヶ月に1個程度。この頻度を高めること、そして、サンマルコ食品株式会社を次のステップに導くヒット作を創り出すことが、このコンテストの狙いのようです。
  
こうと決めたら集中して取り組み、スピーディに動く。そして方向が違うとなったら、軌道修正もいとわない。その芯の強さ、旺盛なバイタリティは、藤井さんの持ち味。今後も、ある時は明るくソフトなイメージの「コロッケ王子」、ある時はシビアなビジネスマンと表情を変えながら、業界に新たな旋風を巻き起こしていきそうです。
 

関連リンク

・サンマルコ食品株式会社
・一般社団法人 日本コロッケ協会

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