函館の坂でおすすめは?まちあるきガイドさんに聞きました

函館山から海に向かってのびる坂道も、函館の観光名所のひとつです。名前のついたおもな坂は現在19本あるようですが、おすすめは一体どこでしょう?まちあるきガイドさんに聞いてみました。



 

最も景色がいい八幡坂

今回、坂について教えてくれたのは、函館在住の精鋭まちあるきガイド、高橋潔さんです。





「まず、坂の上からの景色がいちばんきれいといわれているのは、八幡(はちまん)坂です。ここはかつて、高齢の夫婦が音楽に合わせて手を繋いでスキップする、台所用洗剤のCMのロケ地として一躍有名になった場所。港で展示されている青函連絡船・摩周丸を望む絶好のロケーションですよ」。





場所は、市電「末広町」電停下車徒歩1分。路面は石畳、道路脇には街路樹や外灯、手すり付きの階段があり、とても絵になる坂です。海の景色をバックに記念撮影をするひとは後を絶たず、冬はイルミネーションでまた違った表情を見せてくれます。




 

下から見るときれいな基坂

「八幡坂は上から見下ろすときれいな坂ですが、下から見た景色の方が評判の坂もあるんですよ」。

高橋さんが次に教えてくれたのは、市電「末広町」電停下車徒歩5分の基(もとい)坂。旧イギリス領事館やペリー提督来航記念碑のある坂で、上からは海上自衛隊の基地が見えるだけですが…。





振り返って見ると、ブルーとイエローの瀟洒な外観がうつくしい、旧函館区公会堂が!





「八幡坂を下から見ると北島三郎や辻仁成の出身校、函館西高校の石壁が見えるだけ。この2つは対照的な坂なんです」。




 

道幅が広い二十間坂

二十間(にじゅっけん)坂は、道幅が20間(約36m)ある広い坂です。「明治から昭和にかけて、25回もの大火に襲われた函館。この坂は防火帯として整備され、延焼を防ぐ目的がありました」。路面には、長方形の石が敷き詰められていて、他とは異なる雰囲気です。

カレーで有名な五島軒や、国内最古の鉄筋コンクリート寺院であり国指定重要文化財の、真宗大谷派 函館別院(東本願寺) はこの坂沿いに立っています。




 

いちばん長くて急な幸坂

ユニークな坂として教えてくれたのは、幸(さいわい)坂。市電「函館どつく」前電停下車徒歩5分の函館信金弁天支店前から始まる坂ですが、こちらは「いちばん長くて急な坂」。がしかし、のぼった先の山上大神宮(やまのうえだいじんぐう)前から見下ろす景色は、すぐそばに松の木、遠くに函館湾や山々を望み、これまた絶景。「青函連絡船の最後の出港の時は、みんなここに集まり、その姿を見送ったそうですよ」。

ちなみに、山上大神宮の幕末の神職・澤辺琢磨は、坂本龍馬のいとこだったそうです…!




 

日本の道100選に認定されている大三坂

和洋折衷の建物と石畳の景観が評価され、国土交通省の「日本の道100選」に認定されているという、大三(だいさん)坂。市電「十字街」電停下車徒歩4分のこちらは、「街路樹のナナカマドがとてもきれいです」。特に葉が紅葉し、真っ赤な実を付ける秋は、空気までが赤く染まるようだといいます。




 

大三坂の上、3つの教会を見下ろすチャチャ登り

そして大三坂から続く、チャチャ登りは勾配が急な細い坂。

「宗派の異なる3つの教会(函館聖ヨハネ教会、函館ハリストス正教会、カトリック元町教会)の美しい建物を上から見られる場所です」。







 

北海道最古の神社がある日和坂

市電「末広町」電停下車すぐの日和(ひより)坂は、「のぼりきった先に、北海道最古の神社があります」。1135年に始まったとされる船魂(ふなだま)神社です。

日和という名称は、坂の上から港を眺め、天気を確かめる場所だったことに由来するようです。





市民の生活の場でもある函館の坂道は、それぞれに歴史や特徴があり、そこで暮らす人々の生活が垣間見られます。ぜひ、歩いてみてください。