鉄道廃線跡に誕生した軌道トロッコ「ひがし大雪高原鉄道」


 

トロッコ誕生の歴史

十勝管内上士幌町(かみしほろちょう)にある「ひがし大雪高原鉄道」は、昭和62年に廃線になった旧国鉄士幌線(帯広駅-十勝三股駅)の跡地に線路を敷き、そこを軌道トロッコで移動を楽しめる施設として平成18年にオープンしました。オープン後も毎年充実させていき、現在は体験観光の人気スポットとなったこちらの誕生について、NPO法人ひがし大雪アーチ橋友の会の方に話を伺いました。「もともと平成12年から鉄道廃線跡にトロッコを走らせるアイディアはあり、試行錯誤のもと様々な実験は行なわれていたのですが、今の形になったのは平成16年から旧国鉄士幌線・糠平(ぬかびら)駅(現在は上士幌町鉄道資料館敷地)が現役時代の原風景を復元する鉄路再現事業を開始したのがきっかけです。元国鉄保線区長さんの指導を受け、車掌車の再塗装、線路(枕木、レール)の敷設、踏切、信号機、駅名標の設置などを平成22年まで足掛け7年に亘って行いました。また鉄道の魅力を増すために線路の両側に桜、もみじを植樹しました。最初の頃は植樹した樹木がエゾ鹿にいたずらされる被害もありましたが、現在は大きく成長し施設の魅力の一つとなっています」。

 


 
 



 

トロッコの魅力

こちら施設の一番の魅力は自然環境との調和。鉄道は大雪山国立公園内にあるので生い茂った木々はもちろん、植樹された桜は春には桜並木に、もみじは秋に美しく紅葉しその中をトロッコで移動できます。また、エゾ鹿やキタキツネ、エゾリスなどの動物も姿を見せてくれます。
 

 

 



線路の長さは662m(運行は往復するので約1,300m、所要時間約25分)で、林の中、お花の中、糠平湖畔(ぬかびらこはん)と周囲の風景が変わります。また、乗車中に糠平湖周辺の自然や観光案内もしてくれるスタッフもいます。乗車定員は8名です

 

大人も童心に帰れる体験観光施設

トロッコを運行すればもちろん線路の傷みが進行するため、乗車料金(大人800円、小・中学生400円)の中で保線費用を賄っていくのは大変だそうです。しかし、大雪山国立公園の自然をトロッコを漕ぎながら満喫できるこちらの施設は、体験観光として大変魅力的です。自然の中でトロッコを漕ぐことによって大人も童心に帰れるこちらの施設、みなさまもぜひ一度体験してみてはいかがでしょうか。

 

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