ベガ星やアンドロメダ銀河も見えました。「なよろ市立天文台きたすばる」

旭川から80キロほど北上した名寄(なよろ)市にある「なよろ市立天文台きたすばる」は、私設木原天文台、名寄市立木原天文台を前身に、2010年にオープンしました。




「JRや高速道路など交通網が整備されていながら、光害の影響をほとんど受けていない名寄市は、星空を楽しむのにこの上ないくらいの条件を満たした場所です。盆地で風が少ないので望遠鏡が揺れたりぶれたりしないし、排気ガスなどの影響がないため空もよどんでいません。全国トップクラスの天文台ですよ」。

そう紹介してくれたのは、同天文台長の佐野康男さんです。北海道で初めて超新星を発見した人物です。これまでに3個も見つけています。

 



屋上天体広場からは、地平線から空に大きく広がる天の川が肉眼で見えるといいます(取材時は曇りで見られず残念!)。その〝見え味〟たるや星の色や輝きの濃淡もわかるほどで、一度見た人の何割かは大体リピーターになるのだとか。ここを機縁とした天文ファンが、全国に増え続けているのです。

私がみなさんにお薦めしたいのは、屋上観測室です。普段は屋根が付いていますが、利用する時にはスライドし、パカーッと開きます。

 



ここには名寄市がオーダーメイドでつくった、日本で、いや世界でここにしかない望遠鏡があるのですが、それを惜しみなく一般開放してくれているのです。

 



この望遠鏡のすごさは素人の私ではとても説明しきれませんが、レンズはレンズの、鏡は鏡の…というように、各パーツの専門家に頼んで特注したというから、巧みの技が集結した望遠鏡といえます。見たい星を設定すると、自動で動いて合わせてくれます。

 


まるで町内の地図を見て「コンビニはここ」と教えてくれるがごとく、夜空にレーザーポインターを光らせ「これがベガ星」などと教えてくれる佐野さん。

取材時には、月面(クレーターまではっきりくっきり見えました!)、キラキラッとまばゆい光を放つ美しいベガ星(映画「コンタクト」で出てきた星です)、渦巻きの中にたくさんの星が点在するアンドロメダ銀河、輪っかを携えた土星…などを見せてくれました。どれもこれも初めてみたので、それはもう感動でしたよ。

 


みなさんには、佐野さんが撮影した写真でお見せしましょう!

 















同天文台にはほかにも、一般の人が見られる望遠鏡では国内で2番目に大きい「ピリカ望遠鏡」があります。
素人目にはもはや望遠鏡には見えない大きさと見た目です(笑)。まるで宇宙を飛行する探査機かなにかのようです。の直径は1メートル60センチ。銀河など遠くの宇宙を見るための望遠鏡で、北海道大学が教育研究のために設置したのだといいます。

 



星空観測は夢やワクワク感、そして癒しもあって、とても楽しかったです。屋上の望遠鏡を覗くときは必ずスタッフがついてくれ、今回も佐野さんの専門的かつわかりやすいお話がとても楽しく、寒さも時間も(取材だということも)忘れて、神秘的でロマンあふれる天文の世界に浸ってしまいました。

同天文台の隣には森の休暇村のコテージがあるので、そこに宿泊し、ゆったり星を眺めるーー。そんな旅はいかがですか。空気が凜と澄んだ冬は、星空も一段ときれいに見えるそうです。

 

 

関連リンク

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