家具産地・旭川のものづくりを世界に発信。「ASAHIKAWA DESIGN WEEK2015」レポート

 

全国有数の木工家具産地・旭川。高いデザイン性と品質を誇る、旭川家具が生み出されています。産地の魅力を広く伝えようと、「ASAHIKAWA DESIGN WEEK(旭川デザインウィーク)」が去る6月24日〜28日に開催されました。

 

旭川家具センターを主会場に各所で様々な企画を実施 

「ASAHIKAWA DESIGN WEEK」は、昨年まで60回開催されてきた「旭川家具産地展」から改称し、リニューアルしたイベント。家具、インテリア、デザイン、建築などの業界関係者だけではなく、一般参加者も楽しめる内容で実施されました。
 
旭川家具とは、旭川市とその隣の東川町や東神楽町にあるメーカーなどが製造する家具の総称。大小合わせて約100社が、この地域で家具づくりを手がけています。
 
メイン会場は旭川家具センター。世界的に活躍している旭川出身の建築家・藤本壮介さんが、 “記憶の中にある旭川の森の風景”を表現したインスタレーションが来場者を迎えました。



 

同会場で行われた展示会には、アルフレックス、カンディハウス、タイムアンドスタイルなど34社が出展。新作家具や小物家具、木工クラフトが出品され、道産材を使った製品も紹介されていました。
また、各社のものづくりの現場をめぐるファクトリーツアーや、椅子研究家・織田憲嗣さん(東海大学名誉教授)のコレクションが並ぶ特別展示会なども。各所で様々な企画が展開されました。






 


 

イベント初日には、市内のレンガ倉庫&ギャラリー倉庫でオフィシャルパーティーが行われ、また、2日間「ADW BAR」が開かれました。



 

「ADW BAR」に訪れていた方からは、「家具のまちが一体となった、とてもいいイベントだと思う」、「旭川は日本の中でも1番の産地。しっかりものづくりをしている」、「ファクトリーツアーで製造工程や職人さんたちの仕事にふれ、あらためて旭川家具は名品だと実感した」などといった声が聞かれました。









 

国内外からの方々が集い語り合っていた会場は、熱気につつまれていました。


 

「世界一お客様に喜ばれる、ものづくり産地」に向かって 

旭川家具工業協同組合専務理事の杉本啓維さんに、話をうかがいました。
「旭川での木のものづくりには、100年余りの歴史があります。以前は婚礼家具が主力でしたが、需要が減る中で、箪笥などいわゆる箱ものから脱却しようと、デザインを重視したものづくりに努めてきました。旭川家具の特徴には、デザイン性と長く使い続けられる品質、それを支える技術力があげられます」。
 
旭川では1990年から3年ごとに、「国際家具デザインフェア旭川」を開催。その中心となる国際家具デザインコンペティションには世界各国・地域から応募があり、家具デザイナーの登竜門となっています。



 

「私たちは、世界一お客様に喜ばれる、ものづくり産地をめざしています。産地の力を伝えたい、ものづくりで世界とつながっていきたい、地元のみなさんにもデザインにふれてもらいたいという思いを込めたイベントが『ASAHIKAWA DESIGN WEEK』です」と杉本さん。また、「旭川地域には、職人を育てる土壌ができています。海外の多くの作家が、ここに工房を構える日もそう遠くないと思っています」とも語ってくれました。
 
北海道には、家具の材料となる広葉樹が多くあるそうです。旭川で木工業が始まった頃のように、北海道の木を産地全体で活用していこうという「ここの木の家具・北海道プロジェクト」も、旭川発でスタートしています。
 
旭川を訪れる機会があれば、各社の製品が常時展示されている旭川家具センターや、メーカーのショールームなどで、旭川家具の魅力にふれてみてはいかがでしょう。
 
「ASAHIKAWA DESIGN WEEK」、2016年は6月22日〜26日に開催が決定しています。
 
 

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