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公開 | 小西 由稀

大地を創る人。跳ぶように走り回る元気なSPF豚を育てる生産者・浅野政輝さん(当別町)

食べると元気になって笑顔になる「スマイルポーク」。札幌から車で1時間弱、当別町にある「とうべつ浅野農場」で生産されるブランド豚です。豚の健康を一番に考え飼育された豚肉は、札幌の実力派ラーメン店のチャーシューに使われるなど、各方面の料理人からの支持が厚いクオリティなのです。今回はその生産者、浅野政輝さんにお話を伺いました。


とうべつ浅野農場の2代目、浅野政輝さん▲浅野牧場2代目の浅野政輝さん。父・政一さんが養豚を始めたのは1970年。浅野さんは大学卒業後に同農場へ。12年前に代表取締役に就任

  

病原菌は持ち込まない!
徹底した防疫管理で育つSPF豚 

とうべつ浅野農場の生後2週間の子豚▲生後2週間の子豚たち
 

「大変申し訳ないのですが、取材スタッフの方には、まずシャワーを浴びていただきます」と、浅野さん。何も知らないと、一瞬に「えっ!?」と思うやり取りですが、それもこれも豚の健康を守るための大切なルール。


とうべつ浅野農場の子豚

浅野農場の豚舎に入るためには、着てきた服や下着を脱ぎ、シャワーを浴び、髪から爪先まで洗い、指定の衣類に着替え、ようやく中に入ることができます。撮影用のカメラ機材も紫外線殺菌を経て、ようやく持ち込みOKに。
 
「そこまでするのは、防疫のためです。私たちも毎日、シャワーで体を清め、専用の衣服に着替えてから作業を行います。豚は伝染病に弱いのですが、病原菌を持ち込まなければ、かかりようがありません」。

 
お乳を飲む子豚たち▲豚は多産。お母さんのおっぱいの取り合いで大騒ぎ
 

治療よりも予防を重視する浅野牧場は、1998年に「SPF豚認定農場」に指定されました。SPFとは、「Specific Pathogen Free=特定の病原体をもっていない」の略で、「日本SPF豚協会」が統括する“豚を健康に育てるための飼育システム”のこと。設備や管理など厳しい基準を設け、毎年検査をクリアした農場だけが認定されます。

 

当別町の自然の恵み、農の恵みを生かした養豚を

「健康な体をつくるのは食べものから」と、餌にもひと工夫。SPF豚用の飼料に加え、地元・当別産の小麦を加熱処理し、押し麦にして与えています。「豚に小麦を食べさせると脂身の白さが際立ち、甘味とコクが生まれます。何より、豚たちが喜んで食べてくれますよ」と浅野さん。


とうべつ浅野農場の豚の餌、地元産小麦▲ちょっとつまませてもらいましたが、とても香ばしい味わい!
 

豚の健康には、水質も大きく影響するといいます。当別町の山々からしみ出す水をアルカリイオン水に変え、与えています。「すごくおいしそうに飲むんですよ。うちの豚はしゃぶしゃぶにしても灰汁(アク)が出にくいのは、この水のおかげじゃないかと思っています」。


とうべつ浅野農場の浅野さん

また、当別町は米どころとしても有名。地元のもみ殻を豚舎の床にたっぷり90cmも敷いています。一般的なコンクリートの床とは違い、足への負担が少なく、ふかふかして気持ちが良いのだそう。まるで跳ぶように、豚舎を元気に走り回っています。その力強い脚力にびっくり!


豚舎の様子と地元産のもみ殻▲写真下のもみ殻を豚舎に敷くと、写真上のような堆肥(たいひ)になる。発酵して温かいため、冬もぬくぬく。豚たちは元気に走り回ることができ、ストレス知らず
 

浅野さんが目指すのは、「当別でしかできない養豚」だと笑顔で語ります。「地域で生まれたものを農場で使わせてもらい、農場でできた堆肥は土づくりに役立ててもらえるよう地域に還元する。そんな持続可能な養豚を続けていき、当別の農業の輪を大きくしていけたらと思っています」。


とうべつ浅野農場の浅野さんと妻の由香さん▲妻の由香さんとふたりで、約1,700頭もの豚を飼育している。豚の健康状態のチェックには細心の注意を払っている

 

育ちの良さが色合いや味わいにつながる
食べて笑顔になるスマイルポーク

当別町の小麦ともみ殻、水が育んだ、とうべつ浅野農場のSPF豚ブランド「スマイルポーク」がこちらです。


とうべつ浅野農場のスマイルポーク

やはり脂身の白さが印象的で、食べると上品な甘味を感じます。赤身もきめ細かくしっとり。すっきりとしたきれいな旨味です。豚肉特有の臭いがないのは、やはり育ち方の違いによるところが大きいと実感しました。
 
浅野さんは豚肉を生産するだけではなく、直販にも積極的です。当別町内に直売店「スマイルポーク」を常設。多くの人に楽しんでもらえるよう、豚肉だけではなく、さまざまな加工品も揃えています。さらに、直売店では珍しく、お弁当も販売。注文を受けてから手づくりするので、熱々をテイクアウトできるのも嬉しいポイントです。


とうべつ浅野農場の加工肉商品と直売所▲ソーセージやベーコン、生ハム、ポークジャーキーなど、加工品の種類が多く目移り必至。毎月29日はお得価格で提供。お弁当はカツ、豚丼、ロコモコ丼などが揃い、手頃でおいしい!
 

「手頃な価格でより安全でおいしい。スマイルポークは、食卓で普通に楽しんでもらえる豚肉でありたい。そのためにも生産に力を注ぐのはもちろん、直販の割合を少しずつ増やしていけたらと思っています。そして、この仕事に魅力を感じる次代へ引き継いでいけたら…。自分の代でできる目標はそこですね」。


とうべつ浅野農場の浅野さん
 

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とうべつ浅野農場
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小西 由稀

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