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公開 | うずらはしちあき

情熱の仕事人。北海道から食品流通の新たな道を切り開く!株式会社いずみホールディングス代表取締役社長「泉卓真」

札幌の生鮮食品卸売、いずみホールディングスの泉社長

札幌市に本社を構える生鮮食品卸売グループ、株式会社いずみホールディングス。挑戦と進化を続け、食品流通の世界に新風を起こす「IZUMI-IZM GROUP」を創業一代でつくり上げた泉卓真さんにお話を聞きました。

 

27歳で起業。「食品流通のOSを創り、新しいインフラで、世界中に豊かさを届ける」

株式会社いずみホールディングスでは、水産物、肉、野菜の生鮮3品の卸売事業を展開するとともに、独自の販売・物流システムを構築。また、最先端のテクノロジーを活用することにより、自社グループ内で生産と消費を結ぶ大きな流れを形づくっています。
 
北海道をはじめ全国約600の生産者・産地を中心とした仕入先から直接仕入れを行い、全国約70ヶ所の中央卸売市場と10,000店を超える飲食店や量販店などに直接販売。地元・札幌では、すすきのの飲食店1,200店を取引先に持つなど、道内の外食産業への販売シェアはトップの地位を確立しているといいます。


インタビューに応じる札幌の生鮮食品卸、いずみホールディングスの泉社長▲泉卓真さん:1977年生まれ、札幌市出身。回転ずしチェーンなど複数の外食企業に勤務後、2004年に株式会社いずみを創業。水産卸売を皮切りに、畜産物、農産物の卸売会社や物流会社を立ち上げ、2012年に各事業会社を統括するいずみホールディングスを設立


「“凡事徹底”。誰にでもできることを、誰にもできないレベルまでやる」。
泉さんはこのことを常に追求し、体現してきました。
 
高校卒業後に進学した専門学校をすぐに辞め、回転ずし店を運営する会社に入社。担当するすしの握りだけではなく、自ら進んで仕入れを行う上司に付いて市場へ行き、事務作業を手伝い、貪欲に勉強し、働きました。
 
ヘッドハンティングを受けて同業他社など移り歩く中で、多くのことを学びました。目的意識や問題意識を強く持つからこそ、時には上司とぶつかり合うこともありました。
 
2004年、27歳で起業。水産物を取り扱う株式会社いずみを立ち上げます。「企業は社会の問題解決業だと考え、自分が行うべき社会意義のある事業として選択したのが水産卸でした」。そこに飛び込んだ泉さんは、次第に「卸しという流通業をサービス業に変えたい」という思いを抱くようになるのです。
 
営業活動や魚の仕入れはもちろん配送もこなし、当初3年間は1人で戦い抜きました。創業当初は固定費を抑えるなどして低価格を実現。「圧倒的な価格戦略を採り」、スタートから4年目には、すすきのでの販売先が500店を数えるまでになったといいます。
 

船の上から撮影した漁の様子▲写真提供:いずみホールディングス

 
社員を採用するようになると、教育にも力を入れました。経営理念や経営方針をしっかりと共有して、起きてしまった問題や課題から逃げることなく「万物すべて己の師 万事すべて己の責任」であると考え、改善、改革を行いながら、サービス業としての基本を徹底して磨くことで、既存の卸売業者との差別化をはかっていったのです。
 
自分たちの足を使って、仕入先である生産者や生産者グループなどを開拓し、水産品以外に畜産・農産品に商材を広げ、自前の物流システムも構築。いずみの創業から13年で、現在のIZUMI-IZM GROUPへと成長させてきました。その要因をこう語ります。
 

青空の下に広がるとうもろこしの畑▲写真提供:いずみホールディングス

 
「どこよりも良いものを、どこよりも安く、どこよりも良い状態でお客様にお届けする。これらを実行するための仕掛けや仕組みをたくさんつくってきました。今もそうですが、1つの行動から3つ以上の価値を生む。ワンアクション・マルチリターン化に取り組んできていることがひとつあります」。
 
「経営のベースができたのは、スタートから8年経った頃でしょうか。それまでは『自分のやりたいことをやっていきたい』というスタンスでした。ですが、これでは大きくなっていけないなと」。経営者として、苦い経験も味わってきたといいます。
「社員や関係者それぞれに、思いや夢がある。社内では業務の割り振りではなく“やりがいの割り振り”をし、フェーズごとに経営理念を含めていろいろなことを進化させてきました」。

 

日本卸売市場の「産直Live」は船上・畑から生中継
流通を変える新たな価値とサービスを生み出す

2014年に開設したインターネット上の生鮮卸売市場「日本卸売市場」では、全国各地の生産者や産地から買い付けした生鮮品を中心に、3,000品目を超える商品を取り揃え、飲食店などに販売しています。
 
通常食材は、産地を出発したあと複数の業者の手を経由して私たちの食卓に届きます。従来の流通のこの生産と消費の間にある各段階を省き、ネット上で取り引きできるようにしたことで、中間コストや時間を大幅に削減。「全国から良いものを集め、当社の物流スピードで品質を担保しながらもより安く、お取引様に提供しています」。
 

札幌・いずみホールディングス日本卸売市場の船上生中継の様子▲産地から生中継する「産直Live」  写真提供:いずみホールディングス

 
 日本卸売市場のサービスのひとつに、「産直Live」があります。社員が連日、主に道内の産地に出向き、船の上や畑で撮影する漁や収穫の様子、生産者の生の声をリアルタイムで配信。飲食店や量販店のバイヤーがネット上の競り場で動画を見ながら、入札や仕入れができるというサービスです。さらにこの生中継動画をトレーサビリティ(生産履歴の追跡)として、商品にQRコードを付けて配送しているそうです。


札幌・いずみホールディングス日本卸売市場が船から生中継する漁の様子▲生中継で競りを実施 写真提供:いずみホールディングス

 
水産物は鮮度の低下が早いため、鮮度の良否はその商品価値に大きく影響するのだといいます。
 
「落札された商品に事実を付けて、最短5時間、最速のスピードでお届けする。私たちが取り組んでいるのは流通機能の改革です。たとえば道内には、物流の問題や漁の時間の関係などで、産地エリアの卸売市場に夕方にしか出荷できない生産者もいます。その日の商品にはならないので、手取りが減ってしまうのです。私たちが漁港へ行って、今とれたものを全国に向けて販売し運ぶことで、魚価が上がり手取りが増え、生産者の皆さんに喜んでもらうことができます」。
 
生産者・産地を元気にすることにつなげ、店舗側には鮮度の高い食材を安価で提供する。IZUMI-IZM GROUPが生み出した新たな価値のひとつが、ここにあります。
 

とれたての魚・ウニ・にんじん・じゃがいも▲水揚げ・収穫から全国各地へ商品をスピード直送 写真提供:いずみホールディングス

 
この流通機能の改革によって、「日本卸売市場というプラットフォームをつくることができました」と説明。そこをIZUMI-IZM GROUPの取引先である飲食店や量販店に向けた広告宣伝や情報発信の場として企業などに活用してもらうことで新たに収益を生み出し、仕入れと販売価格に反映させる仕組みもつくり上げています。「誰よりも高く買って、誰よりも安く販売する。日本卸売市場は、生産者の所得を1.5 倍にして、日本の食卓の食費を2分の1にしようというモデルです」。
 
さらに先進のテクノロジーを活用し、「AIによる予測漁業」など、高機能なサービスを提供するシステムを取り入れていくそうです。
 

インタビューに応じる札幌の生鮮食品卸、いずみホールディングスの泉社長


「食」は私たちが生きる力の源であることはもちろん、人と集い食べる楽しさや幸せな時間をもたらしてくれます。「たくさんの人に喜んでもらえる新しい価値やサービスをつくり、全国、世界へも届けたい」。そして、「日本の食文化に一番貢献する会社になりたい」のだと泉さんは語ります。「食品流通のOSを創り、新しいインフラで、世界中に豊かさを届ける」。
 
ロジカルに考え工夫し、挑戦することでイノベーションを起こしていく。IZUMI-IZM GROUPの取り組みが日本の食の未来に豊かな実を結ぶと信じて、泉さんは熱く走り続けます。

 

関連リンク

IZUMI-IZM GROUP
日本卸売市場
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