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公開 | 宮永 明子

日本で唯一?!のシチュエーション。豊頃町「ジュエリーアイス」

豊頃町ジュエリーアイス(2017.1.29.撮影:S.H.)

厳寒期の十勝・豊頃(とよころ)町大津海岸に打ちあがる奇跡の輝きを放つ氷塊「ジュエリーアイス」。ここ数年で十勝の写真愛好家のみならず国内外で注目されるようになりましたが、なぜこの現象が起こるのか知っていますか?その出来方や、日本で唯一ともいわれるシチュエーション、観賞の狙い目をご紹介します。
 
 

さまざまな宝石を見つけるようなところが「ジュエリーアイス」の魅力            

厳寒の大津海岸に打ち上げられる氷塊「ジュエリーアイス」。氷の大きさは手のひら程度のものから畳一畳サイズまでと様々で、大きさに関係なくそのように呼ばれています。豊頃町観光協会によると「自然現象なので一概には言えないがだいたい1月中旬から2月下旬が見頃で、今年2017年は1月6日頃から打ち上げられた」とのこと。
 

豊頃町ジュエリーアイス(2017.1.29.撮影:S.H.)▲朝焼けの光を受け黄金に輝く。2017年1月29日撮影
 

名付け親である豊頃町出身で町の観光大使を務める浦島久さんは「氷塊の色が刻一刻と変わっていくことと形が一つとして同じものがないことが魅力。夜明け前のダークブルーから始まり、日が昇ると同時に赤く輝き、オレンジ、黄色、白へとほんの1時間ほどで変化していく。日々、さまざまな宝石を見つけるようなところからこの言葉を思いついた」と話してくれました。

 

なぜジュエリーアイスは出来るの?

この魅力的な自然現象はどのようにして出来るのでしょうか?
「ジュエリーアイス」は、十勝川の凍結した氷が川から海に流れ、沖に出てから潮流に運ばれて時化た時に、海岸に漂着した氷塊なんです。


​海岸に打ち上げられた氷塊「ジュエリーアイス」(写真提供:十勝観光連盟)▲海の波にもまれ砕かれるので一つとして同じ形がないのも魅力の一つ(写真提供:十勝観光連盟)
 

その出来る過程には十勝の気候的・地形的特徴による冷え込みの厳しさが深く関わっています。
 
一つは冬の晴天率が高く、放射冷却現象が起こること。そして、もう一つは、平野であり、冷たい空気が平面的・広範囲にあり混ざりづらく効果的に冷却が進むことです。本来、海岸付近は、海水の保温効果で冷えづらいのですが、豊頃町大津では平野を流れる十勝川が河口付近まで冷たい空気を運ぶため、マイナス20度を下回り、さらに氷の成長が促されます。

 
豊頃町大津海岸の砂浜に打ち上げられた氷塊「ジュエリーアイス」(写真提供:十勝観光連盟)▲打ち寄せられるたびに氷同士がぶつかり「カランコロン」と聴こえる音もまた心地よい。2017年1月17日撮影(写真提供:十勝観光連盟)

 

氷塊を宝石にする日本で唯一のシチュエーション

さらに、この奇跡の輝きを観賞できる条件の一つに“日の出の方位”が関係しています。海岸が南東を向いているため、海岸に対してほぼ垂直に近く日が差し込み、観る側にとって氷が日の出の光を受けてまばゆいばかりに輝いて観えます。
 
2017年2月3日の日の出の方位角を例にとってみると112度の南東側です。海をバックに朝日や日中高くなった日を浴びて輝くのはここだけ!日本で唯一のシチュエーションともいえるのです。


 豊頃町大津海岸の2017年2月3日の日の出方位角112度(「とかちであそぶ観光MAP」を活用)▲矢印が2017年2月3日の日の出の方位角の112度。海岸からほぼ垂直に光が差し込んでくる(「とかちであそぶ観光MAP」を活用)
 

十勝観光連盟は、「NYタイムズが、ケンブリッジ大学の海洋物理学者、ピーター・ワダムズ教授の『こんなタイプの海氷は見たこともなく、似た氷は南チリやアラスカの氷河でみられるが川の氷としてはここだけではないか』と見立てとして紹介していた。日本で唯一のシチュエーションと思っていたが世界的にも珍しいかもしれない。世界中から観光客が訪れるようになればとても嬉しい」と話してくれました。


豊頃町ジュエリーアイス(2017.1.29.撮影:S.H.)▲目線の高さによって氷の表情が変わるのも楽しさの一つ。2017年1月29日撮影

 

観賞の狙い目はやはり早朝!

以前は十勝の写真愛好家の間でも穴場の撮影スポットでしたが、2015年頃から町が公式ホームページで「ジュエリーアイス情報」を掲載し始めてから徐々に浸透し、今では平日早朝でも全国各地から数十人が撮影・観賞にやってきています。町の配慮で、仮設トイレまで設置されました。
 

豊頃町大津海岸のジュエリーアイスを撮影する全国各地から来た写真愛好家(撮影:S.H.)▲厳しい寒さに耐え撮影する写真愛好家。2017年1月29日撮影
 

観賞するにはやはり早朝や夕方がおススメです。特に朝は水平線から顔をみせる太陽と日の光で輝く氷塊を一挙両得でき、「けあらし」も現れたりするなど、幻想的な景観に圧倒されます。
 

豊頃町大津海岸のジュエリーアイスを観に来た北海道観光PRキャラクターキュンちゃん(撮影:S.H.)▲北海道観光PRキャラクターキュンちゃんも待ったかいがあり、けあらしの中で撮影成功!2017年2月3日撮影
 
 
1月29日の気温はマイナス5度でしたが、2月3日撮影時はマイナス26度まで下がり、海岸には5分もいられない寒さ。指の感覚も麻痺し、撮影するのもかなり過酷なので防寒具やカイロなどで防寒対策をしっかり行いたいところ。また、寒すぎて携帯電話やカメラのバッテリーが使えなくなることもあるので予備電池を保温しておくこともおすすめします。

観賞後は冷えきった体を温泉で温めたいですね!
 

豊頃町ジュエリーアイス(2017.1.29.撮影:S.H.)▲遊び心で積み上げた、自然と人工の産物。風もあり、尖った氷の上に乗せるのが難しかった。2017年1月29日撮影
 

ジュエリーアイスの見頃は1月中旬から2月下旬頃。ただ、打ち上げられたばかりの透明度の高い氷塊を観るには日に限りがあります。最新情報は豊頃町「ジュエリーアイス情報」に掲載されていますので、ぜひ、チェックして、氷塊が宝石に変わる瞬間を観賞しに出かけてみてはいかがですか?

 

関連リンク

豊頃町「ジュエリーアイス情報」
十勝観光連盟「とかち晴れ」
 
 

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Writer

宮永 明子

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