2017年07月14日 | チバタカコ

中学校の木造校舎も味わい深い。「上之国館調査整備センター」

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」


旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」。上ノ国町の文化財の調査や整理作業を行うほか、郷土資料の展示もあり、中には「え!こんなところにあるの!?」というレアな展示物に驚きます。

 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」

国道を挟んで、上ノ国町役場のほぼ反対側に位置するのが「上之国館調査整備センター」です。旧上ノ国中学校の木造校舎を利用しており、平屋の小さな校舎の第一印象は「かわいい!」。古い映画やドラマに出てきそうな佇まいです。
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」▲旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」▲中学校の名残が…

 
門を入り、さて出入口は?と探すと、正面の建物の右側にありました。この玄関も、中学校時代のものをそのまま利用しているそうです。
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」▲「上之国館調査整備センター」出入口

 

上ノ国町で実際に使われていた農機具、漁業道具、民具などを展示

「上之国館調査整備センター」はその名の通り、上ノ国町にある館(勝山館、花沢館、洲崎館など)について調査し、出土品の整理作業や情報などをまとめているところなのですが、教室や体育館を利用して、郷土資料の展示も行っています。
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室にある勝山館からの遺跡▲展示室には、勝山館跡から発掘された遺跡が、調査のために広げられているところでした

 
センターを管理する上ノ国町教育委員会主幹・学芸員の塚田直哉さんに、案内してもらいました。
 

上之国館調査整備センター主幹学芸員、塚田直哉さん▲センターを管理する上ノ国町教育委員会主幹・学芸員の塚田直哉さん
 
 
上ノ国町はかつて、京都から交易のための船が着く港として栄えたそうです。それは、町内に残っている館(城のようなもの)と呼ばれる遺跡の発掘・調査でも明らかになっています。「上ノ国」という町名は、都の人たちが京都に近い「夷島(えぞがしま:北海道のこと)」の日本海側を「上(かみ)の国」、京都から遠い太平洋側を「下(しも)の国」と呼び、勝山館を中心に日本海・北方交易が盛んだったこのエリア(上ノ国町)に名前が残ったそうです。

 
旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲体育館を利用した郷土資料展示室
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室


展示されている資料は、すべて上ノ国町で使われていたもの。漁業や農業の道具から、商店の道具、一般家庭で使われていた民具まで、展示物は多彩です。そして、大きな博物館などだとガラスケースに入っていたり、ロープやフェンスで仕切られていることが多いのですが、ここでは展示物が近い!いや、近いを通り越して触れる!手に取ってもいいんですか?と塚田さんに尋ねると、「どうぞ、触ってOKです」とにっこり。
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲ガラスケースもなく…
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲フェンスもなく…

 
もちろん、貴重な郷土資料なので扱いには注意が必要ですが、それでもこれだけ近くで見ることができるところは、そうそうありません。
 
 
旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲手を伸ばせば触れます
 

そして、何がびっくりしたかというと、これ!旧江差線の駅名看板が全駅分あります。鉄道ファンにはたまらないコーナーです。レアなので、少しだけお見せしましょう。実物は、上之国館調査整備センターで見てくださいね
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室
 
 

教室には上ノ国町から出土した擦文土器や墳墓の跡も

旧中学校の校舎を利用した施設なので、「建物」そのものを見学するのも「上之国館調査整備センター」の楽しみ方の一つです。校舎は昭和26年に竣工し、平成8年まで使われていました。たくさんの卒業生を送り出しているので、「母校だ!」という人もいるのではないでしょうか。
一部の教室は、展示室、資料室として使われています。
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲地元の小中学生が研修で来ると、今も現役当時のように黒板が活躍しているようです
 

上ノ国町内からは、擦文時代の土器やアイヌの人たちのお墓なども発掘されています。展示されている土器は、かなり状態が良いものが多く、その大きさや形なども大変貴重なものです。
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲教室に展示されている土器
 
 
旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲町内の人が家を新築しようとしたら、その土地から出てきたという墳墓。これは復元ではなく、そのままのものを掘り出して保存しています
 

旧上ノ国中学校の木造校舎を利用した「上之国館調査整備センター」展示室▲館跡から出土した皿や器なども展示しています。瀬戸、美濃などの焼き物や中には中国製品もあることから、交易が盛んだったことがわかります
 

道南の函館市、松前町、江差町は、道内でも古い歴史があることで有名です。が、実は松前町と江差町に挟まれた上ノ国町も、道内では数少ない中世の史跡や文化財が残る、歴史ある町。人口5,038人(平成29年度5月末現在)の小さな町ですが、興味深い見どころが点在しています。「上之国館調査整備センター」は、上ノ国町の史跡や文化財を巡るはじめの一歩におすすめの施設なので、まずはここで情報を集めて、上ノ国の町を歩いてみませんか?
 
 

関連リンク

上ノ国町

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