2017年11月30日 | チバタカコ

今しか見られない希少金属が!「北海道博物館~弥永コレクション」

北海道博物館~弥永コレクション
 

皆さんは、札幌市北区に「弥永北海道博物館」という私設博物館があったのを知っていますか?今は閉館していますが、そこで所蔵していたものを、いま、北海道博物館で見ることができます。

 

札幌市北区北19条西4丁目にあった
「弥永北海道博物館」は、
「なぜ?なに?どうして?」から始まった

「弥永北海道博物館」は、1985年~2014年まで、札幌市北区北19条西4丁目にあった私設博物館です。「超希少」「マニアック」「なぜ、ここに!?」と言われる古銭や鉱物など、館長である弥永芳子さん個人が収集したものを展示していました。
普通の民家の一部を博物館=展示室にしており、知る人ぞ知るといった施設だったので、札幌市民でも、もしかしたら知らない人もいるかもしれません。
 

弥永芳子さん▲弥永芳子さん。1919(大正8)年、札幌生まれ。現在98歳で、今もなお好奇心旺盛で過ごしているそうです
※写真提供:北海道博物館
 

弥永さんは、研究者でも学者でもなく、普通の主婦でした。子育てがひと段落した時に、「これからは自分の好きなことをしよう」と思いヨーロッパへ。そこで目にしたコイン(硬貨)に人の顔が刻まれており、「これは誰?何をした人?」と興味を持って調べ始めたのがすべての始まりだったそうです。
 
そして、金貨でも色が違うことに気づき、「なんで色が違うの?」と今度は金の成分が気になり、やがて道内で砂金掘りをしている人と出会います。弥永さんの興味は、砂金を探して売って儲けることではなく、あくまでも砂金の成分です。道内各地へ自ら出かけ、砂金を探しているうちに、砂金だけではなく砂白金や銀など、希少金属や鉱石へどんどん興味が広がっていきました。弥永さんの「なんで?どうして?」の好奇心の成果は、いつしか膨大なコレクションとなり、多くの著書にもまとめられ、学術的にも大変重要性の高いものとして評価されるようになりました。

 
北海道博物館第9回企画テーマ展「弥永コレクション」▲北海道博物館第9回企画テーマ展「弥永コレクション」

 
しかし、弥永さんも高齢になり、博物館は惜しまれて閉館。そこにあった膨大な資料の多くが北海道博物館へ寄贈されました。その中の一部が北海道博物館第9回企画テーマ展「弥永コレクション」として公開中です。

 

現存する最大級の「砂金塊」は、
今を逃したらしばらく見られないかも

今回展示されている「弥永コレクション」は、寄贈されたもののほんの一部ですが、日本、中国、世界の貨幣、化石・鉱物、希少金属、アイヌ民族資料など約2,000点。
 

北海道博物館第9回企画テーマ展「弥永コレクション」▲北海道博物館2階の特別展示室が会場
 

実はこの企画展は、11月24日までの開催予定でしたが、12月24日まで期間が延長になったくらい大盛況。その人気の秘密を、北海道博物館の堀さんに解説してもらいました。
 

北海道博物館、博物館基盤グループ学芸主幹、堀繁久さん▲北海道博物館、博物館基盤グループ学芸主幹、堀繁久さん
 

「ヨーロッパのコインがきっかけではじまった弥永さんの好奇心は、なぜ?なに?どうして?と、興味の枝葉がどんどん広がっていきました。単なるコレクターではなく、『知りたいことを知る』のが目的で、コレクションはそれを解明するためのもの。そして、その探求心は道内、国内だけではなく世界中に『人脈』もつくりあげていきました。普通の人では近寄れない、入ることができないところも行けてしまうのが弥永さん。その成果は、資料として大変貴重なものばかりです」と堀さん。
 
その堀さんが、「今回を見逃したら、しばらく見ることができないと思いますよ」と話してくれたのが希少金属。
 
 
弥永コレクション、砂金塊(浜頓別町)▲砂金塊(浜頓別町)。普段は収蔵庫の奥にあるもので、存在もレアなら見ることができるのもレア

 
会場出入口のほぼ真正面のケースに、その希少金属は展示されています。砂金塊(浜頓別町)、銀塊(札幌市手稲区)、砂白金塊(鷹栖町)の三つの塊が並んでいるのですが、砂金塊は、現存するものの中で最大級の大きさ!
 
その他、弥永さんが自ら採集した道内各地の砂金や砂白金などがズラリ。採集場所をよーく見ると、結構身近なところで採れているのがわかります。なんだか、妄想が膨らむ!
 

北海道博物館、弥永コレクション

 
ところで、多分皆さんも気になるはずなので、堀さんに尋ねてみました。「砂金塊は、現金にするとおいくらでしょ?」と。「値段はつけられない。相場とはケタが違いますよ」とのことでした。うひゃー!

 

虫入り琥珀を見て「ジュラシックパーク」を連想する

琥珀を展示しているケースには、拡大鏡がついていました。それをのぞくと…。
 

北海道博物館、弥永コレクションの琥珀▲一口に「琥珀」と言っても、その色合いはさまざま。とてもきれいです
 

北海道博物館、弥永コレクションの琥珀▲虫が閉じ込められた琥珀。拡大鏡で見ることができます

 
琥珀の中に虫!…と聞いて、すぐに映画「ジュラシックパーク」を連想しました。希少金属で夢の大富豪を、琥珀を見て科学の未来を妄想。「弥永コレクション」は、見ているだけでイマジネーションが広がります。

 

2018年は北海道命名150年。
命名者、松浦武四郎に注目が集まる

硬貨のケースには、中国や日本の古銭、海外の硬貨が並んでいます。古銭・コインコレクターなら、思わずかぶりつき!?
 

北海道博物館、弥永コレクション貨幣▲中国の貨幣
 

北海道博物館、弥永コレクション貨幣▲北海道の貨幣
 

注目したいのは、北海道の貨幣。箱館通宝(1857年)など、北海道オリジナルの貨幣は必見です。
 

北海道博物館、弥永コレクション貨幣▲「箱館通宝」とあるのがわかりますか?
 

そして、2018年は「北海道」と命名されて150年。その命名者である松浦武四郎に注目が集まりますが、「弥永コレクション」の中には松浦武四郎ゆかりの掛け軸がありました。
 

松浦武四郎筆「蝦夷人タブリカ(踊)之図」▲松浦武四郎筆「蝦夷人タブリカ(踊)之図」
 

北海道博物館の総合展示室は有料ですが、「弥永コレクション」は観覧無料。総合展示室を見学した後にゆっくり見学してもいいし、あまり時間がないという場合は、これだけを目当てに来館するもよし。
 
弥永芳子さんの「なぜ?なに?どうして?」の好奇心からはじまったコレクションの成果を見ると、皆さんの「なぜ?なに?どうして?」も刺激されるのでは?
私は、大富豪の妄想ばかりでしたが…。

 

北海道博物館第9回企画テーマ展「弥永コレクション」

●開催期間:2017年12月24日(日)まで
●会場:北海道博物館2階 特別展示室
●観覧無料 

 

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北海道博物館

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