2015年11月01日 | うずらはしちあき

第9回「情熱の仕事人」トークセッションレポート!

情熱の仕事人トークセッションに出演した湯浅優子さんと佐々木章太さん

北海道Likersのインタビューシリーズ「情熱の仕事人」連動企画として、北海道Likersと北海道新聞のコラボでお送りしているトークセッション。今回は「スローフード・フレンズ北海道」リーダーの湯浅優子さん、食肉料理人集団「エレゾ社」代表の佐々木章太さんをスピーカーにお迎えしました。

9回目を数えるトークセッションは、10月20日に開催。この日発売となった「サッポロクラシック’15富良野VINTAGE」で乾杯して開演です!


情熱の仕事人トークセッションで「富良野VINTAGE」で乾杯する人々▲湯浅さんのご発声で「乾杯!」

 

現在に至るまで、活動や取り組みについて

湯浅さん、佐々木さんともに十勝からお越しいただきました。
お2人は以前から交流があり、「章太さんは最初に会った頃から、夢を堂々と語る青年だった」と湯浅さん。佐々木さんは「湯浅さんにお会いすると、やさしい気持ちになる」と話されていました。


情熱の仕事人トークセッションで話をする湯浅優子さん▲湯浅優子さん スローフード・フレンズ北海道リーダー / 長崎県生まれ、東京育ち。新得町在住、酪農家。96年ファーム・イン(農家民宿)を開設、グリーン・ツーリズムに取り組む。02年北海道スローフード・フレンズ帯広(現スローフード・フレンズ北海道) 設立、リーダーに就任。大地と食卓とのつながり、「食を通して生き方、暮らしを見つめ直す」スローフードの考えを様々な場面で伝えている


湯浅さんは、東京から40年前に農業実習生として新得町へ。結婚してご主人とともに酪農を営み、長年、ファーム・インも続けてきました。

新得に来た当初の暮らし、当時大規模化に向かっていたという農業のこと、ファーム・インやスローフードの活動に取り組み始めた思いを語られました。スローフード・フレンズ北海道には、全道から職業も年代も様々な100名以上のメンバーが集まっているそうです。
「食を通して今の暮らしをもう少し考えてみよう」と活動し、「あくせく仕事をしている日々の中に、たまに自分の食べている物を見つめる時間、食を楽しむ時間があっていい。自分自身も、もっと考えたい、楽しみたい」と話されていました。


情熱の仕事人トークセッションで話をする佐々木章太さん▲佐々木章太さん 株式会社ELEZO社 代表取締役 / 帯広市出身。軽井沢や東京のフランス料理店で修行を積み、実家のレストランを手伝うため2004年帯広に帰郷、ジビエの魅力に開眼。エゾシカなどの狩猟、放牧豚などの生産、それらの肉の解体、熟成、加工、販売まで、一社が一貫して手がける食肉流通の新しいスタイルを構築。自社の飲食部門も立ち上げ、札幌市内に肉料理専門ビストロ「CAMARADE SAPPORO(カマラードサッポロ)」を2013年に開店。料理人、食肉処理人、狩猟家でもある


北海道の資源として、エゾシカを生かす独自の道を切り開く佐々木さん。料理人の道に入った経緯、軽井沢や東京のフランス料理店での修行時代のこと、エレゾ社立ち上げのきっかけ、「ELEZO FARM(生産・狩猟部門)」、「ELEZO MARCHE(熟成肉管理部門)」、「ELEZO PARTY(シャルキュトリ部門)」、「ELEZO TABLE(レストラン部門)」の4ブランドから成る自社の取り組みについて話されました。

シカの月齢・性別、狙う個所を定めて行うという猟、解体処理、肉の熟成など、山から食肉として供給に至るまでの工程や、「1頭の命を無駄にせず使い切る、命を最高値まで上げて届ける」という話に、来場者のみなさんは真剣な様子で聞き入っていました。現在、首都圏のレストランを中心に400店舗に肉を卸しているそうです。


情熱の仕事人トークセッションで話をする湯浅優子さんと佐々木章太さん

湯浅さんは、11月1日〜8日に開催される「テッラ・マードレ・ジャパンin北海道2015」の大会長を務められます。「テッラ・マードレ」とは「母なる大地」という意味をもち、食を育む大地の未来をみんなで考えようというミーティングの場。
「私たちは大地とともにあるということを忘れてしまっている。大地の中で生きている、大地の恵みで育まれていることを思い出したい」と大会の趣旨を話され、また、「人と人がつながり、そして文化をつくり、また地域をつくる。実は大事なのは“人”」だと、述べられていました。
期間中札幌では、市内飲食店11店舗で、スローフード認定食材の料理を味わえる「街のスローフードディナー with さっぽろ美食ツーリズム」も同時開催されるそうです。


情熱の仕事人トークセッションで話をする湯浅優子さんと佐々木章太さん

今年10周年を迎えたエレゾ社。佐々木さんは「これまでは、軸を決めて内部をがっちり固めよう、しっかり製品づくりをしようとやってきた。10年を皮切りに攻めに転じる」と話され、レストラン部門の展開も考えているそうです。
また、「これからをつくっていく最先端、革新的なところも必要だが、一方でその軸となる古き良き役割も忘れられてはいけない。自分たちはおもしろいことではなく、まっとうなことをして、200年・300年続いていく強い組織をつくろうとやっている」と、自社のスタンスを力強く語られました。


情熱の仕事人トークセッションで出演者の話を聞く人々
 

来場の方からの質問

来場されたみなさんへの事前アンケートに、多数の質問が寄せられました。その中の1部ではありましたが、回答いただきました。

北海道の食について感じていることを教えてください
湯浅さん:東京に行くと、お値段の高いものを食べさせてもらう機会がありますが、北海道の食べ物ほど、おいしいものはないと感じます。何が違うのかと考えると、食べ物がつくられる場と食べる人の距離感ではないかと思います。北海道は大地、きれいな水と空気のすべてが身の回りにあることが、おいしさの1番のもと。だから、その豊かさをなくしてはいけないと思っています。

シカの魅力を教えてください
佐々木さん:食材として、人の手による管理なくして出来上がっていく、赤身肉の極みだと僕は思っています。ジビエは、「ジビエを理解できれば家畜のことを理解できる」といわれるほどの食材。その点に魅力を感じます。
もう1つは、ジビエが食卓にあがるまでのプロセスを魅力的に思っていて、僕たちはそこを大切にしています。商品やおいしさという部分だけではなく、エレゾの根幹にあるものを知ってもらえたらと思っています。


情熱の仕事人トークセッションに出演した湯浅優子さんと佐々木章太さん

来場者のみなさんは話にじっくりと耳を傾け、また、交流のあるお2人ならではのやりとりもあり、会場の笑いを誘っていました。湯浅さん佐々木さんに大きな拍手が送られ、終演となりました。

次回は12月の開催を予定しています。みなさんのご来場をお待ちしています!

 

関連リンク

株式会社ELEZO社
スローフード・フレンズ北海道

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