2016年07月04日 | チバタカコ

様似町の「アポイ岳ジオパーク」~北海道のジオパークへ行こう!(1)

アポイ岳※提供写真


ジオパーク、それはジオ(Geo)=地球、大地のパーク(Park)=公園。北海道にはいま、ユネスコ世界ジオパークが2ヵ所、日本ジオパークが3ヵ所あります。北海道の大地と自然を五感で体感できるジオパークへ行ってみませんか?まずは、2015年にユネスコ世界ジオパークに認定された「アポイ岳ジオパーク」へGO!

 

様似町の「アポイ岳ジオパーク」とは

アポイ岳ジオパークは、北海道地図を菱形に見た時、下の逆三角形の先端(先端は襟裳岬)より、ちょっとだけ左に上がった、太平洋に面した様似(さまに)町にあります。 


ユネスコ世界ジオパークとして認定された、アポイ岳ジオパーク▲ユネスコ世界ジオパークとして認定された、アポイ岳ジオパーク
 

アポイ岳とその周辺は、地球深部のマントルの情報をそのままに持つ、世界でも類を見ない新鮮な「かんらん岩」でできており、その特殊な土壌条件などによって育まれた固有の高山植物で知られています。また、様似町には海岸の特殊な地形や奇岩などの景観、アイヌの口碑伝説、昆布漁などの歴史文化もあり、こうした大地と自然、人々の暮らしのつながりが評価されて2008年に日本ジオパークとして認定され、2015年にはユネスコ世界ジオパークとして認定されました。

 

アポイ岳ジオパークを体感する

「アポイ岳ジオパークを体感する」と言ってはみたものの、エリアも広いし、何からどうして、どこへ行っていいのかわからない!というジオパーク初心者の北海道Likers編集部がまず向かったのは、アポイ岳ジオパークビジターセンター。

 
アポイ岳ジオパークビジターセンター▲アポイ岳ジオパークビジターセンター。ここは、アポイ岳ジオパークの拠点施設
 

ここでは、アポイ岳ジオパークのテーマである「地球深部からの贈りものがつなぐ大地と自然と人々の物語」を、様似の自然や地質、歴史、アポイ岳やかんらん岩について、3つのテーマゾーンに分けて紹介しています。

 
アポイ岳ジオパークビジターセンター 地球科学ゾーン▲地球科学ゾーンでは、様似の大地の成り立ち、地球の深部から現れたかんらん岩などについて知ることができます
 

アポイ岳ジオパークビジターセンター 石の展示物▲観るだけではなく、触ることも


アポイ岳ジオパークの地形模型▲アポイ岳ジオパークの地形模型


アポイ岳ジオパークビジターセンター 歴史、産業の展示▲アポイ岳の高山植物や様似の歴史、産業なども総合的に展示
 

パンフレットなどの資料も揃っているので、情報収集と基礎知識を得るためにも、まずはビジターセンターを訪ねてみることをおすすめします。専門知識を持ったスタッフもいるので、より興味を持ったテーマは直接尋ねてみるのもいいでしょう。
 

アポイ岳ジオパークビジターセンターの学芸員、加藤聡美▲アポイ岳ジオパークビジターセンターの学芸員、加藤聡美さん。手に持っているのはかんらん岩です。「アポイ岳登山情報や周辺情報など、いろいろ提供できますので、気軽に声をかけてください」

 

アポイ岳はかんらん岩でできています

アポイ岳ジオパークが、ユネスコ世界ジオパークに認められたのは、世界でも類を見ない貴重な自然。それがよ~くわかり、しかも見て、触れることができるのが標高約810mのアポイ岳です。アポイ岳はかんらん岩でできた山で、もともとは地球の奥深く、深く、深~く、おそよ数十㎞深部のマントルにあったもの。
これがどうして地球の表面に出てきたかというと、約1,300万年前に地球の大地のプレートがぶつかり合い、ぐぐぐ~っと盛り上がって日高山脈ができた時に、地球深部のマントルが押し上げられて地表に露出。これがかんらん岩の山=アポイ岳です。
 

アポイ岳▲天気が良いと眼下に太平洋のパノラマが広がります
※提供写真


アポイ岳※提供写真


アポイ岳▲足元は地球の記憶、かんらん岩です
※提供写真


アポイ岳▲かんらん岩がむき出しになっているのがわかります
※提供写真


かんらん岩は、植物にとってはあまりいい栄養を含んでいません。なので、標高が低いアポイ岳ですが、高山に似た厳しい環境のため、高山植物が数多く生息しています。ヒダカソウなど、ここにしかない固有種も多く、国の特別天然記念物に指定された貴重な高山植物が生息していることからも、世界的に見ても特殊な自然環境であることがわかります。

 
イブキジャコウソウ▲7月~8月に見られるイブキジャコウソウ
※提供写真


アポイハハコ▲7月~8月に見られるアポイハハコ(固有品種)
※提供写真


エゾルリムラサキ ▲6月下旬~8月上旬に見られるエゾルリムラサキ
※提供写真


サマニオトギリ▲7~8月に見られる、サマニオトギリ(固有品種)
※提供写真


アポイ岳は、子どもから高齢者まで、比較的登りやすい山と言われています。それでもやはり登山ですから、重装備とまでは言いませんが、登る時はしっかり準備をして登りましょう。

 
アポイ岳の看板▲北海道の山ですから、どんなところでもヒグマは要注意です
 

アポイ岳登山口▲アポイ岳登山口
 

アポイ岳登山口▲頂上までは人によって2時間半~3時間半、往復で4時間半~6時間程度とのこと

 
アポイ岳の看板▲アポイ岳にはトイレはありませんので、携帯トイレを携行することをおすすめします(ビジターセンターで販売しています)。また、高山植物をとっていいのは写真だけです。国定公園であるアポイ岳で花などを持ち去ると法律で罰せられます。マナーとルールを守りましょう

 
地球の深部のマントルが地表に現れてできたかんらん岩のアポイ岳を登山するということは、マントルを踏みしめて歩いているということ。そして低標高なのに可憐な高山植物が咲く様子を愛でることができるアポイ岳。1,300万年前の地球の変動があったからこそ楽しめる、まさにジオ=地球のパークです。

 

興味のあるジオサイトに行ってみよう

アポイ岳ジオパークでは、「幌満狭エリア」「アポイ岳エリア」「様似海岸エリア」「日高耶馬渓エリア」「新富エリア」の5つのエリアに、35のジオサイトを見どころスポットとして紹介しています。詳細情報は、ビジターセンターで入手できます。一度に全部を見たり、体験したりするのは難しいですが、興味のあるところから、ジオ=地球に触れてみませんか?


様似の奇岩
 

北海道のジオパークとは

北海道にはいま、5ヵ所ジオパークがあります。ユネスコ世界ジオパークに認定されている、洞爺湖有珠山ジオパーク(伊達市・豊浦町・壮瞥町・洞爺湖町)、アポイ岳ジオパーク(様似町)、日本ジオパークに認定されている、白滝ジオパーク(遠軽町)、三笠ジオパーク(三笠市)、とかち鹿追ジオパーク(鹿追町)です。

 

北海道博物館特別展「ジオパークへ行こう!」

7月9日(土)~9月25日(日)、北海道博物館で北海道のジオパークを展示、紹介する特別展「ジオパークへ行こう!~恐竜、アンモナイト、火山、地球の不思議を探す旅~」が開催されます。この特別展を見てから、道内各地のジオパークへ行くか、それとも各地のジオパークへ行ってから特別展に行くか。行ってから見るか、見てから行くか、悩ましいところですが、道内の人も道外の人も、この機会にぜひ北海道のジオパークを体験してみてください。

 

 関連リンク

アポイ岳ジオパーク
アポイ岳ジオパーク facebook
北海道博物館
洞爺湖有珠山ジオパーク
・白滝ジオパーク
三笠ジオパーク
とかち鹿追ジオパーク
日本ジオパークネットワーク

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