2017年08月17日 | チバタカコ

ニシン漁場の賑わいを今に伝える。「はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)」

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)
 

石狩市浜益区にある「はまます郷土資料館」は、ニシン漁が盛んだったころの番屋で、当時の賑わいを今に伝える石狩市指定文化財です。一歩入ると、威勢の良いヤン衆(ニシン漁などに雇われ働く男たち)の声が聞こえてきそうです。
 
 

100人ほどが生活していたというニシン番屋

札幌からオロロンライン(国道231号)を増毛方面に向かって走ると、浜益市街地を過ぎて少し上り坂になる直前に、「はまます郷土資料館」の看板があります。そこから小路に入って、ちょっと行ったところに建つのが「はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)」です。
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)▲石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)
 

この地でニシン漁を営んでいた網元、白鳥家がこの番屋を建てたのは1899(明治32)年。当時の白鳥家は、家族と漁夫合わせて100人ほどが、この番屋で生活をしていたそうです。しかし、ニシン漁の衰退と共に、ここを利用する人がいなくなり、建物は崩壊寸前だったとか。やがて1971(昭和46)年、浜益村開村100年の記念事業として、村が建物を買い取り、補修工事をして郷土資料館としました。
 

ニシン番屋の特徴が随所に見られます

玄関を入ると、土間を境に左右に空間が分かれています。左側が漁夫たちの生活空間、右側が白鳥家の生活空間です。漁夫たちの空間には、二段になった寝床がL字型で配置されており、相当数の漁夫が寝起きしていたのだということが想像できます。
 
 
石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)内観▲右側の白鳥家の生活空間
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)内観▲左側の漁夫の生活空。「漁夫溜」と呼ばれる床の周りは、ぐるりと土間で囲まれています
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)内観▲漁夫溜から土間を挟んで壁側一面は、漁夫たちの寝床
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)内観▲寝床から漁夫溜、その向うの白鳥家の空間を見ると、こんな感じ
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)内観▲太い梁組は、厳しい冬を耐えぬいた力強さを感じます
 
白鳥家と漁夫と、生活空間は左右に分かれていますが、ここに100人ほどの人がいたら、さぞかし賑やかだったことでしょう。
 

「親方、今日は大漁でよかったべ!」

「そうだなー。よし、今日はみんなに酒でも振る舞うかい」

「ほんとかい!?いやいや、うれしいね~。したっけ準備すっかい」

「振る舞い酒とか言いながら、いっつも親方が一番飲むんだべさ」

「すったらこと言うな。酒、出してもらえなくなるべや」
 
以上、北海道Likersの妄想劇場でした。

 

浜益や石狩で実際に使われていた漁具や民具に、当時の名残が

浜益や石狩で実際に使われていた漁具や民具も展示されており、それぞれに「浜益村の××さん寄贈」とか「△△に使ったもの」など、手書きの説明がつかられています。パッと見ただけなら、古い民具で終ってしまいますが、この手書き解説を一つひとつ読んでいくと、「へぇ、そういう風に使っていたんだ」と「なるほど、今で言う洗濯機だ!」と、結構おもしろいです。
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)の民具▲民具の名称や使われ方などが手書きで書かれています


石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)の民具▲昔の洗濯機…だそうです
 

石狩市、はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)の民具▲これは昔の冷蔵庫…のようなもの
 

白鳥家の生活空間を見ると、昔の時計や蓄音機なども展示されています。中には、今も実際に動いている柱時計もありました。
 
 
石狩、はまます郷土資料館にある1872(明治5)年、アメリカコネチカット州製のカレンダー付柱時計▲1872(明治5)年、アメリカコネチカット州製のカレンダー付柱時計。今も時を刻む、現役です!
 

石狩、はまます郷土資料館にあるデルビル電話機▲一瞬「テレビ電話」と読んでしまった「デルビル電話機」。1910(明治43)年まで実際に使っていたもの

 

番屋の模型とジオラマ

「はまます郷土資料館」のもう一つの見どころが、この建物を正確に再現した建物模型とジオラマ「浜益鰊場物語」。
 

浜益の人形作家、八田美津さん制作、ジオラマ「浜益鰊場物語」▲浜益の人形作家、八田美津さん制作、ジオラマ「浜益鰊場物語」
 

これが実に精巧にできていて、ニシン漁の仕事の様子が、とてもよくわかります。「もっこ」と呼ばれる木製の背負い箱にニシンをいっぱい入れて運ぶ人、ニシンをさばいて白子や数の子を出す人、ニシンの肥料をつくる人など、ジオラマの人形たちが今にも動き出しそうです。
 

浜益の人形作家、八田美津さん制作、ジオラマ「浜益鰊場物語」
 

浜益の人形作家、八田美津さん制作、ジオラマ「浜益鰊場物語」
 

浜益の人形作家、八田美津さん制作、ジオラマ「浜益鰊場物語」▲玄関前の階段は…
 

石狩、はまます郷土資料館▲ここです!
 

浜益の人形作家、八田美津さん制作、ジオラマ「浜益鰊場物語」▲番屋の生活の様子も再現されており、漁夫溜では漁夫たちが三平汁を食べています
 

郷土資料館に展示されている漁具の使い方は、ジオラマを見ると大変わかりやすいです。実物を見てジオラマを見て、またその逆の見方もアリです。
「はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)」で、ニシン漁に沸いた時代の浜益村へタイムスリップしてみませんか?
 
 

関連リンク

石狩市

 
 

\見たい!見るべき!と思ったら「なまらいいね!」/

この記事をSNSでシェアしよう!
  • ニシン漁場の賑わいを今に伝える。「はまます郷土資料館(旧白鳥家番屋)」
  • Google+

FacebookのIDを利用して、北海道Likersへ登録します。

北海道Likersは、北海道を愛する皆さんと北海道を盛り上げるコミュニティです。

  • 利用規約に同意の上ご登録ください。
  • FacebookのIDで簡単に登録できます。登録は無料です。
  • Facebookに設定しているメールアドレスを登録します。お客様のメールアドレスは、北海道Likers運営からの連絡に利用いたします。
Title
Close