鹿追町の「とかち鹿追ジオパーク」~北海道のジオパークへ行こう!(2)

※提供写真


ジオパーク、それはジオ(Geo)=地球、大地のパーク(Park)=公園。北海道にはいま、ユネスコ世界ジオパークが2ヵ所、日本ジオパークが3ヵ所あります。北海道の大地と自然を五感で体感できるジオパークへ行ってみませんか?さっそく、2013年に日本ジオパークに認定された「とかち鹿追ジオパーク」へGO!

 

鹿追町の「とかち鹿追ジオパーク」とは

鹿追町は、十勝平野の北西部に位置しています。南北に細長く、南部は平野が広がる畑作地帯、北部は大雪山国立公園の一部である山岳が連なり、観光名所である然別湖(しかりべつこ)があります。
とかち鹿追ジオパークは、2013年に日本ジオパークに認定され、テーマは「火山と凍(しば)れが育む命の物語」。火山活動から生まれた鹿追の地形、夏でも天然のクーラーのような風穴(ふうけつ)地帯と永久凍土がある大地、然別湖周辺に生きる希少な野生動物など、四季折々のダイナミックで雄大な自然を体感することができます。

 

プロジェクションマッピングで鹿追町の誕生を見る

ジオパークを体感したい時は、最初に拠点となる施設に行くと、さまざまな情報と基礎知識を得ることができます。アポイ岳ジオパークでそれを学んだ北海道Likers編集部は、今回も迷わず「とかち鹿追ジオパークビジターセンター」へ向かいました。

 

 




ここでは、大地、火山、凍れ、生き物というテーマ別に、鹿追の大地や自然などをわかりやすく展示しています。

 

 



 

 

さまざまな工夫を凝らし、とかち鹿追ジオパークを総合的に紹介しているとかち鹿追ジオパークビジターセンターですが、北海道Likersが感動したのは、プロジェクションマッピング。

 


 

 



 
南北に細長い鹿追町の地形がどうしてできたのか、南部と北部の違いなど、プロジェクションマッピングを見てから町に出ると、「ここはあの噴火でできたのか」「この場所は、火砕流の影響なのか」と、より具体的にわかり、鹿追町の大地や自然がぐんと身近になったように感じました。

 


 

然別風穴地帯でナキウサギに出会う

とかち鹿追ジオパークビジターセンターで、人工的につくった「風穴」にとても興味がわいたので、学芸係の大西潤さんに、ジオサイト「然別風穴地帯」を案内してもらいました。




 


 
然別風穴地帯は、然別湖に向かう途中にあり標高850m。最後の噴火から数万年を経て、今では静かな森に姿を変えています。ここは、とかち鹿追ジオパークのテーマの一つ「凍れ」を見て、感じることができる場所。岩塊の隙間を冷気が循環することで氷が留まり、その下の土が冷やされて夏でも溶けない凍土になります。その凍土に冷やされた空気が、斜面の岩の隙間(穴)から冷たく湿った風となって出てきます。
 


 



 

 

また、この一帯は苔の森としても貴重なエリアで「日本の貴重なコケの森」(日本蘚苔類学会)に選定されています。取材時は小雨だったのですが、しっとりと濡れた苔はとても風情がありました。
 
この風穴地帯は、市街地から然別湖に向かう途中、駒止湖を越えてちょっと行った右側にあります。実はこの後、大西さんのガイドで、さらに山奥まで案内してもらいました。向かったのは、ナキウサギがよくあらわれるという場所。すると…。

 


 

 

風穴周辺では、高山地帯に生息するナキウサギや高山植物も見ることができます。

 

とかち鹿追ジオマップ片手にスマホでGO!おススメはガイドツアー

鹿追ジオパーク会館や鹿追の道の駅などに行くと、とかち鹿追ジオパークのパンフレットなどが置いてあります。その中の一つ、「とかち鹿追ジオマップ」を片手に、ドライブしながら見たり、立ち寄れるジオサイトを巡ってみました。

 

 

ジオサイトの一つ、火山展望地(大島亮吉記念碑)へ。天気がよければ、この碑の正面に東西ヌプカウシヌプリが望めるのですが…あいにくの天気で残念でした。






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鹿追町の真ん中あたりで見られるなだらかな丘陵地は、最終氷期に土が凍結と融解を繰り返して、徐々になだらかになったと考えられている地形です。

 


 
この他、然別川沿いの地層観察では化石となった太古の森を、西瓜幕では100万年ほど前の大噴火の火砕流の跡が西瓜幕火砕流露頭として観察できます。



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この見学ルートは、ドライブをしながらさらっと見学という感じですが、とかち鹿追ジオパークのテーマに興味を持つきっかけづくりになると思います。この中から、さらにもっと知りたい、もっと近くまで行ってみたいという時は、ガイドツアーが間違いなくおすすめ!風穴地帯で大西さんにガイドをしてもらいガイドの必要性を実感しました。それほど鹿追の大地と自然は、じっくり時間をかけて、ぐっと奥に踏み込んでみたくなる魅力にあふれていました。



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ガイドツアーについては、とかち鹿追ジオパークに問い合わせてみてください。

 

北海道のジオパークとは

北海道にはいま、5ヵ所のジオパークがあります。ユネスコ世界ジオパークに認定されている、洞爺湖有珠山ジオパーク(伊達市・豊浦町・壮瞥町・洞爺湖町)、アポイ岳ジオパーク(様似町)、日本ジオパークに認定されてる、白滝ジオパーク(遠軽町)、三笠ジオパーク(三笠市)、とかち鹿追ジオパーク(鹿追町)です。

 

北海道博物館特別展「ジオパークへ行こう!」

7月9日(土)~9月25日(日)、北海道博物館で北海道のジオパークを展示、紹介する特別展「ジオパークへ行こう!~恐竜、アンモナイト、火山、地球の不思議を探す旅~」が開催されます。この特別展を見てから、道内各地のジオパークへ行くか、それとも各地のジオパークへ行ってから特別展に行くか。行ってから見るか、見てから行くか、悩ましいところですが、道内の人も道外の人も、この機会にぜひ北海道のジオパークを体験してみてください。
 

 

関連リンク

とかち鹿追ジオパーク
北海道博物館
アポイ岳ジオパーク
洞爺湖有珠山ジオパーク
白滝ジオパーク
三笠ジオパーク
日本ジオパークネットワーク