池田町観光協会 事務局長 佐藤 恒平さん:「若者、ばか者、よそ者」シリーズ(4)

地域活性化において今や必要不可欠な人材である「若者、ばか者、よそ者」。
北海道にも数多くいるそのような人材を紹介する本シリーズ、今回は池田町観光協会事務局長の佐藤恒平さんをご紹介します。
 
札幌生まれ札幌育ち、学生時代も含め札幌を離れた事がなかったという佐藤さんが池田町観光協会に入職したのが今から3年前。当時、事務局長候補者の募集を知り応募したのがきっかけでした。「前職でのキャリアが『イベント』『雑誌社広告営業』であり何か業務的な繋がりを感じたことと、実家が商店を営んでいることから組織運営に関心があったことが応募した理由の一つでした。また、ふるさと銀河線の廃止前に訪問したときに、観光地としてのポテンシャルは感じていました。」
 
 

 
ご自身のキャリアが池田町に役に立つという思いのもと、まずはじめに取り組まれたのが『現実を知る』ことだったそうです。「頼まれたこと、裏方として気がついたことは出しゃばらない程度に成し遂げるよう心がけながら、現実(実態)を知ることに時間をかけました。もちろん、地元の方達が今まで自分たちのできる範囲で精一杯やっていることは理解していましたので、知った現実と自分の理想とにギャップはありませんでした。」
 
同時に、人脈形成のために町内での宴席には全て参加したそうです。「その人脈によって仕事が非常に効率良く進むこともしばしばです。さらに、町民が実際の成果を目の当たりにすることによって、今では観光協会による事業への関心が高まっています。ただ、すべての宴席に参加できたこと、これは丈夫な身体に産み育ててくれた両親と家を不在にしても叱らない妻子の支えのおかげです。」
 
佐藤さんが着任してからスタートした町のイベントに『こども祭りinいけだ』という職育をテーマにしたちょっと珍しいイベントがあります。「このイベントは『こども達が将来に夢や希望を抱けるよう職業体験を通じて社会の仕組みを学ばせたい』という思いではじまりました。今年で3年目になりましたが、規模も年々大きくなり、参加者も町内のみならず道内各地からお越し頂くイベントに成長し非常に感慨深いです。もちろん規模が大きくなったことにより業務も大変ではありますが、『マチの将来はマチに育てられたと感じた子供たちが担っていく』と思っているので、当概イベントの果たす役割は重要であり仕事のやりがいを感じています。」

 

 
今年は道内各地から計2,600名もの方が参加した『こども祭りinいけだ』。

 

 

 

 
『あせらず、あわてず、根気よく』を信条に大変ご活躍されている佐藤さん。しかし、着任当初は失敗もあったそうです。「着任5ヶ月に町民有志で『冬まつり』を計画し、各団体の若手リーダーを参集して協議したのですが、上手に組織として機能しませんでした。それは、『みんなにとって共有する課題や便益がなかったこと』が失敗の原因と分析しています。イベントの立案・運営という自分のキャリアであり得意分野であるがゆえに、自身の評価につながる結果が出せると事を急いだ為に招いた事態だと反省しています。イベントは地域の課題を解決するために行われ、各々が利益(金銭とは限りません。達成感も含め)を得ることが重要だったと気がつきました。」
 
最後に今後の展開を伺いました。「今後の展開、実はありません。なぜなら、池田町のことを『こうしたい、ああしたい』と常日頃から真剣に考えているのは、町民だと思っているからです。私は、職業転居者という移民ですので、観光で隆盛を極めた頃のことは知らないですし、過去を体感していないので未来設計の資格はないと思っています。ですから、宴席などを通じて町民が願っていることを聞き取り、叶えることが自身の務めだと思っています。」
 
池田町出身者には日本を代表するミュージシャンがいますが、佐藤さんはまさに『町民の夢が叶う』まちづくりに裏方・黒子として協力していきたいと仰っておりました。これからも益々のご活躍を期待しております。