2015年09月23日 | nobuカワシマ

怖っ!苫前三毛別ヒグマ事件の現場へ

苫前町郷土資料館内、ヒグマが襲う様子の再現

1915(大正4)年12月、北海道北西部の苫前(とままえ)町で、ヒグマが開拓民10人を襲うという大事件が起きました。この時の様子を伝える資料館と、実際に起きた復元現場を訪ねてみました。これはホントに怖かったです…!

 

苫前三毛別(さんけべつ)ヒグマ事件って?

苫前町の三毛別(現在の地名は三渓)で、実際に起こった話です。
冬ごもりする前の1頭のヒグマが、空腹から数度にわたり民家を襲い、開拓民7名が亡くなり、3名が重傷を負ったという事件です。
事件の具体的な内容や詳細は…、センセーショナルで気分を悪くする方もいるかと思いますので、この場ではあえて割愛します。ご容赦を。吉村明氏の小説「羆嵐」をはじめ、ラジオやテレビのドラマ、映画など、この事件は多方面で取り上げられていますので、興味ある方はそちらをご覧ください。

 

苫前町郷土資料館で、当時の様子を見学

苫前町郷土資料館内、入口のヒグマ ▲苫前町郷土資料館に入ると、入口のすぐ目の前でヒグマがお出迎え


苫前町郷土資料館は、ヒグマ事件の詳細を伝える展示物のほか、苫前町の自然や歴史文化を紹介している施設です。資料館に併設して、考古資料館や復元住居もあり、この一帯は古代の里と呼ばれています。


苫前町郷土資料館内に展示されている漁具や農具など ▲昔の漁具や農具、生活用具などが多数展示されています


考古郷土資料館内に展示されているアザラシなど ▲考古資料館内には、アザラシの剥製や遺跡から発掘された古代の物品などが多数展示されています


民族文化や歴史好きの人なら、じっくり見学するとかなり時間かかるかもしれません。どんな生活をしていたのだろう、と想像(妄想!?)してしまうかも。

とはいえ、郷土資料館内で1番目をひくものは、やはりヒグマ事件に関する展示物。


苫前町郷土資料館内、ヒグマ事件を再現した場面 ▲入口にあったヒグマの剥製とはまた別のヒグマの剥製と、エゾシカの剥製


ヒグマの剥製を間近で見ると、巨大さに驚きます。こんなのが襲ってきたら…と思うと、ぞっとします。でも、実際に襲ってきたのですよね…。動物園や熊牧場で見る、人に慣れた熊さんとは訳が違います。


苫前町郷土資料館内、ヒグマの剥製など展示物 ▲さらに、また別のヒグマの剥製。まわりにはマタギや小動物のレプリカもあり、大きさの違いがよくわかります


郷土資料館内には、ヒグマ事件の詳細を伝えるパネルや写真、図表などがあります。なかでも、1番リアルで衝撃的な展示物は、民家を襲う様子を再現した、実物大の展示物。腰を落として目線を下げると、自分が襲われているのでは、と思うほどリアルに感じます。


苫前町郷土資料館内、ヒグマ事件を再現した場面 ▲ヒグマが民家を襲う様子を再現。実物大なのでかなりリアルです


資料館では、この事件がどのような状況で起きたのかというだけではなく、人とヒグマがどう接していくか、ということも伝えています。人とヒグマとの共存、北海道では切っても切れない間柄ですね。ふと考えさせられます。

 

苫前三毛別ヒグマ事件の現場へ

では、実際に事件が起きた現場へと向かってみます。
現場は、街中からはかなり離れた山の中。郷土資料館からは車で40分以上かかります。
事件現場は、観光で見学できるように復元されていて、行くまでの道のりは「ベアロード」と名付けられています。


苫前ヒグマ事件の現場へと通じるベアロード▲可愛らしいイラストとともに「ベアロード」と記されている案内板


道路のほとんどの区間で舗装されていますが、現場付近だけはダート道です。街中から離れて進むにつれ、周囲の農地も見えなくなり、山の中へと分け入っていく雰囲気。開拓した人たちは、車はもちろん道路もない時代、こんな山奥へ歩いて分け入ったものだと驚きます。軟弱者のワタシは、きっと無理です…。文明の利器、車に感謝。

さて、現場へ到着しました。


苫前ヒグマ事件の現場、慰霊碑 ▲慰霊碑があり、奥には小屋とヒグマ…!?


鬱蒼とした森の中に、犠牲者を悼む慰霊碑とともに、小屋が1軒建っています。
「ひょえ~、ヒグマ!!」と思いきや、これはもちろん模型。
でも、周囲には人家や農地など何もない、ホントの森の中、本当にヒグマが出てきてもおかしくない雰囲気。ここは、決して1人で行ってはダメ…、だと思います。仲間と一緒に行きましょ…!


苫前ヒグマ事件の現場、小屋とヒグマ ▲立ち上がったヒグマの大きさにびっくり。実物大の小屋の中には入ることができ、当時の生活用具や土間などが再現されています


興味本位で事件の資料や現場を見始めましたが、歴史を知りつつ、人とヒグマがどう接するか、とマジメに考える場でした。童謡「森のくまさん」の歌詞で、熊さんに出会って云々…、というメルヘンチックなことはありえませんね~。あたりまえですけど。
怖いモノ見たさとともに、社会勉強をしに行ってみませんか?でも、訪れる時にはホントに用心して下さいね。

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