北海道情報サイト「北海道ライカーズ」北海道情報サイト「北海道ライカーズ」

what likers

Icon search探す

公開 | チバタカコ

道南上ノ国町にある中世の史跡「上之国勝山館跡」

上ノ国町夷王山と勝山館跡


上ノ国町にある「勝山館(かつやまたて)跡」とは、15世紀につくられた城のようなもので、北海道の中世を語る重要な史跡です。天然の丘陵を利用した史跡に立って、遥か昔の蝦夷地へタイムスリップしてみませんか。

 

上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」とは

上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」とは、武田信広が15世紀後半に築いた城のようなもので、16世紀末頃まで武田・蠣崎氏の日本海側での政治・軍事・北方交易の一大拠点だったところです。
 

上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」▲上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」


武田信広は室町時代の武士で、1450年代に蝦夷地(北海道)へ渡り、花沢館の主、蠣崎季繁(かきざきすえしげ)の婿養子となりました。和人とアイヌの争い「コシャマインの戦い」で功績をあげ勝山館を築城した松前藩松前氏の始祖です。


上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」


勝山館は、標高159.7mの夷王山のすそ野から日本海に下る天然の丘陵地帯につくられています。国道228号沿いにある上國寺のあたりから、「勝山館跡ガイダンス施設」に向かう散策路があるので、時間と体力がある時はそこを歩くと、勝山館が地形を上手に利用した山城であることを体感することができます。が、サクッと車で行くことももちろんできます。

 

勝山館を知るなら、まずは「勝山館跡ガイダンス施設」から

勝山館跡が、北海道の中世を語る重要な史跡である…と言っても、松前城のように城があるわけでも、旧笹浪家住宅のような建物があるわけでもありません。発掘調査により、国産の美濃焼、越前焼などの陶磁器や中国産青磁・白磁などの他、金属製品、木製品、建物や井戸の跡などが多数発見されていますが、「ここに主が使っていた館があった」「そこに鍛冶作業場があった」「あそこは倉庫群だった」というように、あくまでも「跡」です。


上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」
 

何も知らずに勝山館跡に入ったら、ただの眺めのいい場所になってしまいそうなので、勝山館を知るために、まずは「勝山館跡ガイダンス施設」へ行くことをおすすめします。

 
勝山館跡ガイダンス施設▲勝山館跡ガイダンス施設。奥の小高い山は夷王山


「勝山館跡ガイダンス施設」には、勝山館の成り立ちや発掘品などが展示されています。映像コーナーもあるので、「勝山館とはなんぞや」はここでしっかり学ぶことができます。


勝山館跡ガイダンス施設


上ノ国町教育委員会文化財グループ 野崎真丈さん▲施設を案内してくれた、上ノ国町教育委員会文化財グループ 野崎真丈さん。「ガイダンス施設で勝山館を知ってもらい、それから実際の跡へ行くと、より当時のロマンを感じると思います」

 
中でも一番わかりやすいのは、勝山館のジオラマかもしれません。


勝山館のジオラマ▲勝山館のジオラマ。これは勝山館が一番盛んだった1520年頃の様子を復元しているそうです
 

勝山館のジオラマ▲勝山館には、こういう建物群があったという当時の景観が一目でわかります
 

上ノ国町教育委員会文化財グループ 飯浜幹広さん▲上ノ国町教育委員会文化財グループ 飯浜幹広さん。「発掘された貴重な出土品もみどころのひとつです」


勝山館跡ガイダンス施設▲発掘品が展示されています


実はこの施設の真下には、火葬や土葬などで埋葬された墳墓群があり、真下の墳墓7基をそのまま型取りして施設内の同じ位置に再現(レプリカ)しています。
 
 
勝山館跡で発掘された墳墓▲発掘された墳墓を再現しています


勝山館跡で発掘された墳墓


勝山館跡からは、アイヌの人たちが使っていた骨角器も多数出土しているので、ここでは和人とアイヌの人たちが一緒に暮らしていたのではないかと考えられているそうです。

ガイダンス施設で勝山館についての知識を得て、ジオラマを見てから実際の勝山館跡に行くと、イメージがぐんとふくらみ、なんだか建物の並びやここで暮らしていた人たちの賑やかな様子が目に浮かんでくるようです。


上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」▲この柵の内側で、生活が営まれていたのかも…と想像をふくらませて


上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」▲ジオラマで見た建物群を跡地に重ねてみると…


上ノ国町にある国定史跡「上之国勝山館跡」▲眼下に見える上ノ国の町や港も中世の時代にタイムスリップ…したような気分に

 

夷王山に登って、眼下を見下ろす

ガイダンス施設のすぐ横にあるのが夷王山(いおうざん)です。山ですが、簡単に登れるので、ここまで来たらぜひ頂上まで。頂上には夷王山神社があります。


上ノ国町夷王山の頂上▲夷王山の頂上


頂上からは、上ノ国の町並みや江差、熊石方面へ大きく弧を描く海岸線、奥尻島の島影も一望することができます。これは、絶景!


上ノ国町夷王山
 

15世紀、勝山館で暮らした人たちは、夷王山の頂上からこの景色を眺めて、何を思ったことか…。
 
皆さんも、史跡「上之国勝山館跡」で、遥か昔の北海道に思いをはせてみませんか?
 
 

関連リンク

上ノ国町
勝山館跡ガイダンス施設

 
この記事をSNSでシェアしよう!
  • 道南上ノ国町にある中世の史跡「上之国勝山館跡」
Title
Close