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公開 | うずらはしちあき

情熱の仕事人。札幌の新しい芸術文化を子供たちへ。「モエレ沼芸術花火2017」実行委員長「糸川一也」

モエレ沼芸術花火実行委員長の糸川一也さん


札幌市のモエレ沼公園で繰り広げられる、壮大なスケールの「モエレ沼芸術花火」。6回目となる今年(2017年)は、9月9日(土)に開催されます。市民の手でつくり育てるこの花火大会を立ち上げた一人で、実行委員長として陣頭指揮を執るのが糸川一也さんです。

 

市民の手で新しいお祭りを。来場者は“サポーター”

彫刻家イサム・ノグチが手がけたモエレ沼公園を舞台に、音楽とシンクロする花火が次々と夜空に描かれる“芸術花火”。2012年夏、花火を核とした「モエレサマーフェスティバル」が産声をあげ、2014年から内容をさらにバージョンアップさせ「モエレ沼芸術花火」と改称して開催。入場は有料チケット制で、実行委員会をはじめ準備・運営にあたるのは市民・学生ボランティアです。


モエレ沼芸術花火実行委員長の糸川一也さん▲「モエレ沼芸術花火2017」実行委員会・実行委員長 糸川一也(いとかわ・かずや)さん:1967年生まれ、札幌市出身。大学を卒業後、ゼネコン勤務を経て独立。株式会社アクティー代表取締役、一級建築士。高校生を筆頭に3人の子供を持つ


“アートとしての花火”をテーマに、市民の手でまちの新しいお祭りをつくろうとスタート。市民みんなでつくるお祭りを継続していくためには、仕組みが重要だと糸川さんはいいます。
 
「大きなスポンサーに頼らず、幅広い企業からまちに対する思いを協賛という形で支援いただくことにしています。冠スポンサーにというオファーがあっても、そこは譲れません。“みんなでつくる”という軸がブレてしまうことにもなりますから。運営に協賛・協力してくださる皆さん、そしてチケットを購入して来場してくださる一人ひとりが、このモエレ沼芸術花火の“サポーター”なんです」。
 
市民が様々な場面で参加し、地域をまちを盛り上げていく。そうしたお祭りを目指し、花火打ち上げの翌日にはゴミ拾いイベント「世界一楽しいゴミ拾い」も実施しています。

 

「花火を上げたい」。純粋な気持ちを原動力に

モエレ沼公園で打ち上がる色とりどりの花火▲提供写真


「花火のことなら何時間でも」。そういって笑い、インタビューに応じてくれた糸川さん。平素の肩書きは、建築工事・除排雪を行う株式会社アクティーの代表取締役。異業種交流会のメンバーとの会話がことの発端でした。
 
「以前は7月に数週にわたってあった豊平川の花火大会が、景気後退の影響か1回だけになってしまった。札幌から祭りごとがなくなっていくのはさみしいよねと。一丁やってみるか!というところからですよ」。
 
加えて、3人の子供を持つ糸川さんには、「子供たちに父親の姿をどう見せるか。まちの歴史に足跡を残すようなことができれば」という思いがありました。
 
口伝えで集まった有志で実行委員会を結成。「札幌の新しい芸術文化をつくりたい」、「子供たちのために花火を上げたい」。かくしてプロジェクトは動き出したのです。
 

モエレ沼公園のモエレ山とミュージックシェル▲「モエレ山」はモエレ沼公園最大の造形物。手前は「ミュージックシェル」 


市内東区に位置するモエレ沼公園は、もともと不燃ゴミの埋め立て地だった場所に造成されたアートパークです。
「イサム・ノグチさんがマスタープランに携わり、札幌に残してくれた素晴らしい公園です。会場をどうするかいろいろな案がありましたが、花火をアートとして捉えるとすれば、モエレ沼公園しか考えられませんでした」。
 
花火の実現にあたって、スムーズにことが運んだわけではありません。課題にぶつかるたび「なんのためにやるのか」の原点に立ち返りながら、糸川さんをはじめ実行委のメンバーの皆さんは、熱意と行動力でいくつものハードルを乗り越えてきました。


モエレ沼公園に打ち上がる美しい花火▲提供写真


「実は幻の2011年があるんですよ」と糸川さん。当初はモエレサマーフェスティバルの初開催を2011年夏に予定していたそうです。ですが、来場者の安全確保に万全を期すため、2010年の冬、実施を1年先送りすることを決断。「その時から2012年の開催に向かう1年半は、花火のことしか頭になかった」と、当時を振り返ります。


モエレ沼芸術花火の実行委員長の糸川一也さん▲提供写真


年々規模を拡大し、来場者数も増加。スタートの2012年の来場者は約9,500人、2016年は2万人を超えたそうです。

 

今年はイタリアの花火も!
「モエレ沼芸術花火」から伝えたい思い

日本を代表する一流の花火師、花火プログラマーが集結するモエレ沼芸術花火は、公園の広さ・地形を生かした演出が見どころのひとつ。「横幅、奥行き、高低差を生かして3D展開できるのが大きな特徴です」と糸川さん。


モエレ沼公園に打ち上がる美しい花火▲提供写真


今年はイタリアの老舗花火メーカーによる花火が、プログラムに加わります。
「イタリアの花火は円柱形なんです。花火が飛び散るようにして開花したり、下から何段にも上がっていったり、日本の花火とは違うんですよね。日本最高峰の花火と同時に、海外の花火も観てもらいたいという思いがありまして。特に小さい頃に体験して響いたものってずっと残る。そういう芸術文化にふれる環境をつくることが僕たちの使命なのかなと」。
 
また、モエレ沼芸術花火は全国各地に“兄弟花火”として広まっているそうです。
「花火で札幌、北海道、日本が元気になれば。札幌の新しい芸術文化を世界にも発信していきたいですし、僕は日本の花火は最高だと思っているので、この文化を海外にも持っていけたらと考えているんです」と展望を話します。


花火を見つめるモエレ沼芸術花火実行委員長の糸川一也さん▲提供写真


「人との出会い、つながりが財産」。糸川さんは活動を通して自身が得たものをそう語り、こう言葉を継ぎます。
 
「子供たちを含め花火を観て感動してくれた人が、家族のためにでも、まちのためにでも、将来何かしら行動を起こすきっかけになれば。自分の持てるものすべて費やして、夢中になれる、一生懸命になれるものがあるんだということを伝えていければと思っています」。
 
熱い思いと技術の粋を束ねた芸術花火が、今年も札幌の夜空に咲き誇ります。

 

モエレ沼芸術花火2017 

●開催日 / ①芸術花火:2017年9月9日(土)
       有料ゲートオープン16:00  花火打ち上げスタート19:25
      ②世界一楽しいゴミ拾い:2017年9月10日(日)
●会場 / モエレ沼公園(札幌市東区モエレ沼公園1-1)
●問い合わせ / TEL.011-375-7271(NPO法人モエレ沼芸術花火 平日10:00~18:00)
※詳しくはホームページをご覧ください

 

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モエレ沼芸術花火2017
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