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公開 | みふねたまき

羊毛から糸を紡いで、帽子を編む。十勝・音更町の『otopukeknit(オトプケニット)』

十勝 オトプケニット フェルト帽 ニット帽 ブランドロゴ


写真でたまたま目にしたフェルトの帽子。絶妙に美しいカタチ、自然で柔らかな色合い、甘すぎず素朴すぎず、「あぁ…なんて素敵なんだろう」と、ひと目で心を奪われました。
『otopukeknit(オトプケニット)』。十勝の音更町で手紡ぎの毛糸で、帽子やミトンを手編みするニットブランドです。
こんなにステキな帽子をつくる人が北海道にいたなんて…。作り手はどんな人なのでしょう?『otopukeknit』の清瀬恵子さんを訪ねました。
 

暮らしに根ざした「紡ぎ」と「編み」の物語に惹かれて

十勝 音更 オトプケニット 糸つむぎ▲『otopukeknit』の仕事場は、家族で暮らす住まい


清瀬さんが『otopukeknit(オトプケニット)』を立ち上げたのは2015年12月。「もともと編み物が好きで、小さな頃から小物やセーターを作っていましたし、紡ぎもいつかやってみたいと思っていました。結婚して音更町に来てみると、夫の母が趣味で糸紡ぎをしていて、そのツテで糸車をわが家にお迎えでき、羊牧場にお邪魔することもできました」。
想いのあるところには、よいつながりが生まれるもの。「紡いで、編む」ための環境は、ごく自然に出来上がっていったのです。


十勝 オトプケニット 清瀬さん▲otopukenitの清瀬恵子さん。お話も楽しく、とてもチャーミングな方です


昔の十勝は今より寒さが厳しく、畑仕事ができない農閑期に、飼っていた羊の毛を刈り、洗って、その毛から紡いだ糸で防寒着を編んでいたそう。子どもの成長に合わせて編み足し、ほころびを繕い、大切に使っていたのでしょう。

古くから紡ぎと編み物が、生活の一部として身近にあったという土地の物語に心動かされた清瀬さん。原毛を購入できる羊牧場が近隣にあり、染めをしている人も身近にいるなど、特別な巡りあわせに導かれ、仕事として編み物と向き合うことを決意。紡ぎを学び、糸づくりから編み物を手がける『otopukeknit(オトプケニット)』をスタートしました。


十勝 オトプケニット 原毛▲糸車で紡ぐ前、ロール状に整えられた羊毛


清瀬さんが使う毛糸は、個体の毛質や特徴を活かした原毛の自然な色が魅力。「私が原毛を購入している牧場では、サフォークにチェビオット、ジャコブなど何種類かの羊を飼って、交配して育てています。個体によって色合いも異なり、毛も軽くてやわらかです」。

牧場で刈り取ったばかりの原毛は汚れているので、ゴミをおとし汚れた毛をわけてから持ち帰り、バスルームで丸3日かけて洗います。1日目は60℃のお湯につけて脂分の落ち具合をチェック。2日目からは洗剤をとかしたお湯でフェルト化しないよう、やさしく丁寧に洗いあげます。
洗って乾燥させたら一束ずつキューティクルの方向をそろえて並べ、専用の道具でブラッシング。上の写真のようなロール状に整えたら、紡ぎの前の下準備が完了です。


十勝 オトプケニット 糸紡ぎ▲黙々と糸を紡ぐ清瀬さん。自宅の和室にある書棚の前が定位置


十勝 オトプケニット 糸紡ぎ▲毛の繊維をつぶさないよう空気を含めながら紡ぐことで、柔らかく軽い着心地に


十勝 オトプケニット 糸紡ぎ▲指先で原毛に縒りをかけ、1本の糸を紡いでいく根気のいる仕事


『otopukeknit』では一部の製品を除き、糸を紡いでから編んでいます。紡ぎの作業はオーダーごとに行って、編むものに合った太さと風合いの糸になるよう、微妙に紡ぎ方も変えているそうです。「ただただ地味な作業です」と言いながら、清瀬さんはどことなく楽しそう。
 

待つ人を想いながら

十勝 オトプケニット ニット帽▲手紡ぎの糸で編み上げたニット帽


『otopukeknit』の帽子やミトンはすべてオーダーメイド。サイズとかぶり心地の好み、ボディの長さや折り返しの有無など、細かな要望をメールでやりとりしながら、一つひとつ編み図をおこし丁寧につくり上げてゆきます。
「一つひとつ編み図をおこしてから作るので、オーダーをいただいてからお届けまで、お客様をお待たせすることになります」。当初はそうして待たせてしまうことを、心苦しく感じることもあったと言います。けれど、「自分のためだけに作られるものを待つのは楽しい」という声を聞き、清瀬さんの作る時間と、お客様が待つ時間は、編みあがった帽子によって、ひとつにつながっているのだと実感できたそうです。


十勝 オトプケニット フェルト帽▲完成した帽子たち。色や高さ、ツバの大きさなど、一つひとつ異なります


十勝 オトプケニット フェルト帽 試着▲編みフェルトのハット。トップを手でつまんで自在に形を変えられます


十勝 オトプケニット 藍染めニット帽 ▲明るいブルーのニット帽。清瀬さんが毛刈りした原毛を、北海道の藍で染めたもの

 

ニット帽とミトン、オーダーしました!

十勝 オトプケニット 採寸▲ライター&カメラマンともに帽子をオーダー。清瀬さんに採寸していただきました!


自分のためだけに作られる帽子。特別な帽子を私もオーダーしました。選んだ糸はしっとり滑らかなアルパカです。フェルトのハットもとっても素敵なのですが、今回は耳つきのニット帽。おそろいのミトンもお願いしました。


十勝 音更 オトプケニット パッケージ▲蠟引き紙に包まれて私だけの『otopukeknit』が届きました


出来上がりはこちら!チャコールグレイのベースにモスグリーンとイエローがアクセントのニット帽とミトンのセットです。ミトンは落として失くさないよう紐付きにしてもらいました。当たり前なのですが、どちらも私にピッタリサイズ。胸がキュッとなるくらい幸せな気持ちになりました。


十勝 音更 オトプケニット 完成品▲完成品はこちら!アルパカのしっとり滑らかな肌触りにうっとり


十勝 音更 オトプケニット ブランドロゴ▲帽子の縁をさりげなくかがるブルーの糸が『otopukeknit』の印


写真を見た瞬間に「これ、好き」「こういうの、欲しかった」と、ひと目惚れする人も多い『otopukeknit』の帽子。いつもはメールのやりとりでオーダーするシステムですが、展示会も行っています。
北海道では12月22日(金)から3日間、同じ音更町の『スヌー 暮らしのもの』で開催予定。実物に触れてみたいという方は、この機会にぜひ音更町へお出かけください♪

※ニット製品のオーダー方法や納期、展示会の情報など、詳しくは下記の関連LINKよりお問い合わせを。
 

関連LINK

ホームページ http://www.otopukeknit.com/
fcebook https://www.facebook.com/otopukeknit
instagram https://www.instagram.com/otopukeknit/
tumber https://otopukeknit.tumblr.com/
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