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公開 | nobuカワシマ

彫刻神社と呼ばれる増毛厳島神社で芸術鑑賞

増毛厳島神社の鳥居

増毛の街中にある増毛厳島神社は、別名「彫刻神社」とも呼ばれています。総ケヤキづくりの本殿は道内でも有数の彫刻が施され、北前船が活躍していた時代を感じる江戸時代の絵馬額や天井画などが保存されています。歴史やアートが好きな方は必見の神社です。

 

拝殿内には約150年前とは思えないほど色鮮やかな絵画が

増毛厳島神社は、宝暦年間(1760年前後)に、松前の商人村山伝兵衛の運上屋の氏神「弁天社」として創立したと言われています。その後、文化年間(1810年前後)に安芸国から分霊を請けて今の名前になったそうです。
その後、社殿の再建と町内での移転を2度経たのち、明治34(1901)年に彫刻建築の本殿が新築完成して、現在の様子になりました。


増毛厳島神社の拝殿外観▲拝殿入口の軒下には大きな鶴の彫物が施されています


では、拝殿に上がってみます。
※どなたでも拝殿内の見学は可能ですが、事前に社務所へ連絡が必要です。

拝殿の中に入ると、壁や天井を見事な絵画に囲まれ、迫力に圧倒!「うわぁー、すごい!」と思わず声が漏れてしまいます。

 
増毛厳島神社の内観▲天井は狩野派の絵師による雲龍の天井画をはじめ、花や鳥などを描いた天井画で埋め尽くされていました


壁には絵馬額が7点保存されています。そのうち6点が江戸時代に描かれたものです。なかでも、色鮮やかでひときわ目立つ作品がこちら。

 
増毛厳島神社の「源頼光之図」▲「源頼光之図」。文久2(1862)年に奉納された硝子絵。約150年前の絵ですが色が鮮やか!


​この絵は硝子絵という手法で描かれた作品。硝子の片面に絵を描き反対側の面から眺める絵なので、色落ちや変色することがほとんどなく、描かれた当時の綺麗な色あいを楽しめます。
このほかにも、歴史上の人物や当時の様子を描いた作品が掲げられています。

 
増毛厳島神社の「富士巻狩之図」▲「富士巻狩之図」。所蔵する絵馬の中では一番古く、文化9(1812)年に奉納されたものです


昔の増毛の様子を伝える絵画もあります。じーっとよく見てみると、開拓使の旗がたっている様子も描かれていて、明治維新には官民挙げて増毛の発展に取り組んでいたのだと感じられる絵画です。


増毛厳島神社の「増毛秋味大漁之図」▲「増毛秋味大漁之図」。明治10(1877)年に奉納された絵画で、港町として栄えた増毛町の様子を描いています


絵画のほかに彫刻も。


増毛厳島神社の鯛の彫刻▲こんな彫物も。江戸中期から栄えた増毛には、北前船を通じて海産物と引き換えに江戸や上方の奉納物が多数届いたそうです

 

本殿には繊細な彫刻が多数施されていました

増毛という地名の語源は、アイヌ語でカモメがたくさんいる所、という意味からつけられました。カモメがたくさんいる=餌となる魚がたくさんいるところ、魚がたくさんとれるところ、ということにつながります。
昔、「増寿毛」や「増慶」、「益毛」と書いてマシケと呼んでいたこともあり、「増毛」という漢字を使うようになったのは明治時代に入ってからだそうです。

 
増毛厳島神社の拝殿から本殿へ抜けるところ▲拝殿から本殿の入口上部には、「増寿毛」の勢いが増すようにとの願いがこめられて奉納された額が掲げられています


創建してから長い間、拝殿と本殿を併用する様式でしたが、本殿を別棟にする様式にするため、明治34年に新たに彫刻建築の本殿が造られました。越後柏崎出身の宮大工たちが、柏崎のケヤキを船で運んで築いたそうです。

ただ残念なことに、こちらの本殿は建物に囲まれていて、全体像を眺めることができないのです。なぜなら、増毛の冬は風雪がかなり強いので、本殿を守るために建屋の中に本殿があるのです。
でも、そのおかげで当時の綺麗な姿がそのまま残っていて、綺麗な木肌や繊細な彫刻作品を楽しむことができます!

 
増毛厳島神社の本殿内▲建屋の中に守られている本殿。そのため保存状態がよくとっても綺麗


本殿の側面には、中国での儒教の教えを模範とした人物図などを表現した彫刻作品が施されています。

 
増毛厳島神社の本殿内の彫刻▲郭巨(かくきょ)という人物が地中を掘ったら黄金の釜が出た様子を表した彫刻。自宅の庭でそんなことがあったらいいですね~

 
増毛厳島神社の本殿内の彫刻▲家の手伝いを必死に頑張っていると、象が現れ家伝来の畑を耕して手助けしてくれた、という様子を表現した彫刻


親孝行を重んじる儒教の教えをもとにした彫刻作品が並ぶので、じっくり眺めていると、自分も何かしないとな…と思わず反省。ふと考えさせられる芸術鑑賞です。

 
増毛厳島神社の本殿内の彫刻▲彫刻はもちろん、柱や梁の細かな造りも美しいです!


今回紹介した絵画や彫刻はほんの一部。このほかにもさまざまな絵画や彫刻があります。別名「彫刻神社」とも呼ばれる所以です。
北海道では数少ない、江戸時代の風情が残る神社。芸術鑑賞をする気分で参拝することができます。見事な作品を眺めに訪れてみませんか?


※一部撮影禁止の場所もあります。写真は増毛厳島神社に許可を得て立ち合いのもと撮影しています。

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