2016年06月09日 | 孫田 二規子

きのこの里・愛別で、まいたけ&なめこの生産現場へ!

北海道には「きのこの里」があるのをご存じですか?人口約3,000人の小さな町なのに、きのこの生産現場で働く人は200人以上!えのき、まいたけ、なめこなど6種のきのこが栽培されています。旭川から車で約40分、愛別(あいべつ)町のきのこの紹介です。


愛別町のまいたけの生産の現場
 

愛別のきのこの道内シェアはえのき9割、なめこ8割

1972年に試験生産に取り組んで早45年。愛別町は、北海道随一のきのこの産地です。

「主流となるのはえのき、なめこ、まいたけですね。道内シェアはえのき9割、なめこ8割、まいたけ2割強です」。そう教えてくれたのは、JA上川中央営農部営農販売課の渡辺武文さん。


JA上川中央の渡辺武文さん▲「きのこは奥が深くておもしろいです」と語る、きのこ担当の渡辺さん


他にも、えぞゆきのした、きくらげ、しいたけの生産も行われ、最盛期は70軒以上の農家がきのこをつくっていたそう。「一時はJAにも〝きのこ課〟があったんですよ」。

そんな愛別のきのこですが、一体どのように栽培されているのでしょうか。

 

愛別のまいたけとなめこの生産現場へ

今回たずねたのは、まいたけを栽培している農事組合法人タッグ、そしてなめこを栽培している農事組合法人下伏古菌茸生産組合です。

栽培は大まかに、下記のような流れで行われていました。

まずは、おが粉(おがくず)、ふすま、大豆かす、水分などを攪拌機で混ぜ、培養器に充填し培地をつくります。できた培地は殺菌して、冷却室へ。冷えたら、きのこの種菌を植菌です。


愛別の下伏古菌茸生産組合のなめこの培地▲下伏古菌茸生産組合のなめこの培地です。プラスチック製容器ひとつがひと株用です


植菌前のなめこの培地▲さすが、なめこの生産量道内一を誇る下伏古菌茸生産組合。培地の数が半端ありません!


植菌を終えた培地は培養室に移して、〝発芽〟させます。かかる期間は、まいたけで1ヶ月半、なめこで2ヶ月くらい。〝芽〟が出たら発生室に移動させます。


愛別町タックのまいたけ▲タッグの発生室です。前出のなめこと違って四角い培地。最初はねっとりと黒いそうですが、栄養を吸収するために菌が伸び、最後は写真のように真っ白に


その後、まいたけは12日前後、なめこは15日前後で収穫期を迎えるそうです。


愛別町のタッグのまいたけ▲まいたけがひらひらと美しく育っています。全体が白くもやっているのは、発生室の湿度が95%もあるから!ちなみに室温は18℃〜20℃と、まいたけが育ちやすい秋口の気候に合わせています


愛別町の下伏古菌茸生産組合のなめこ▲収穫間近のなめこは盛り盛り!花束のようにも見えます…


「まいたけはとてもデリケートで、栽培が難しい。雑菌が何よりこわいので、培養室は、過剰と思われるくらい厳重に閉ざされた空間なんですよ。植菌も神経を使いますね」。

そう教えてくれたのは、タッグでまいたけ栽培を手がける宮本勝彦さん。

湿度、温度管理が難しい品種を選んでいるため、なかなか手がかかるのだといいます。

 

愛別のきのこはおいしい!

それでもその品種に挑戦するのは、おいしいまいたけを消費者に届けたい、という一心からです。

「うちのまいたけは肉厚で、少しかためで歯ごたえがあるんです。〝足〟の部分がしかりしていて、ジューシーなんですよ」と宮本さん。

まいたけ栽培歴は35年。「他産地のまいたけに負けないぞっていう気持ちで仕事しています。常に、今よりいいいものをつくりたいと思っているので、改善するところはないかなど毎日いろいろと考えていますね」。


愛別町のタッグの宮本さん▲宮本さん


また、下伏古菌茸生産組合の理事の中田尚靖さんは、「安心安全ななめこを、常に同じ味で安定的に出荷したいですね」と、語ります。

なめこをばらさないで株単位で売る「株採りなめこ」が人気。培地に使うおが粉の原料はブナが一般的ですが、あえてカバを使用し、培養日数の短い種菌を長期で培養。茎を伸ばすことで、シャキシャキとした食感に仕上げているのだといいます。

「株採りなめこは水洗いをしていないので、ぬめりが少なく、しめじと同じような使い方ができます。本来の香りが生きていますので、炒めて塩コショウするだけでもおいしいですよ」。


愛別町の下伏古菌茸生産組合の中田さん▲株採りなめこを持つ中田さん

2社とも鮮度を守るために、自社でパッケージして出荷します。


愛別町タッグのまいたけパッケージの様子▲まいたけをパックに詰めています


野生のきのこは旬は秋ですが、愛別のきのこは季節を問わず栽培しているので、いつでもおいしく食べられます。

道内のスーパーや「ホクレン 食と農のふれあいファーム くるるの杜」などで購入可能。パッケージには「愛別産」と書いてあります。ぜひ、きのこの里のこだわりのおいしさを味わってください。


愛別町のまいたけとなめこ

\食べたい!食べるべき!と思ったら「なまらいいね!」/

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