2016年07月19日 | チバタカコ

黒曜石の宝石箱。「遠軽町埋蔵文化財センター」

遠軽町埋蔵文化財センター  黒曜石ギャラリー

遠軽町白滝にある「遠軽町埋蔵文化財センター」には、国指定史跡「白滝遺跡群」から出土した国指定重要文化財などが展示、紹介されています。特に黒曜石ギャラリーは、まるで宝石店のような美しさ!

 

白滝ジオパークと黒曜石

遠軽町には、2010年に日本ジオパークに認定された白滝ジオパーク(以下白滝GP)があります。「自然と文化の融合」をテーマとした白滝GPでは、遠軽、生田原、丸瀬布、白滝それぞれのエリアごとに異なるテーマで、地球とそこで生きてきた人たちのつながりを知ることができます。

 
遠軽町白滝ジオパーク交流センター▲白滝ジオパーク交流センター。白滝総合支所内にあり、1Fが白滝ジオパーク交流センター、2Fが遠軽町埋蔵文化財センター
 

「遠軽町埋蔵文化財センター」があるのは、白滝エリア。白滝は、日本最大の黒曜石の原産地で、旭川~紋別自動車道の建設にともない旧石器時代の大遺跡群(国指定史跡 白滝遺跡群)が発見された時、そこからは掘っても掘っても黒曜石のカケラが出てきたそうです。黒曜石とは、220万年前に溶岩が噴出してできたもので、黒いガラスのような石。旧石器時代の人たちは、この黒曜石を削りながら石器をつくり、暮らしの道具にしていました。
このような遠軽町の遺跡から出土した埋蔵文化財を収集、展示しているのが「遠軽町埋蔵文化財センター」です。
 

白滝ジオパーク交流センター2Fにある「遠軽町埋蔵文化財センター」出入口▲白滝ジオパーク交流センター2Fにある「遠軽町埋蔵文化財センター」出入口

 

とてもおしゃれな演出の「遠軽町埋蔵文化財センター」

埋蔵文化財を展示・紹介する施設というと、なんとなく四角四面でまじめな、野暮ったいイメージという先入観があったのですが、中に入ってびっくり!館内は6つのゾーンに分かれているのですが、照明や展示方法がとてもおしゃれで、なんだか高級な宝石店にでも来たみたいな感覚になりました。
 
 
遠軽町埋蔵文化財センター▲「遠軽町埋蔵文化財センター」は、遠軽町内の代表的な遺跡や遺物を紹介するゾーンからスタートします
 

遠軽町埋蔵文化財センター▲国内最大級の黒曜石原産地、通称「赤石山」と国指定史跡「白滝遺跡群」の紹介ゾーン

 
遠軽町埋蔵文化財センター▲旧石器時代の人の暮らしを紹介するゾーン
 

遠軽町埋蔵文化財センター▲旧石器時代の石器のつくり方などを解説するゾーン。展示も興味深いのですが、空間デザインも素敵
 

決して大きな施設ではありません。が、空間を上手にレイアウトして、照明を落とすところは落とし、見せたいところにスポットをきっちり当てる演出は、メリハリがあって、ドキドキ、ワクワクしながら見ることができるはずです。

 

黒曜石ギャラリーは、まるで宝石店

そして、やはり白滝GPといえば黒曜石。「遠軽町埋蔵文化財センター」一番のおススメは、黒曜石ギャラリーです。
 

遠軽町埋蔵文化財センターの黒曜石ギャラリー▲遠軽町埋蔵文化財センターの黒曜石ギャラリー
 

遠軽町埋蔵文化財センターの黒曜石ギャラリー▲黒曜石ギャラリーの中心にある、円形の展示棚
 

遠軽町埋蔵文化財センターの黒曜石ギャラリー▲足元は、黒曜石が敷き詰められています。照明が効果的に反射して、とても美しい!

 
白滝遺跡群の700万点を超す出土品の中から、北海道の旧石器時代を代表する資料として、1,858点が重要文化財に指定されました。それらの一部が、惜しげもなく展示されているのが、黒曜石ギャラリーです。
 

遠軽町埋蔵文化財センターの大型尖頭器石器群▲大型尖頭器石器群(おおがたせんとうきせっきぐん)。尖頭器は槍の先に装着する狩りの道具
 

遠軽町埋蔵文化財センターの国指定重要文化財▲国指定重要文化財が多数展示されています
 
 
黒曜石ギャラリー▲黒曜石の石器が、カタチや種類などでわかりやすく展示されています

 
「遠軽町埋蔵文化財センター」と同じ建物内の1F「白滝ジオパーク交流センター」に、無料で見学できる「神秘の黒曜石」というコーナーがあり、そこで黒曜石がどのようにできるのかをミニシアターで見ることができます。
 

白滝ジオパーク交流センター1F「神秘の黒曜石」コーナー▲白滝ジオパーク交流センター1F「神秘の黒曜石」コーナー

 
「遠軽町埋蔵文化財センター」をくまなく楽しむためのコツを、白滝GPの熊谷さんに教えてもらいました。
 
 
白滝GP主任の熊谷誠さん▲白滝GP主任の熊谷誠さん
 

「『遠軽町埋蔵文化財センター』を見る前に、白滝ジオパーク交流センターで黒曜石などの予習をすると、黒曜石ギャラリーがもっと奥深く楽しめるはずです。あるいは、白滝GPのジオツアーに参加して、実際に赤石山まで行って、黒曜石の露頭や足元にゴロゴロある黒曜石を体感した後に『遠軽町埋蔵文化財センター』に行くと、今見てきた黒曜石を、旧石器時代の人たちがどのように加工して、道具にしていたかを、より理解することができると思います。あ、ジオツアーの前でもいいですけどね(笑)」(熊谷さん談)
 
「大地の噴火で、こんなに美しい黒曜石ができたのか!」と思うと、黒曜石がもう石には見えません。黒い宝石です!いやー、それにしても黒曜石、なまらきれいだわ。

 

体験学習で、旧石器時代の人の気持ちになってみる

「遠軽町埋蔵文化財センター」の横には、石器づくりやアクセサリーづくりが体験できる体験学習室があります。材料費を払えば、誰でも簡単に参加することができます。
 

遠軽町埋蔵文化財センター体験学習室▲体験学習室
 

遠軽町埋蔵文化財センターの体験学習室▲「鹿角で黒曜石をたたき割るという感じですね」と実演してくれた熊谷さん
 

黒曜石を鹿角で削る▲旧石器時代の人たちも、このように鹿角を使って黒曜石を加工したと考えられています

 
鹿角で削った黒曜石▲ガラスのような材質なので、かなり鋭利になります
 

黒曜石でつくったやり▲このように使っていたのでしょうか?
 

黒曜石でつくったアクセサリー▲アクセサリーづくりもできます
 

白滝GPに行くことがあったら、ぜひ「遠軽町埋蔵文化財センター」も見学してみてください。黒曜石の美しさに、間違いなくやられます。

 

関連リンク

遠軽町埋蔵文化財センター
遠軽町埋蔵文化財センターfacebookページ
白滝ジオパーク
北海道博物館

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