2017年04月12日 | うずらはしちあき

情熱の仕事人。食の楽しさ、私たちの北海道から発信。イーストン社長「大山泰正」

札幌の外食チェーン、イーストン大山社長

イタリアンレストラン「クッチーナ」や「ミア・アンジェラ」、焼鳥店「いただきコッコちゃん」などを展開し、札幌を拠点に宮城・仙台や関東に店舗網を拡大中。新たな取り組みにも挑む北海道の外食チェーン企業、株式会社イーストン社長の大山泰正さんに話をうかがいました。

 

アメリカ留学から帰国後、すすきのにクラブバーを開店

札幌に本社を構え、30年にわたって外食シーンを提供し続けているイーストン。北海道の食材に思いを込め、イタリアン、焼鳥、中華、焼鳥惣菜店、そしてバーと複数業態で現在、札幌・旭川、仙台、関東エリアに直営で42店舗を展開しています。3月25日には、すすきのに「42BAR」をオープンさせました。
 
創業店は、1986年にすすきので営業を開始した「アルズ・バー」。大山さんが24歳のときに、弟の敏行さん(現・専務取締役)とともに開店。前衛的なクラブバーとして一時代を築きました。


インタビューを受ける札幌の外食チェーン、イーストン代表の大山社長▲株式会社イーストン 代表取締役社長  大山泰正さん:1962年札幌生まれ。札幌藻岩高校、専修大学出身。99年より現職。「お客様・従業員・お取引先と感動を共有できる企業創り」を経営理念に掲げる同社の成長を牽引する


地元・札幌の高校を卒業後、大学進学で上京。カルチャー誌を通して垣間見たアメリカに胸を焦がし、好きなファッションを楽しみ、感性のアンテナが向くまま足を運んだ先々で刺激を味わいました。学生で運営する企業にも参加して活動。そこで、ディスコでの様々なコンテンツ運営や新店の立ち上げなどを経験しました。
 
大学を出て渡米し、ロサンゼルスの学校に通ったのちニューヨークへ。音楽、映像、アート、ファッション…。レストランやギャラリーなどをめぐり、憧れの地で見聞を広め吸収したもので自身の引き出しを膨らませました。
 
2年間の留学を経て札幌に戻った大山さんは、不動産管理業を営む家業に入ります。けれどもその仕事が合わず、新たに外食事業部を設立。かつて暮らしたロサンゼルスのダウンタウンにあった店をイメージして立ち上げたのが「アルズ・バー」でした。


イーストンが札幌で経営するアーティスティックなバーの店内▲“大人のための遊び場”を展開。すすきのの夜景も楽しめるレストランバー「エレクトリック シープ バー ススキノ店」(写真上)と、洋楽ヒットチューンが鳴り響く「ザ・レッドバー」 ※提供写真

 

かっこよさだけではなく、もっと喜んでもらえる飲食店を

次にダイニングバーを出店し、2つのバーを軌道に乗せると、1991年にはイタリアン業態に着手。銀座の高級イタリア料理店から友人のシェフを呼び寄せ、イタリアの食材を使ってコース料理を提供するリストランテを開きました。しかし、当初は思うように客足が伸びなかったといいます。
 
「メニューがわかりにくく、イタリアンだからパスタを目当てにと来ても量が少なく、物足りなく感じる人が多かった。お客様から、楽しい、また来たいと思われる店ではなかったんですね。バーを始めてからこのときまで、かっこいいことをしよう、自分たちの好きなことをしようとやっていましたが、もっと多くのお客様に喜んでもらえるようにと考えるようになりました」。
 
わかりやすいメニュー構成、気軽に利用しやすい価格を設定し、テーブルに箸もセッテイング。4店目として手がけたのが、イタリア料理を居酒屋スタイルで楽しめる「クッチーナ」です。93年に開店した同店は札幌のカジュアルイタリアンの先駆けとなり、現在も根強い人気を集めています。


イーストンが経営するイタリアンレストラン、ミア・アンジェラ池内店のレンガ造りの店内▲「ミア・アンジェラ 池内店」(札幌)。カップル、女性同士、パーティーなどイタリアンをスタイリッシュな空間で ※提供写真


イタリアンカジュアルダイニングの「ミア・アンジェラ」や、ピッツァとスパゲティの「ミア・ボッカ」、ファミリー向けの焼鳥ダイニング「いただきコッコちゃん」など、幅広い客層に受け入れられる多彩なブランドを開発。札幌から多店舗展開を推し進めるべく、2003年から仙台に、07年から関東エリアに出店を重ねています。


イタリアンレストラン、ミア・アンジェラのスペシャルプランの各種料理▲十勝ハーブ牛のイタリンステーキをはじめ全9皿のスペシャルプラン(ミア・アンジェラの札幌店舗のプラン)※提供写真


6年前、東日本大震災が発生した当時、仙台市内に6店舗を出店していました。震災後、社員の安否確認と並行し、各店から食材やカセットコンロをかき集め、青葉区の「ミア・アンジェラ一番町」店頭で鍋の炊き出しを実施。およそ5,000人に食べてもらうことができたといいます。
 
「あったかいものを口にして涙を流す人を見たとき、食の力を思い知りました。それと同時に、気取るのではなく食を楽しんでもらう店をという我々の立ち位置を再確認することもできました」。

 

北海道のおいしさを広めていく。
そして、外食から農業参入・6次産業化へ

展開する店舗の大きな特徴には、北海道の食材をふんだんに取り入れたメニューを提供していることがあります。


イーストンが経営する焼鳥店、いただきコッコちゃん上野店の店内▲「北海道焼鳥いただきコッコちゃん 上野店」(東京) ※提供写真


「食材の多くを北海道の生産者から直接仕入れ、産直食材をメニューに活用しています。数ある出会いの中からつながった農家さんの良質で新鮮な食材を使って、北海道物産展のような店ができればとやってきています」。
 
イーストンでは、アルバイトスタッフを含め店舗の従業員が牧場や畑へ足を運び、生産者から話を聞いたり、作業を体験したりする研修を定期的に実施しています。
生産者の思いを知り、食材についての知識をつけ、その食材の価値や作り手のストーリーをお客様に伝えることで、よりおいしく味わってもらう。お客様の声を現場へと返す。それが、次のおいしさへとつながっていくのです。


焼鳥店、いただきコッコちゃんの串満喫コースの料理各種▲コッコちゃんは、素材の新鮮さにこだわった焼鳥のほか一品料理も充実。写真は「コッコちゃん串満喫コース」 ※提供写真


そして、さらなる成長をめざすイーストンは、食材の生産に踏み出し、加工、販売まで手がける6次産業化への取り組みを始動させています。2016年1月、北海道上川管内の下川町で50余年続く阿部養鶏場を事業継承。今年は札幌市内で、食材の加工やメニュー開発を行う食品工場の操業を開始します。

養鶏場には2名の社員を配置。独自の飼料づくりなど養鶏技術を受け継いで鶏卵生産をスタートさせ、すでにその卵を自社店舗のメニューでも提供しています。


札幌の外食チェーン、イーストンが運営する北海道下川町の養鶏場の卵など▲阿部養鶏場では、飼料に昆布酵素や乳酸菌などを使った臭みのない卵を生産。「酵素卵」というブランド名で販売 ※提供写真


「日本の食料基地の北海道には、いろいろな可能性があると感じています。反面、農業は様々な課題にも直面しています。下川の養鶏場は後継者がいなく、自治体も一緒になって事業の継承先を探していたこともあり、取得することにしたのです。私たち外食が、生産者、地方自治体とも一緒に成長していけるような、新しいこと、面白いことができれば、地方創生というところにもつながるのではないかと考えています」。
 
 
「イーストンが生まれ育った北海道を、もっと元気にしていきたい」。大山さんはそんな思いを抱き、情熱を共有する社員・従業員の皆さんとともに、おいしく楽しい食を通して挑んでいます。

 

関連リンク

イーストン公式サイト
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