怖っ!苫前三毛別ヒグマ事件の現場へ



1915(大正4)年12月、北海道北西部の苫前(とままえ)町で、ヒグマが開拓民10人を襲うという大事件が起きました。この時の様子を伝える資料館と、実際に起きた復元現場を訪ねてみました。これはホントに怖かったです…!

 

苫前三毛別(さんけべつ)ヒグマ事件って?

苫前町の三毛別(現在の地名は三渓)で、実際に起こった話です。
冬ごもりする前の1頭のヒグマが、空腹から数度にわたり民家を襲い、開拓民7名が亡くなり、3名が重傷を負ったという事件です。
事件の具体的な内容や詳細は…、センセーショナルで気分を悪くする方もいるかと思いますので、この場ではあえて割愛します。ご容赦を。吉村明氏の小説「羆嵐」をはじめ、ラジオやテレビのドラマ、映画など、この事件は多方面で取り上げられていますので、興味ある方はそちらをご覧ください。

 

苫前町郷土資料館で、当時の様子を見学




苫前町郷土資料館は、ヒグマ事件の詳細を伝える展示物のほか、苫前町の自然や歴史文化を紹介している施設です。資料館に併設して、考古資料館や復元住居もあり、この一帯は古代の里と呼ばれています。








民族文化や歴史好きの人なら、じっくり見学するとかなり時間かかるかもしれません。どんな生活をしていたのだろう、と想像(妄想!?)してしまうかも。

とはいえ、郷土資料館内で1番目をひくものは、やはりヒグマ事件に関する展示物。





ヒグマの剥製を間近で見ると、巨大さに驚きます。こんなのが襲ってきたら…と思うと、ぞっとします。でも、実際に襲ってきたのですよね…。動物園や熊牧場で見る、人に慣れた熊さんとは訳が違います。





郷土資料館内には、ヒグマ事件の詳細を伝えるパネルや写真、図表などがあります。なかでも、1番リアルで衝撃的な展示物は、民家を襲う様子を再現した、実物大の展示物。腰を落として目線を下げると、自分が襲われているのでは、と思うほどリアルに感じます。





資料館では、この事件がどのような状況で起きたのかというだけではなく、人とヒグマがどう接していくか、ということも伝えています。人とヒグマとの共存、北海道では切っても切れない間柄ですね。ふと考えさせられます。

 

苫前三毛別ヒグマ事件の現場へ

では、実際に事件が起きた現場へと向かってみます。
現場は、街中からはかなり離れた山の中。郷土資料館からは車で40分以上かかります。
事件現場は、観光で見学できるように復元されていて、行くまでの道のりは「ベアロード」と名付けられています。





道路のほとんどの区間で舗装されていますが、現場付近だけはダート道です。街中から離れて進むにつれ、周囲の農地も見えなくなり、山の中へと分け入っていく雰囲気。開拓した人たちは、車はもちろん道路もない時代、こんな山奥へ歩いて分け入ったものだと驚きます。軟弱者のワタシは、きっと無理です…。文明の利器、車に感謝。

さて、現場へ到着しました。





鬱蒼とした森の中に、犠牲者を悼む慰霊碑とともに、小屋が1軒建っています。
「ひょえ~、ヒグマ!!」と思いきや、これはもちろん模型。
でも、周囲には人家や農地など何もない、ホントの森の中、本当にヒグマが出てきてもおかしくない雰囲気。ここは、決して1人で行ってはダメ…、だと思います。仲間と一緒に行きましょ…!





興味本位で事件の資料や現場を見始めましたが、歴史を知りつつ、人とヒグマがどう接するか、とマジメに考える場でした。童謡「森のくまさん」の歌詞で、熊さんに出会って云々…、というメルヘンチックなことはありえませんね~。あたりまえですけど。
怖いモノ見たさとともに、社会勉強をしに行ってみませんか?でも、訪れる時にはホントに用心して下さいね。