雪景色に魅せられマカオから北海道へ拠点を移した芸術家「シーズン・ラオ」



芸術家で、写真家・デザイナーでもあるシーズン・ラオ(劉善恆・Season Lao)さん。マカオ出身ですが、北海道の小さな町の雪景色で見た自然と人々の暮らしにインスピレーションを感じ、北海道へ拠点を移して活動しています。

 

世界各地を訪れた末、北国の風土、雪景色に惹かれ北海道へ

ラオさんは1987年マカオ生まれ。
現在は芸術の創作活動をする傍ら、札幌のデザイン会社で広告デザインの業務にも関わっています。
写真家・芸術家として北海道内を中心に、日本、中国、韓国、欧米で個展や企画展を開催するほか、世界各地のアートフェアやイベントなどにも作品を出展しています。














写真家としてスタートしたきっかけは、1999年にマカオがポルトガルから中国へ返還されたこと。
返還後、マカオの街中から古き良きマカオの文化を感じる建物やコミュニティーが消えていくことに衝撃を受け、それらの写真を撮り始めました。
 
「アート作品を通じて、マカオの古き良き文化を発表したい」
そう思い、2008年に写真集とドキュメンタリーDVD「Pateo do Mungo 百年菉荳圍」を出版しました。これが反響を呼び、ラオさんの生家など取り壊す予定だった13軒の住宅が、作品に取り上げられたことで文化的価値が再認識され、取り壊しが中止になったそうです。





その後、マカオの古き良き文化を伝承するため、ポルトガルをはじめ欧米やアジア各国を訪れました。各地を巡る中、小さい町に魅力を感じるようになり、雪が降る北国の小さな町の風土を見てみたいと思うようになりました。
そう感じていた矢先、北海道伊達市にあるデザイン会社の依頼で、洞爺湖のデザインプロジェクトに関わることになりました。2010年の冬のことでした。





当初2ヶ月間の滞在予定でしたが、この間にすっかり北海道の魅力にとりつかれたそうです。

洞爺湖や伊達市周辺には、都会から移り住んだ人たちが数多くいます。この方々と接するうちに、自然とともに生きたいという移住者の感性に共感。とくに、真っ白い雪景色の中で見た人々の暮らしの様子に、その感性を強く感じたそうで、「禅的」な世界観があるとラオさんは言います。
また、言葉も文化もわからない中、近隣の人たちが町を案内してくれたり温泉へ連れて行ってくれたりと、親切にしてくれたことがとても嬉しかったそうです。

雪に覆われた厳しい風景の中にも、どこか温かみがある地と感じ、北海道を作品創作の拠点にすることを決意しました。





それ以降、札幌で広告デザインの業務をしながら、雪に包まれた炭鉱町の廃坑跡や港町の風景、冬の木々など、北海道の冬景色を中心に撮影しています。
テーマは、「人と自然のありかたを模索すること」。人や自然の温かみを感じるという北海道の冬景色を中心に撮影し、手づくりの温もりを感じる手漉き紙にプリントした作品を、国内外の展示会で発表し続けています。




 

2016年2月に開催される「第67回 さっぽろ雪まつり」でコラボレーション

2016年2月5日~11日まで開催される、「第67回 さっぽろ雪まつり」で、ラオさんの作品が展示されます。場所は大通公園の7丁目会場です。

今年の7丁目会場はマカオ一色。「HBCマカオ広場」と称し、マカオにある世界遺産「聖ポール天主堂跡」の大雪像ができるほか、雪像横のブースでは、世界遺産選定10周年にちなんだマカオの歴史や食文化を紹介する「マカオカフェ」が展開されます。
 







今回、ラオさんはコラボ芸術家として参加しています。
札幌市内数か所で「Season Lao Photo Exhibition - La Neige 雪」という展示会が開かれます。その会場の一つが、さっぽろ雪まつり「HBCマカオ広場」内にできる「マカオカフェ」です。
ラオさんが撮りためたマカオの世界遺産の写真と、北海道の雪をテーマにした作品シリーズの中の特別な1枚、「Ruins of St. Paul's in Sapporo snow festival」が展示されます。





「Ruins of St. Paul's in Sapporo snow festival」は、雪が降らないマカオにある「聖ポール天主堂跡」と雪がコラボレーションし、幻想的な雰囲気を表現した作品。大雪像と見比べてみるのも面白いです。

大雪像とともに、手漉き紙の写真でマカオの姿を眺めに行きませんか?

 

関連リンク

シーズン・ラオ(劉善恆・Season Lao)公式サイト